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『ヴィオレ・パルル』の男前二人 (19) Halloween LIVE

そして、いよいよライブ当日。

19時半受付で20時開始のハロウィンライブ。
その1時間前の18時半にバンドメンバーは集合する。

今日はウェルカムドリンクにクッキーが付いてる。
リーダーの手作りクッキー。
チョコ味、ミント味、ナッツ味、バター風味が1種類ずつ入っている。
俺達メンバーにも一袋ずつを手渡してくれる。

美味しいっ!
思わず言っていた。
 「クッキー、美味しいっ」
 「ありがとう。でも、お代りはないからね」
 「言われてしまったか…」

クッキーを食べ終えるとドラキュラに扮したマスターから声が掛かる。
 「さあ、時間だ」
その声で、皆が立ち上がる。
コウタの呟きが聞こえる。
 「骸骨に、スカーフに、ヤンキーに王様だな」

そう、リーダーは前髪をあげた頂きにクラウンを置いてる。もちろん、ピンで留めて固定させてる。
その声に、皆は言ってくる。
 「ボーカルは目立たないとね」と、リーダーがウインクしながら言ってくる。
 「お洒落だと言って欲しいな」と、マサは言ってる。
 はあ…、と溜息付いて何も言わないケン。
ヤンキー…。
まあ、当たってるから何も言えない俺は、リーダーのウインクにヤラれていた。

マサの声がする。
 「そう言うコウタは十字架だね」
ケンも、調子に乗ってるみたいだ。
 「十字架ヤロー」

コウタは2人に反抗してるみたいだ。
 「ケン、もう1発お見舞いしてやろうかっ」
 「止めろー!コウタのは痛いんだよぉ…」

わはははっ…。


一区切りついたのか、コウタはステージに上がりドラムに近付く。
それを見て、皆が立ち位置につく。
静かにドラムがカウントを取る。
 「ワン…、ツー…、ワン、ツゥ、1、2、3、4ー!」


music_01.jpg


ドドドドドドドドドドド――ンッ!



歓声が上がる。
さあ、Halloween Liveの始まりだ。

ドラムのソロから始まりいつもの定番3曲を演る。
次はリーダーのMCだ。
 「Happy Halloween!! クッキー貰ったかいっ?」

 「キャー――!!!」
 「貰った―ー!!!」

 「そのクッキー、俺が作ったんだ。食べてねっ」

 「ええー、リーダーが?」
 「すっげー!!」

 「実は、皆にお知らせがあります。」
ドラムが低音を出してくる。
ドドドドドドドドドドド……。

 「新曲が、3曲ありますよっ!今夜は、思いっきり一緒に盛り上がろうぜぃっ!!」

 「ヤッター!!」
 「オオオォォォー!!」

新曲3曲を演った後、再びMC。
 「さあ、メンバー紹介します。キーボードのガイコツ君ー!」
ケンはキーボードを弾きながら文句を言ってる。
 「骸骨にされてしまった、ケンですっ!!」

 「続きましては、ベースのヤンキー!」
ベースを弾きながら今日の挨拶はこれだ。
 「Happy Halloween!!」

 「お次は、ドラムの十字架ヤロー!」
ドラムを叩き、コウタも挨拶をする。
 「十字架っつうなっ!」

 「そして、ギターのスカーフ!」
ギターを掻き鳴らし、マサが文句言ってる。
 「は~い!盛り上がってるかーい」

 「そして、最後にボーカル&メインギターの俺は、王様ですっ!」
と、頭のクラウンを指差す。


 「今日はハロウィンにちなんで、仮装してます。曲の方も、ちょっぴり妖しい雰囲気にアレンジしてるよ~!皆、盛り上がろうぜっ!!」


 「いぇーーーーーーい!!」

そして5曲を演る。
ロックをジャズ風にしたり、艶っぽくアレンジした曲だ。

 「盛り上がってるかーい!」

 「ウォオオオオオオオオーーーーー!」

メンバーと客の盛り上がりがヒートアップする。

アンコールの3曲を残し、9曲を演る。

リーダーのMCが入る。
 「今宵も、後2時間半…。残るも3曲…」

 「えー!もっとやってー!!」
 「やって欲しいー!」
 「やってくれー!」

リーダーはバンドメンバーと話をして、再びマイクを手にした。
 「それじゃ、2曲足して、5曲だっ!!」

 「やった~~!」

 「インディーズデビューした曲を2曲足しまーす!」
 
 「ブラックキターーーーー!」
 「バラードもあるよねぇ~」


俺は、そのデビュー曲のバラードを聞いて思い出した。
ああ、この声イイ。
そうか、リーダーの声ってヨシさんの声に似てるんだ。
イントネーションはコウジに。
俺は、リーダーが好きなのはヨシさんとコウジに似てるからだ、と気が付いた。
コウジの発した言葉を思い出す。
 「彼氏」
いや、俺には彼氏は居ない。
それでも、コウタに何かしら惹かれてるのはたしかだ。

ベースを弾きながらドラムに近付く。
言いたくなったからだ。
 「航太、好きだよ」

ドラムの音が止まった。
なのでベースで低音を弾きながらマサに近付く。
 「なあ、1本貸して?」
 「へ?」

マサのエレキギターを1本借りて弾く。
 「え…、ベースだけだと思ってた…」
 「弦なら何でも弾けるよ」


最後の曲はギターで弾いてやる。
 「アキ、サイッコー!!」

そのうちマサがエレキに変えて弾いてくる。
リーダーはアコギに変えて弾く。

3人で真中を陣取り、ソロを弾き盛り上げる。


もう、最高だったねっ!












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おもいっきしハロウィン過ぎてますが、いいよね?ね?
次回は最終話です。
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