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俺の隣は。。。 (30)

※政行視点※


車は、あるホテルに向かう一方通行の地下道を走っている。
 「高瀬、この道って…」
 「誰にも聞かれたくない話もあるんだ」
 「そう…」
 「それに、あのホテルの飯は上手いぞ」
 「そうだろうね」


ホテルの駐車場に車を止め、そのまま従業員専用室より奥のエレベーターに乗る。
え、スィート行きのエレベーターだぞ、これ。
俺は高瀬を見ると、頷いてくれる。

最上階に着いた高瀬は、「おいで」と言って中に入った。



中に入ると、大きな窓越しに見えるのは見晴らしの良い眺め。
 「そこはリビングだから、仕事部屋はこっちだよ」

そう言われ、高瀬の声を追いかけて別室に入った。
部屋に入ると、ビッシリと本が連なった本棚がいくつも置いてある。
 「こういう類の本を読んでいるか?これからは必要になる」
そう言って、デスクの上に置いて行く。
あ、その本は俺にか。
そう思うと、デスクに近寄り1冊の本を手に取る。

 「高瀬、これらって…」
 「お前なら読めるだろ」
 「読めるけど…、本当に必要なの?」

くすくすっと笑いながら、高瀬は言ってくる。
 「ところで、政行。利根川とヤッてるんだって?」
 「何を?」
 「あいつの身体と相性良いんだってな」
 「誰が?」
 「利根川が教えてくれた」

だけど、高瀬が何を言ってるのか、俺には分からなかった。
 「高瀬、お前等くっ付いたんじゃなかったのか?」
 「お前と利根川が抱き合ってヤッているのを見てると、お前等の方がくっ付いたんだろ」
 「は?何の事?」
 「昨日、見たよ。政行、社内ではするな」
 「何の事か」

 (いい加減にしてくれ。俺は知ってるんだよっ)と思っていたのが口調に出てしまった。
 「だから、昨日、見たんだよ。お前と利根川がヤッてるところをなっ」
 「ヤッてないよ」
 「でも」
 「見たって何時頃?それに、俺は骨皮なんて対象外だよ」
 「え…」
 「俺は恋人と一緒に暮らしてる。それは高瀬も知っているだろ」
 「昨日…、16時頃…」
 「あー、昼寝タイムか」
その言葉に高瀬は呆れたのか、溜息吐いて睨んでくる。
 「お前…、まさかとは思うが、俺の居無い時は寝てるのか?」
 「だって、疲れるんだよ。寝ないともたない。ってか、そういう話じゃないでしょ」
 
溜息吐きながら高瀬は言ってくる。
 「まあ、そうだけど…。なら、あいつは寝ているお前に手を出したって事か…」

ブツブツと言ってる高瀬に、俺は言ってやる。
 「高瀬、なんて言われたのか知らないが…。って、何するんだよっ」


高瀬は俺をベッドに押し倒してきて乗っかってきた。
俺のネクタイを緩めカッターシャツのボタンを外してくる。
 「高瀬、俺はっ」
 「お前から、あいつの付けた痕を消してやる。」

静かに言ってやる。
 「高瀬、骨皮を大事にしたいんだろ」
 「あいつは……、あいつは、俺だと、その気にならないって…」
 「大事にしてくれない?」

分からない…と首を振り、高瀬は言ってくる。
 「今迄は身体だけの関係だった。
だけど、昨日言ってきたんだ。
俺だと、その気にならないって…。
それは…。
それは、俺とは、もう二度と関係を持ちたくない、という事だ」

俺は…。
俺は、あいつの側から離れる事にしたよ。


 「高瀬…、離れるって?」
 「引っ越す」
 「え…?」
 「ここは、俺の持ち物なんだ。ここに引っ越す」

 「高瀬………」



高瀬は、俺の肌蹴た胸元に顔を埋め泣きだした。
その高瀬を抱きしめ、思う存分泣かせてやる。

仕方ないね。
今迄は、高瀬に面倒見て貰って世話もして貰ったからな。
今度は、俺が高瀬に返してあげるよ。


それより、ここが高瀬の持ち物?
贅沢者め、ホテルのスィートだなんて…。
社長秘書って、そんなに儲かるのか?












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高瀬、愚痴ったら少しは楽になるよ
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