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俺の隣は。。。 (16)

11月中旬になり、ここでの仕事も4ヶ月目に入ろうとしていた。
そんな、ある日。
何の前触れもなく常務室のドアが開いた。
 「だ、誰?」
 「そっちこそ誰だ?」
即答していた。
 「ここは俺の部屋だ。勝手に入るな」
 「ほう、若造が口の利き方を知らんみたいだな」
 「お前は誰だ?」
 「貴様を躾けてやるよ。目上の人間に対しての口の利き方をな」

そいつは触れてこようとする。
 「先ずは名乗るのが先だろ」
 「ふっ、それで睨んでるつもりか?可愛いな…」
 「名を名乗れっ!もしくは出て行けっ」
 「ここは、元々、私の部屋だ。そっちこそ名乗るか出て行け」
 「元々?もしかして、明智光秀…」
 「光秀ではなく。え…」
相手は目を瞠っている。
 「お前…、私を光秀、と言ったのか?」
 「あー…、とぉ…、ミツヒロ、いや、ミツヒコ、だったっけ…」
すると、相手は微笑んで呟いてる。
 「政行か…」

政行は抱きしめられた。
 「そうか…。そうか、お前が常務になったのか。
まだ後が決まらない筈だと思い来たのだが…。
久しぶりだな…」
すると、明智は政行の目を見て言ってきた。
 「うん、今のお前なら任せられる」
 「明智…」
 「いいか、一つだけ言っておく。睨むのなら半目で睨め」
 「半目?」
 「ああ、見下ろす様に歯を食いしばって相手を見るんだ」
 「視線は?」
 「相手の胸ポケット」

政行は気になってた事を聞いていた。
 「ねえ、なんで辞めたの?」
 「それは、ひ・み・つ」


常務をしていた明智の言葉で、政行は精神的に変わった。
この常務室で社食でカレーを作り、15時からデスクワークをしてると言ったら、明智は笑っていた。
 「はははっ…。政行らしいな」

こうも言ってくれた。
 「でもな、そうやって社内の人間に食べに来てもらうのは良い事だと思うぞ。
手伝ってやる」
 「え、どっちを?」
 「どっちではなく、模様替えするんだよ。社食スペースとデスクワークのスペースを作るんだ」

ミニキッチンに鍋等が置かれてあるのを見ると、キッチンスペースも作るか…と、明智は呟く。


明智は室内を見回して、部屋が元の広さになって無い事に気が付くと、政行に声を掛ける。
 「ここ、開くんだよ」
 「ここって…?」
見ててご覧、と明智は言うと、折り畳み式の壁カーテンを開けていく。
 「わぁっ…、広っ」
 「元々、このフロアは常務と専務の専用フロアだ。こっちを掃除して、デスクワーク用のスペースにすれば良い」


 「観葉植物を置いて、書類等はデスクワークスペースに移動させる。
後は机と椅子だな。
で、このドアから出入りする事。」
 「はい」

今度は、アコーディオンカーテンを開いて言ってくる。
 「ここはシャワー室なんだ。使えば良い」
 「贅沢…」
 「このフロアと、上のフロアには付いてるよ」
 「あ、そうだ。どんな机が良いですか?」
 「倉庫にある。こっちだよ、おいで」




そう言われ、明智と一緒に倉庫に行った政行は、ただ茫然としていた。
同じフロアに倉庫があるのも驚いたが、倉庫の中を見て益々驚いたのだ。
 「贅沢は敵です…」
 「そうだね。でも質素なのも問題だよ」
そう言って、明智は肘掛椅子を引っ張り出してくる。
 「これはね、私が使っていたんだ。
私が、自分の稼いだ金で買った、初めての物なんだ。
お古で申し訳ないが、使って欲しい」
そう言って、台車に乗せて2人で運び部屋らしくしていった。












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もしかして、政行・・・・・・・・・・・・

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