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俺の隣は。。。 (3)

その日の夕方18時過ぎ。
高瀬はワインに合うツマミを作り隣室へ向かった。
利根川は何か作るだろう。そう思って簡単な物を作ったのだ。

ブザーを鳴らす。

ダダダダダダダンッ、ッダダ・ダダンッ!
ダダダダダダダンッ、ッダダ・ダダンッ!

思わず固まっていた。
するとドアが開き、利根川が出てきた。
 「どうぞ」
 「あ、ああ…。お邪魔します」

部屋の中に入ると、聞いていた。
 「な、なあ。さっきのあれって何?」
 「さっきのって?」
 「そ、そのダダダダって」
 「ああ、あれね。ドラムの音だよ。ブザーの音にしてるんだ」
その言葉に高瀬は驚いた。
 「ブザーって、普通はブーブーとかピンポーンとかだろ」
 「普通はね」
そう言って、利根川は高瀬を一室に連れて行く。

その室に足を踏み込んだ高瀬は目を瞠っている。
 「おおおー!凄いなあ、これら全部出来るのか?」
 「ドラムだけだよ」
高瀬は動こうとしないので利根川は声を掛ける。
 「高瀬。持って来たツマミをリビングに置いてくるから、こっちに」
 「あ、わりぃ。そっち行くわ」


利根川もそうだが、高瀬も機嫌が良さそうだ。
なので高瀬は利根川に聞いていた。
 「なあ」
 「なんだ?」
 「後で良いから、お前のドラムを聴かせてくれ」
 「え…」
 「聴きたい」
 「ん……」


二人揃って優しい微笑をしている。
 「なあ、俺は卵とレタスとトマトのミックスサンドなんだけど、何か作ったのか?」
 「ああ、シチューベースのドリアだ」
 「おっ、いいねぇ」
 「座って待ってろ。グラス持ってくる」
 「ああ、よろしく」


久しぶりに来た利根川の部屋。
最初のブザー音には驚いたが、さっきの楽器室にも驚いた。
でも、リビングには変わらずのセンス良さげな猫足のガラステーブルだ。
なぜかゴザまで敷いてある。
思わず言っていた。
 「お前、絨毯はどうした?ゴザになってるじゃん」
 「夏は暑いからゴザにしてるんだ」
ほら、グラスと取り皿だ。

 「へえ、色々と考えてるんだな。俺は、そのままだよ」
 「そのままでも、住んでる人間が決める事だから、別に良いと思うぞ」
 「だな」
 「目の前にある赤を2本とも貰ったんだ」
 「キーン!と冷えてそうだな」
 「まずは乾杯といこうか」
 「そうだな。ドラムの音に乾杯だ」

高瀬の、その言葉に利根川は笑いながら応じる。
 「ははっ…。そう言われると、叩かざるを得ないなあ…」
 「楽しみにしてるからな」
 「分かったよ」

それじゃ、と言って、2人はグラスを持ち上げる。
 「乾杯」

と、二人の声が重なる。
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