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4人の幼き戦士 (20)~最終話~

下界から声が聞こえてくる。

 「スズメー、腹減った」
 「煩いなっ、このイタリアのガキが。たまには作ってやろうという気は無いのかっ!」

 「お前が作るのを放棄したら、誰が作るんだっ」
 「このクールビッチが…。お前はスィーツでも食ってろっ」


イタリアのガキ。
それは三人が側に居たいと思ってる人物だ。
グズは、あの時のままだ。
変わって無いbaby faceだ。
リンは気が付いたみたいだ。
 「あれ?ヨーイチだ」
 「誰?」
 「私の甥っ子だよ。姉の子なんだ。決めた。私はヨーイチの側に居る」
ウォルターは一人の人物を言い当てた。
 「あの黒髪黒目の元気一杯な感じの子か」
 「うん、そうだよ。私が、ヨーイチに武術を教えたんだ。あれ、でも待って…」

リンは、クールビッチと呼ばれてる人を見ながらバーンズに声を掛けてる。
 「ねえ、バーンズ。あの人、ウォルターと似てるね?」
 「ああ、髪の色は違うが、似てるな」
 「え…?」


その時、女の声が聞こえてきた。
 「サトル、あんたは一体」

思わずウォルターは目を瞠っていた。
 「ス、スーザン?え、何で…」
整形でもしたのか、スーザンは昔と変わらない体型と顔形だ。
スーザンと、クールビッチと呼ばれてる男とのやり取りが聞こえてくる。
 「サトル」 
 「煩いな。親子の縁は切った筈だ。とっととアメリカへ帰れっ」
 「そういう事を」
 「私の母親は飛行機事故で死んだ」
 「何言って…、私は生きてるわよ」
 「私の予想では、私の産みの母親はアメリカ行きの飛行機で死ぬ。」
 「サトルッ!縁起でもない事を言わないのっ」
 「煩いっ!このアバズレが黙れっ」

そのやり取りを見聞きして、ウォルターは呟いてる。
 「もしかして、あの子はスーザンの子供?俺の親戚…」
リンはウォルターに言ってくる。
 「ねえ、ウォルター。あの子の守護」
ウォルターはリンの言葉を遮って呟いてる。
 「スーザンって結婚したんだね。イケメンな男にしか興味持たないから結婚は無理だろうと思ってたんだ。サトルっていう名前なんだね。
初めまして…。サトル、俺は君の側に居るよ。
これからよろしく」


バーンズは、ウォルターが呟いてる間に見つけていた。
自分の孫であるヒロだ。
側には、エドが居る。
 「ヒロ…、エド…。私の、私の大事な孫と従弟。私は、君達の側に居るよ。
グズ。君には守護は必要ない。強いからな。
私はエドとヒロを見守る…」



4人の戦士の内の三人は、それぞれの縁者の側に付き見守る。
残り一人の銀髪碧眼の殺人魔ダークは、昔と違って優しく、意地悪になってるみたいだ。



バーンズは、さらに残りの二人をも見つけた。
文武の文壇を師事していた人物の、ワダだ。
その側には昔とは違い強面になったアンソニーが居る。
ドイツと日本とに離れ離れに暮らしていた従兄弟が、オーストラリアで一ヶ所に集まって暮らしているのを見て、バーンズは微笑ましく見ている。

アンソニー、君は父親の跡を継がないんだね。
昔は、君はよく言ってた。
「人殺しは嫌いだ。ずっとドイツに居たい」と。
君の人生は、君のものだ。

これからは、ポールとしての生活を、君なりに謳歌していけ。
私は、君達の側に居るよ。
私の、もう一人の孫。
5人いる孫の内、二人はここに居て一緒に笑いあってる。
それが、なによりも凄く嬉しい。

マルクと親子喧嘩するより、ここに居たい。
マルク、お前は自分の過去に囚われている。
それを助けたいが、時は既に遅しだ。


アダム=バーンズは、感じ取っていた。
ここは温かい所だ、と。

そう、ここは笑顔と音楽で満ちている。
たまに言い合いしたり泣く事もあるが、それはそれで良いと思う。

声が聞こえてくる。
 「クマヤロー!今日こそ、やっつけてやるっ!」
 「毎回、毎回、同じ言葉だな。違う言葉は無いのか…」
 「うっせ!っんのヤロー・・・」

ヒロ、君は強いんだね。
9人が一斉に攻めてきても、君は数瞬で倒す。
見事な腕前だ。
大人しくバイオリンと一緒に居た昔とは違い、活発になってるんだね。



あの小さい4人の幼き戦士は、再び出会った。
一人は生きてるが構わない。



ここは青くて綺麗な海に囲まれてる。
そこに居るのは…、
赤髪ではなく黒髪だが、ウォルターそっくりの顔をしたサトル。
黒髪黒目でリンそっくりな、元気一杯のヨーイチ。
バーンズと同じ金髪のエドと、これまたバーンズそっくりの顔をしてるヒロ。
そして、銀髪碧眼の殺人魔ダークと畏れられていたグズ改め、イタリア王子のユタカだ。




















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読みに来て頂きありがとうございました<(_ _)>

2周年記念SSとして書き上げた、この物語。
いかがでしたでしょうか?
あとがきは、明日アップしますね~

まだ、書いてない(;・∀・)

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