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二人のピエロ (17)~母子の縁切れ。。。~

悟は、やっと思い出した。
そういえば、ダニーは何て言ってた?
ワシントンの大学を卒業後、そのままあっちの病院で働いてる。
それが、1年もすると見違えるほどのナイス・ガイになってたんだ。
この自分でさえも、思わず口笛を吹いてしまった位のな。


 『豊…。ジョニーとレンは、合致率100%だ』
 「間違い無いのか?」
 『ああ。それに、これは私とスーザンの問題だ』


少し経つと、口調を変え、悟は言ってきた。
 『ああ、そうだ。基典を覚えてるか?』
 「基典? 

(ワン)-えっ。モトノリってカワダ?

 え、ワン知ってるのか?

(ワン)-ほら、私の後ろに居た人だよ。私は10番目だけど、11番目の。

 あー…。宮田の婿養子に入った。

(ワン)-そう、それっ!」
 『その基典が離婚して、大学付属の研究所をしてるんだ』
 「へー・・・」
 『ああ、来たか…。基典、ほらっ、こっち。

(基典)-ん…、なんだ?』
ワンが嬉しそうな声を出した。
 「モトノリだー!久しぶりっ、元気かい?」
 『え・・・、ええっ!ワンッ?』
 「老けたねえ、基典君」
 『落ち着いたね、と言って貰いたいな。って、え・・ええっ・・・。ゆ、豊?悟、これって…。

(悟)-基典、私が1ヶ月程留守しても大丈夫か?

 え…、オーストラリアに行くのか?

(悟)-アメリカだ。

 アメリカって、スーザン?

(悟)-そうだ。

 母が恋しいってか?

(悟)-いや、恋しくは無い。だけど、話をする必要性がある。

 はいはい、そういう事にしといてやるよ。

(悟)-本当に、恋しくは…。

 はいはい。

(悟)-来週から1ヶ月程だけど・・・。

 はいはい、行ってらっしゃい。

(悟)だ、という事だ。豊?ワン?お前等聞いてるか?』

PC越しで聞こえてくる悟と基典の会話を、豊とワンは笑いをこらえて聞いてる。
 『豊、ワン。聞いてるか?』

 「くくくくっ…。はいはい」と、豊が。
 「モトノリって、まるで親みたい」と、ワンが。

 『なっ…。誰が、誰の親だって?』



そして、悟はスーザンに連絡を付けてアメリカに行っては、1ヶ月後、日本に戻ってきた。
父親に、スーザンとはすっかり縁が切れた、と話した。




縁が切れたスーザンは、なにやらすっきり顔だ。
コンピュータも元に戻ったし。
まあ、日本からの協力や権力が使えなくなるのは嫌で抵抗したが、仕方ない。
でも、あのサトルが話をしに来ただけで1ヶ月も居るとは思わなかった。
元々ダニエルとは仲良かったから、彼に相手をさせていたのだ。
サトルは、家や病院ではなく、チャーチに寝泊まりしていた。
そのチャーチに住んでる人は、サトルと同じコンピュータ仲間だ。

サトルはパスワードを外すと、直ぐにデータバンクにアクセスしてBUを取っては、12年分のデータを更新した。
ふっ…、出てくるわ、出てくるわ。
サトルはジョニー・カーターだけでなく、スーザンとレン・カーターのデータを根こそぎ取っては、それを別のPCから豊の所に送り、自分の所にも送った。
そのデータは、そこで凍結させた。

そして、新しくスーザンのデータを改ざんした。
BUしたデータから必要なのをチョイスして。
再婚した事はデータに書かれてない。
だから、その事を追加入力した。
再婚した相手と、子供2人の事、性癖の事をも書き加えた。
そして、ジョニー・カーターがレン・カーターに改名した事も。

事実は事実だ。
こんな女でも、自分の母親なんだ。
母親らしい事はしなくても、それでも…。
再婚した事も、子供が生まれた事も知らせてくれなかった。
全部、12年前にダニーが話してくれたんだ。
お願いしたわけではないのに、勝手に喋ってくれたんだ。

スーザンにとって、私はなんだったのだろう。
また、私にとって、スーザンはなんだったのだろう。
恋しいとは思ってない。
信頼もしては無い。
母子としての絆も無い。
ただ、男が好きなだけの女だ。

私が大学に通ってた時だって、皆を物色してた。
ボスの事も気に入っては、毛色の違う豊にも色目を使ってた。
マサやワンの事だって、家柄を調べたらしく媚びていた。

それに…、はっきりと即答してきたからな。
 「サトル。あんたも、あの男も利用価値は大なんだからね。
自分の名声を高めるだけに利用した。それだけよ、分かった?」

本当に、そう思ってたんだろうな。


数日後、豊から連絡が着た。
 『欧州のコンピュータ会社の話は無しになった』と。
なにしろ、日本という権力は無くなったからな。
そして、パースとのリンク話も消えた。
地団太を踏んでるスーザンの姿が目に浮かぶようだ。







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前話と同じく、チャットでの会話。

そして、悟は母親であるスーザンと話をしてはデータを開示する。



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