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出会いは行きずり (3)

※嘉男視点※


こいつは何を考えてるのか。
昨夜は遅い時間に俺の会社のスタッフ専用口に座り込んでは迷惑だったので移動させると服を掴んでは離さなかったので、そのまま持ち帰ったのだが…。
それでも、可愛い顔をしてるので迷惑料として身体を貰ったのが運の尽き。
感度良好で身体つきも良く、筋肉もついては腹も割れてる。
柔らかな黒髪で二重瞼に丸顔で、まるで女みたいな柔かい雰囲気を纏っている。だが、女性とは違い下半身と喉には男の象徴があり、抵抗なく抱けたのだ。

そう、俺は男が好きな人間だ。
アメリカの大学をスキップして20歳に卒業しては日本に帰国して、このスポーツジムを開いた。
男限定のだ。


そういえば、さっき名前を言ってたな。
最初は行きずりのとか言っておきながら、次は名前。
まあ、本名かどうかは分からないが、政行と言ってたな。
 「政行君。君は将来の夢とかは考えてないのか?」
 「いきなり…。あるにはあるけど…」
 「それなら、就職ではなくバイトでやっていけば?」
 「あっ!なるほど、バイトね。その手があるか」
 「大学生ならバイトの一つや二つはしたことあるだろ」

あっはっは・・・・。

笑ってごまかしてるのが見え見えだ。
すると、政行君の方から言ってくる。
 「俺、指定で入ったんだ」
 「指定?なんの?」
 「水泳。小学校からずっと水泳ばかりで、高校も水泳で入った。だから、就職とか難しくて…」

思わず言っていた。
 「仕事先も水泳で泳ぎたいか?」
 「うん、泳ぎたいっ」
 「泳ぐだけでなく、その泳ぎを誰かに指導しようという気はあるか?」
 「それって、コーチしながら自分も泳ぐって事?」
 「ああ、そうだ」
 「ああっ、そうか。水泳教室か。スイミングスクールね。考えてなかったな」

嬉しそうにキラキラと目を輝かせて言ってくる。
 「水泳なら、5年間だけど子供相手にコーチしてたから大丈夫かもしれない。ありがとう。良いアドバイスを貰った。」
 「水泳で入った、という事は体育学部?」
 「違うよ、経済」
 「経済?畑違いな感じだな」
 「一応、経済で取れる資格は持ってるよ」
 「経済で取れるのって、経理関係?」
 「宅建に税理士、後は簿記にファイナンシャルプランナー」
 「銀行や企業等では有利な資格じゃないか」
 「う…、うん、そうだけどね。俺って水泳バカだから・・・・」
 「水泳に拘るか」
 「でもアドバイス貰ったから、今度は水泳やスポーツジムとかにも行ってみる。ありがとね」

なんか、それっきりみたいな感じになりそうなので、バッグから名刺を出して渡した。
 「これ、俺の名刺だ。持っとけ」

すると、政行の目は大きく開かれてる。
 「本名を教えて欲しいな、政行君」
 「政行は本名だよ。あ……、苗字…、フルネームは…………」

言い辛そうにしているが、言えば自分の身元をばらすという事か。
という事は、それなりの家柄の坊ちゃんか。俺と同じか。
そう思ってたら、あっちも腹を括ったのか言ってくる。
 「く…、桑田。。。桑田、政行…です………………」

えっ?!
 「桑田コーポレーションの…、桑田耕平の息子?」
 「ああ、やっぱり知ってるのか……」
小声でボソッと呟いてるが、そんなのは無視だ。
 「俺の父親と同じ大学で学部も一緒だった人で、毎年、年賀状を送ってくれてる人だ」
 「え?い、今、なんて…」
 「もしかして、東大の経済?」
 「俺の事?」
 「ああ」
 「違うよっ。俺は私立。お父ちゃんは国立だけど、赤門ではない東響大学の経済だけど」

すると、嘉男君は言ってくる。
 「俺の父親は新田敏夫。親父さんに聞いてみるんだな。昔話をしてくれるぞ」
 「年寄りの昔話は長いって言うからな…」
 「それもそうだな」


政行は、思い切って言ってみた。
 「あ、あの…」
 「なんだ」
 「この名刺、使わせて貰っても良いですか?」
 「使うって、何に?」
 「就職か、バイトか…、どちらかに」
 「ああ、良いぞ。因みに、今はスタッフもバイトも募集中だ」
そう言うと、政行は安心したみたいだ。
 「良かった。使わせて貰おう」





☆∮。・。・★。・。☆・∮。・★・。
嘉男君の名刺には、何て書かれていたのかな?
就職かバイト、どちらでも良いから働けると良いね(*´∇`*)

その肝心の名刺には、こう書かれていたのですね
 ⇓⇓
Yoshio's

ああ、でも予定より一日早めの帰宅だった為、名刺画像アップが間に合って良かった
(´▽`) ホッ


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