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【君と一緒に…】第55話 4月6日、治の心中

そして、俺を乗せた俊平の車は、東京へ向かった。

本当は1人、しんみりと特急に乗って行きたかったのだけど・・・

デート気分で東京までのドライブを楽しんだ。
寮の最寄りの駅まで2時間もかからなくて、あっという間に着いた。
これから、ここで寮生活が待ってる。

俺は、4月6日からこの学校で、特待生として頑張る。


俊平はと言うと、お母ちゃんの姿を見かけては、すぐ回れ右して帰ってった。
昨日のことがあるからな。
ぶん殴られるのは、一日でも遅い方がいいよな。

俺も、目の前で俊平が殴られるのはイヤだ。

それに、お母ちゃんは有言実行であり、無言実行でもあるからな。


その週の木曜、お母ちゃんは帰った。
そして翌日、金曜日の朝早くに、俊平からメールがあった。
『再起不能。寝起きにやられた。 おばさん、力強すぎ・・・』

わははっ。
俊平は足、早いからなぁ。
だから絶対に勝てる時間に殴りに行ったのか。
さすが、お母様。


俺は返信した。
『お大事に。
俺は、今日から学校だよ。』 


俊平から貰った指輪は、大事に宝箱に入れてる。
もう嵌めることはないだろう。

さよなら俊平。
一夜限りの俺の恋人。
幸せな時間をありがとう。

俺は、この指輪を俊平だと思って、ずっと持って生きていく。
俊平は、誰か可愛い女性と一緒になって。




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