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Trick or Treat  !! 後半(2)※悟VS優介※

※悟&優介※


一方、こちらは東京。

悟は、今日もコンピュータ情報センターと和菓子屋で働いている。
だが、最近はオープンしたばかりのDNA研究所に入り浸っている。

なので、優介は昌平に連絡しては、和菓子屋の仕込みを手伝ってもらっていた。
悟は、昌平が手伝う分には文句を言わずに、バイト料は払うと一言だった。
バイト料が入りバイト料金の確認にOKした昌平は、毎日の様に入り浸ってる。
優介にとっても、毎日の様に研究所に入り浸ってる悟よりは、昌平の方が扱い易く気軽に仕事が出来るので楽しいのだ。

そして、9月下旬。
10月はハロウィン月間なので、和菓子もハロウィン用の季節限定物が顔を出す。
去年と同じデザインにするかどうか迷ったが、悟に案を持ち掛けるとデザインの型起こしは作ると言ってくれたのでホッと一安心した優介だった。
だけど、悟は型起こしを作ると、すぐに研究所へと入り浸る様になった。

最近は、全くと言っていいほど悟不足に陥ってしまっている優介に、昌平はある提案をしてくる。
それが、定休日を利用してのハロウィンディだ。
その提案とは、こういうものだった。
 『Trick or Treat !! 研究所が良いのなら、和菓子屋は貰う!』
その言葉に驚いた優介は理由を聞くと、こうだった。
 「なにしろ、悟と優介が恋仲だという事は、知ってるからな。
あいつは、恋人である優介よりも、新しく出来た相手に夢中なんだから、もしかしたらこのまま捨てられるかもよ?だから、この店を貰って自分のモノにする。」
 「ええ…!そんな事を思ったことは無いですよ?ってか、昌平さん…。恋仲って?」
 「あれ、知らなかったの?屋敷の者は皆知ってるよ~」
 「み、みんなっ?!」
 「そうそう、皆ね」
 「それって、御や、隆星さんだけでなく、使用人達・・も?」
 「そうだよ~」

その言葉を聞いて優介は両手で顔を覆っては蹲ってしまった。
(嘘だろ…。知られてしまっていただなんて…。もう、あの屋敷には行けない。御にも隆星さんにも会う事は出来ない)

自分の思いを見透かされてる言葉が聞こえてくる。昌平さんの声だ。
 「嘘だろ。 知られてしまっていただなんて。もう、あの屋敷には行けない。御にも隆星にも会う事は出来ない。と思ってるだろう。でも、お前等の関係を知ってても、あの連中は優介の事を好きなんだよ。だから、卑屈にならなくても良いんだよ」
昌平さんの言葉に驚きが隠せないでいる優介は、昌平に抱き付いていた。
 「昌平さん、ありがとうっ」
そんな優介の頭を撫でながら昌平は思わず口に出していた。
 「お前は、ほんとに天然だからな。皆がほっとけないんだよ」
 「誰が天然ですって?」
 「優介の事だよ」
泣き怒りの表情をして頬を膨らませた優介に、昌平は微笑んでいた。
 「で、どうする?」
思わずキョトンとしてしまった優介に、昌平は優介の膨らんだ頬を押さえては口を窄ませて再度声を掛けて来る。
 「んっとに、それだからほっとけないっつってるんだよ…。
悟をポッと出の研究所に取られて良いのか?」
 「ううん、良くない」
即答の言葉を貰って、昌平は安心した。
 「和菓子屋を乗っ取る事はしなくても良いから、そうだな……。
優介を不安にさせては泣かせたんだ。その償いはして欲しいよな」
暫らく考えていた昌平は、ぶつぶつ呟いてる。
その呟きに反応した優介は顔を上げて、その呟きに呟きで返した。
 え、オーストラリアって、友兄のとこ?

急に生き生きとした優介の表情に安心した昌平は、ジェットを飛ばせば数時間で着くからと応じると、優介は嬉しそうな表情になった。

 「それじゃ、悟へのお仕置きは」
 「お留守番ですね。でも、お仕置きにはならないかもしれませんね…」
だが、昌平は精神的なお仕置きになると確信していた。



そして、いよいよ明日からお店は休みにはならず、優介だけが休みを取る連休が始まる。
オーストラリアへと飛び立つ日。
その前日も、昌平と一緒に店を切り盛りしては頑張って働いてる優介は、閉店間際になって悟が表から入って来たのを目にして驚いた。なにしろ、表からは入って来たことが無かったからだ。
何やら怒ってるみたいだ。

 「優介、これはなんだっ!」
悟が手に持ってるのは、表に張り出していたバイト募集のお知らせだ。
 『期間限定!バイト募集 
11月1日までの短期間で、和菓子屋でバイトをしませんか?』

そう書いてる紙を、悟は優介の目の前に突き出す。
 「バイト募集のお知らせだったんですよ。でも、なんで今頃?」
 「だから、なんで募集するんだ?しかも、短期ってっ。それとも」
 「煩いですよ。お客様の邪魔です」
 「どこに客が居るって?」
 「俺が休むのだからその間はバイト必要なんだから」
 「優介、お前は何を考えて…」
 「でも大丈夫ですよ。明日からバイトは来ますので」

優介の冷たい視線に、悟は何か他の意味を読み取っては黙り込んでしまった。


自動扉の開く音がする。
ガー……。

 「こんにちは~」
 「こんにちは、いらっしゃい弘毅君」
 「あ、店長こんにちは」
 「弘毅君か、こんにちは」
 「なんか、店長を見るのは久しぶりですね」
 「そうかな?」
 「はい。土日も姿を見ないので、どうされてるのかなと思ってたんです」
その言葉に、悟は気が付いて優介を見た。
優介は、悟の方を見ようとはしない。バイトで来ている弘毅君が思ってる程だ。優介も何かしら思ってる筈だ。だが、勝手な行動は許せない。

 「弘毅君、売り上げ協力ありがとうね」
 「いえいえ、美味しいので♪それでは、店長、失礼します」
 「ああ」

優介は何も言わずに閉店の支度をしている。
昌平はと見ると、優介に近寄っては何やらコソコソと話してる。その昌平との会話の中で優介が頷いてるのを見てると、今回の件は昌平が絡んでる事に気が付いた。

 「昌平、話がある」
だが、長兄の昌平は無視してくれる。
 「それじゃ優ちゃん」
 「あ、はい。ありがとうございました。お疲れ様でした」
 「お疲れ~」
 
 「昌平っ」
 「お前の話の相手は、優ちゃんだろ」
 「お前にもあるんだ」
 「私には無い」
そうきっぱりと言い切った昌平に、悟は詰め寄っていく。
優介は心を鬼にして言ってやった。
 「悟さん、俺も話は無いです。それに、昌平さんは関係ないです」
 「なら、どうして私に黙ってこういう事をするんだ?」
溜息を吐いて優介は言ってくる。
 「最近は働き過ぎで2日間だと疲れは取れないんです」
 「優介っ」
 「それに、平日は週末に比べると売り上げが少ないですからね。そういう時に休み」
 「今月はハロウィンで売り上げは良い筈だ」

昌平さんは、その二人のやり取りの間に姿をくらましていた。
優介は、昌平が居なくなったのを見届けると、悟を店から追い出しては表のシャッターを下ろしながら言ってくる。
 「とにかく、明日から月末までは俺は休みますので」
 「優介、お前は」
 「お休みなさい」
そう言って、シャッターを完全に下ろしては鍵を掛けた。
だが、悟は裏からでも入れるし、隣の研究所や道場からでも入れる。
それは優介も知ってる事だ。
案の定、裏から入ったのだろう悟と、リビングで鉢合わせた。
その悟に、言ってはいけない言葉を言っていた。
 「あれ、悟さん。今夜は研究所は休みですか?いつもは1時過ぎに帰ってくるのに…」
 「お前は何をしてる?」
 「見れば分かるでしょう」
 「他人のコンピュータを覗き込んで何をしてるっ」
 「これは、俺のです。悟さんのは自分の部屋でしょ?
今日の収支を入力してるので、さっさと研究所でも何処にでも行ってください」

その言葉にぶち切れた悟は、優介を殴っていた。
パンッ!

 「ったいなー…。何を」
 「今、なんて言った?」
 「悟さん?」
 「ここは私の物だ。お前に何かを指図される云われはない」
 「なら」
 「昌平よりも、お前に先に話して貰おうか」
 「何も話すことは無いです」
 「優介っ」
 「言っておきますけど、そんなに睨んでも迫力は無いですよ」
よしっ、OKと。
コンピュータの電源を落とすと、夕食を作る為にキッチンに入っていく。
その後ろを悟さんが付いてくるのは分かっていた。
だが、いつもの習慣で自分だけ先に食べて、残りはラップを掛けて冷蔵庫に入れていた。
それを見た悟は我慢の限度にきていた。
 「なぜ、私のは無いんだ?」
 「え、・・ああ、ごめんなさい。いつもの習慣で、つい…。作ってても食べてくれないので、明日の自分のお昼ご飯に食べるつもりで冷蔵庫に入れてしまった」

その言葉の意味に、奥深く潜む意味に気が付いても良かったのに、悟は気が付いてなかった。


だが、悟は優介に手を掛けては、そのまま床に押し倒していた。
 「悟さん・・?」
 「その天然ぶりが鼻につく」
 「え?まったく、昌平さんといい、悟さんといい…。誰が天然だって」
 「お前が・・、お前があの屋敷に連れて来なければ、こんな気持ちにはならなかったのに…」

その言葉に傷ついた優介は、涙を堪えて言っていた。
 「今日は、悟さんと会話が出来て嬉しいな。いつもは朝食の時だけだったからな…」
優介の思いを込めて言った、この一言。
悟には、まだ届いていなかった。 


悟の心には、優介の言葉の意味が届いてない。
それはそうだろう。
自分には何も知らせず、黙ってのバイト募集に有休取り。
それに、昌平とのひそひそ会話。
ある意味、取り残された感じを受けていた。
バイトで来てる弘毅も言っていた「土日も姿を見なくて」という言葉。
しかも、先程の優介の言葉の意味。
  「いつもの習慣で、つい…。作ってても食べてくれないので、明日の自分のお昼ご飯に食べるつもりで冷蔵庫に入れてしまった」


気が付いても良かったのに、気が付き始めていたのに・・・。






☆∮。・。・★。・。☆・∮。・★・。
そして、後半の部。
今日は場所が変わり、東京。
悟&優介の話。

なにやら喧嘩?言い合い?
これからどうなるのでしょう?



※※※

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2 Comments

ますみ  

自宅のPCはいいなあ・・。

日曜日に自宅に戻り、今日から日常ですっ。
やっぱPCの方が画面が大きいから見やすいですね~~。うふふ。

自分に冷たい様子の優介君しか見えてない悟さん・・・。
自分も襟を正してみないといけないことがたーーっくさんあるんだけど、さ。

ちゃんと話す時間くらいはとらないとねえ。


あ、行ってきましたスカイダイビング!
ちょうどTVでも放送してたので、飛行機から飛び降りる感覚が分かり易かったですょ、うん!
ワタシもいつかやりたいと思ってるんですが少々厳しい・・。


さあ、この喧嘩(?)いつか笑い話になるんでしょうか?

2015/10/19 (Mon) 22:43 | REPLY |   

あさみ  

Re: 自宅のPCはいいなあ・・。

ますみさんへ

スマホの画面をじーっと見てると、目が疲れますよね。
ほんと、PCの画面は大きくて便利ですね♪

今回の悟編は、悟も子供だという事ですw
それは、むにゃむにゃむにゃ・・・(次回にて)


スカイダイビングは、色々と制限があるみたいですね。
でも、気持ち良いだろうな~
私も、やってみたいです


2015/10/21 (Wed) 20:30 | REPLY |   

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