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合宿、それは自分への挑戦 最終話 ※サクラ咲く※

ドキドキ・・・。

なんて言おうかな。
 「ただいま?」それとも「こんにちは?」、それとも両方にするか…。

ちょっと贅沢に北陸新幹線を使って、長野に来た。

そう、あれから俺は英さんが使っていたという参考書を譲り受け、勉強していた。
幾度もの長野・横浜の往復で、貯金も残り少なくなっていた俺には天の助けだった。
しかもお金まで。
 「こんなの貰えないよ…」
 「どっちみち、ここに来るんだ。そう言うのなら、働きながら返してくれれば良い」
(気にするんだけど…)と、思っていたら、こう言われた。
 「それに、貰うつもりも無かった家賃を会社経由で貰うのだから。俺の方が恐縮する…」
 「ありがと…」
そして、借用書にサインをと言われ、渡された借用書を見ると、こう書かれていた。
 『 借用書
 私事、日下夏生は、これからずっと死ぬまで笹田英と生きる事を約束します。

  西暦○○○○年△△月××日            印 』

それを見て、俺は何も言えなくなり泣いていた。
暫らく泣いては、俺は英さんに言っていた。
 「これって、金額、どこにも書かれてないよ?」
 「ば、ばかっ・・。ツッコんでくるな…」
ふと見ると、英さんの顔は真っ赤になっていた。
嬉しくなり、言っていた。
 「ありがとう。一生かけても返すからね」
 「ああ。俺の側に、居てくれ…」
俺は、その一言と共に抱きしめられた。
 

まるっきり苦手だった数学が、面白くなってきた。
英さんの家に居た数日間は、主に数学を教えて貰っていた。
公式を紐解くのが楽しくなっていた。
そこに、英さんが使っていた参考書を使うと、益々楽しくなっては面白くなってくるのだ。
それは、数学だけに留まらず、他の教科にも及んだ。
元々、文系の俺は数学が分かる様になっては解読力が出てきたらしい。
先生に言われた。
 「1教科だけでも、そういうのが出てくると、全教科の成績は比例され、成績は上がるものだ」

12月の期末も終わり、最終の三者面談。
担任からは一言だった。
 「大丈夫だ。このままイケ。だけど、体調管理だけはしっかりしろよ」
 「はい」
お姉ちゃんも言ってくる。
 「なんか、私も緊張してくる。ねえ、先生。我が校始まって以来の初では?」
 「そうなんだよ、センターでの国立は。ナツ、お前が初なんだ。
良いか?このまま突っ走れっ」
 「はいっ」
 「振り返るなよっ」
 「はいっ!ラスト掛けますっ」

さすが担任、陸部顧問の言葉だわ。
俺の中に、真っ直ぐに突き刺さってくる。

体調管理しつつ、センターを受けに行ってきた。
結果が出るのは卒業式以降だ。
その卒業式では、校長は長ったらしい説教挨拶ではなく、短めだった。
それから4日後、それは郵送で着た。

 「お姉ちゃん、お姉ちゃんっ!」
 「なによっ、今いそが」
 「着たよ。開けるよっ」
 「着たって、何が・・。あ・・・、待って。手を洗ってくる」
二人揃って手を洗っては正座をしては封を開ける。
心臓の音が大きく聞こえる。


 「お・・、おねぇ・・ちゃ、ん」
 「やっ・・、やったー!バンザーイ!ナツ、やったねっ。おめでとうっ!!」
 「う・うわーん…。お姉ちゃん、ありがとっ!」
嬉しくて泣いてる俺に、お姉ちゃんは言ってくる。
 「凄いじゃない、ナツ。スポーツ奨学金の案内に、夜間の部の入学金の書類に、授業料免除の書類に、就職先からの必要書類の案内に・・・」

ちょ、ちょっと、お姉ちゃんっ。
さっきまでは一緒に嬉し泣きしてたのは誰だよっ。

一通り封書の中を確認したのだろう、お姉ちゃんは言ってきた。
 「今夜は御馳走だね。寿司の出前でも取ろうかなっ」
 「だって、お寿司なんて高いよ…」
 「ナツの就職祝いと卒業祝いと入学祝いだよ。
さあ、今夜は寿司だ!んでもって、私の手抜き料理の日だっ!!」
 「ごめんね…」
お姉ちゃんにデコピンされた。
 「ってぇー…」
 「そこ、謝るところじゃないよ」
 「ありがとう。あ、学校とお兄ちゃんに連絡するっ」
そう言うと、俺はお兄ちゃんにメールをして、学校に電話をした。

 『やったー!ナツ、おめでとっ!!そっち行っても、元気で頑張れよっ』
 「はい、頑張りますっ」
 『あ、ちょっと待ってな。校長、校長、やりましたよっ!
-何がだね・・・-
ナツが、ナツが、センターを受けての国立大!合格したって、今、電話で…
-たしか、昼間は仕事で大学は夜間-
そうですよっ!あ、あれ・・ -校長、電話を返して下さいっ-
日下君?』
 「は、はいっ」
 『大学入学おめでとう。そっちに行っても体調には気を付けて頑張れよ』
 「ありがとうございます」
 『君のブラコン兄さんは、ブラコンから卒業する切っ掛けになるだろうな』
 「そうでしょうね…」
 『それじゃ、達者でやれよ』
 「ありがとうございます。校長先生も、お元気で」
うんうん…、と言って電話は切れた。

その間に、お兄ちゃんから返信が着てた。
 『さすがナツ、俺の弟だ!今夜は寿司だろうな~
それなら、俺はケーキを買って帰るから。おめでとー!!(はぁとマーク)』


その大学を受ける動機は不純な俺だけど、でも、実力で合格したんだ。
そりゃ、部活の成績も引っ提げて行ったのだけど。
それでも、嬉しい。

おっと、忘れてはいけない、もう一人。
英さんだ。
合格通知書を写メってメールした。
少し経つと、返信が着た。
 『おめでとう!!こっちに来る日が決まったら、知らせてね』


そんなこんなで、長野に来た。



ピンポーン、ピンポーン…。

少し待つと、玄関が開く。
 「いらっしゃい」
 「こんにちは。これからお世話になります」
 「こちらこそ、よろしく。荷物、部屋に入れて置いたよ」
 「ありがとうございます」


これから、長野での生活が始まる。















 -完-







☆∮。・。・★。・。☆・∮。・★・。
サクラ咲く。

はい、夏生の恋人への思いが実を実らせました。
いや、もう頑張りましたね。
夏生君。

これからの季節は受験真っ盛りになると思います。
皆様も、体調管理しつつ受験に突き進んでください。


今作では、リアルなネタが多かったですが…。
最終話を迎えられて良かったです。
次は、長野ですねっ♪

長野では、どの様な暮らしをするのか…。
申し訳ないですが、現時点では想像出来ません。
また、登場させようと思ってます。
その時も、読みに来て頂けると嬉しいです。

ありがとうございました<(_ _)>




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