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恋人は副会長(122)※弘毅、闘う?? part1 ※

その夜、俺は地階に下りては、副会長の部屋で寝ることにした。
ユウは、しきりに「自分の部屋で」と言ってきたが、今回は先生の強い押しでユウを止めた。
 「何も無いと思うが…。何かあったら、すぐに呼べ。」
そう言われた。

あれから、俺達は何とも無かったので大丈夫だと思っていた。
俺は、全くと言っていいほど落ち着いていた。
だけど、副会長は違っていた。
久々のエッチをしては、幸せに浸って寝ていた。
なにかが聞こえてくる。
 「ぐっ…、ぅ・・、ぅ・・・」

え、なに…。
俺は、副会長の呻き声で目が覚めた。
 「う…・・、う…、うー・・、うぅっ・・」

え、魘されてる?
 「副会長、起きてっ…」
身体を揺さぶるが、呻き声は止まない。
先生を呼ばないと、と思い、ベッドから滑り出た。

ガシッ!

と、何かに掴まれた。
(え…。今の、なに?)
恐る恐る振り返ると、副会長ではなく、何かの塊に腕が生えてるみたいだった。
顔だと思しき箇所には、赤黒い輝きが2つに、ギザギザの歯が見え隠れしている。
 「副っ・・、文雄さ」


俺は、先生とのやり取りした話を思い出していた。
 「文雄が、これを取り戻してくるまでは…。これは、ドス黒い事に使われていた。いわゆる、人殺しの道具に。だから、浄化されてないと思う。
それが、あそこからここに来た。その時、俺は見たが黒から濃い青になっていた。
何に使われていたのか分からないが、あの女の部屋にあったと言ってたから…。
少しは宝石(いし)も落ち着いていたのだろう。
その宝石(いし)は、俺ではなく、お前等2人を選んだ。
コウキ。
お前の家に居た間、これは何処にあって、何をしていた?」
 「詳しくは分かりません。だけど、ベッドの下に転がっていたから、ベッドのヘッドボードに置いていたんです。」
 「素手で触った?」
 「素手?・・・あ、はい。素手です。」
 「その時の状態を覚えてる?」
 「綺麗な青色でピカピカに光っていて…、とても綺麗だなと思って見てました。
俺のベッドの下には、移動型の引き出しを置いてるのだけど、その引き出しをずり動かして掃除してるんです。2ヶ月に一度の割合で。12月の中旬頃に出てきたんです。
ヘッドボードに置いて、毎日眺めてました。気持ちも安らぐし、落ち着いてくるし、癒し系のモノなんだな。そう思ってました。
ああ、あとピアノを弾く時も、レッスン室に持って行ってました。」
 「…それなら、少しは浄化出来たのかもな」


先生は「少しは…」って言っていた。完全とは言われてない。
俺には、何も起きない。なぜ副会長だけ?
(ここは地下だ。しかも防音されてるので、大声を出しても、誰にも通じないだろう)
そう思うと、声を掛けた。
 「ふ・・、文雄さん。手を離して…」
何かが肌に食い込んでくる。だけど、何故か食い込まない。
誰かに助けを乞うよりも、自分でするしかない。
そう思うと、ベッドに潜り込もうとした。
力が緩んだ気がしたが、今の俺は頭の中がパニクる寸前だ。

あ、でも怖い。
赤黒い2つの輝きは、おそらく目だろう。
よくよく見ると、ペンダントが光ってる。俺がプレゼントした物だ。
ということは、その部分は首だ。
怖くて目を瞑り、その首より少し下に顔を埋め様としては、その辺りを触れてみた。
俺には、何も起きない。
今度は、しっかりと触ってみた。
それでも、俺には何も起きない。
意を決して、その塊を抱きしめた。
手…、手が届かないっ。
それでも、俺には何も起きない。

この違いは何なのだろう。


いきなり、その塊に抱きしめられた。
それでも、俺には何も起きない。

 「文雄さん…」
俺は、自分の身体の中に在る宝石(いし)に言っていた。
 「お願い。本当に意識が、意志を持っているのなら助けて。
文雄さんを助けてっ。
この人は、俺の恋人なんだっ!」

ガリッ・・・。


何かに肩を噛まれた。






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文雄の部屋で、久しぶりに寝る弘毅。

幸せモードだった弘毅だが、文雄は魘される…。



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