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貴方への想い、それは禁忌 (29)

その3人の様子を見ていたエドワードは、フィルにアランを重ねて見ていた。
 「フィル・・・。」
声を掛けたが、何て言おう。
そう思ってたら、フィルから言葉を掛けてきた。
 「エドワード様。私は、明日の便で帰ります。3ヶ月間、お世話になりました。
それに、私は私です。アランの身代わりなんて嫌です。」

エドワードは、アランの言葉を思い出した。
ここで、GPの受付で再会した時のアランの言葉を。
 「フィルは…、こいつは、この私が認めざるを得ない、唯一のライバルだ。」

そういえば、アランとフィルは1位を競い合っていた2人だ。
そう思い出したら、声を掛けていた。
 「フィルッ。君にオファーを掛けたい。」
すでにエドワードに背を向けては1メートルほど離れて歩いてたフィルは、驚いて立ち止まった。
 「え・・・?」
振り返ると、エドワードは、さっきまでの表情とは違い、仕事の顔になってる。
 「ただ、君はドンの気に入りだから、まずはドンに言わないといけない。ドンに手紙を書くので、それを渡してほしい。」
フィルは聞いた。
 「オファーの種類は、なんですか?」
 「コンピュータだよ。君の得意分野だろう。」
コンピュータ?それは嬉しいが、王子は・・・。
察したのか、エドワードは付け足してくる。
 「ああ、ユタカの事は大丈夫だ。彼は了承してくれたよ。相手が君ならOKだと。」
 「えっ!あの王子が、そんな嬉しい事を・・・?」
ユタカが割って入ってきた。
 「ふんっ。私だってシエスタ欲しいからな。お前は、私がシエスタしてる間だけで十分だよ。」
フィルは、絶句した。
 「シエッ・・・って、何それっ。この昼寝王子っ!!」

エドワードは溜息を吐いて、ユタカに言ってる。
 「ほんと、可愛くないね。ねえ、ユタカ。素直に言えば?」
エドワードは、今度はフィルに向かって言った。
 「フィル。ユタカはね、ここでコンピュータ会社を興すんだよ。私と、コンピュータ会社のボス・ユタカ。どっちのオファーが良い?」
フィルは即答した。
 「コンピュータ会社!」
 「だってさ。ユタカ、聞こえた?」
ユタカは大きく伸びをしては、ブツブツと言ってる。
 「んー…。腹減った…。初の指揮だったのに、良い所を取り返されて…。運動もしたし…。」


喫茶の方から、声が聞こえてくる。
 「夜食タイムだぞ!おにぎりとラーメン。それにユウマが持って来たカニが、あるぞ。
腹減った奴、食いたい奴は来いよっ!」

それを聞いたユタカは、真っ先に走り出した。
 「行く行くっ!握り飯にラーメン。それに、北海道産の、旬のカニー!!」
フィルも、それに続くように走っていた。
 「私も食べたいっ。」

 「フィルッ。お前、さっき食ってただろ。」
 「でも、ラーメンとカニは無かった。」

エドワードは、その2人の様子を微笑ましく見ていた。
 「アラン。君を忘れる事はできない。
たとえ君が死んでも、私は覚えておくよ。だから、君も、私を忘れないで。」

ふっ…。
私も、まだまだだな。

さっきの、ボロボロになったアランの姿が、まざまざと蘇る。
アラン、生きるチャンスがあれば、生きててくれ。
お前の代わりに誰かを、という気持ちは持たない様にするよ。
また、会う日まで。


らしくもなく涙が出てくる。
その涙を拭う事もなくエドワードは空を見上げた。

1月とはいえ…。
夏の夜空とは思えないほど涼しく、風は凪いでいた。



※※ あさみからの、一言コメント※※
アランは、警察に引っ張られて行った・・・。
そして、エドワードは…?

エドワードにオファーを掛けて貰えたのは良いけど、肝心の人の言葉に素直に頷けないフィル。
なにが、シエスタだよっ。
昼寝王子め、ずっと昼寝しとけっ。。。
と、言いたくなるフィルの気持ちも分かるよ(⌒^⌒)b うん
でも、まだまだ食い物に釣られてしまうユタカとフィルでした(^w^) ぶぶぶ・・・

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