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自分の道は自分で決める! (76) 

 誰かのフォローをするというのは苦手な部類なのだけど、この際だから仕方ない。
 そう思い、少しでも笑いを提供してやろうと話し出す。
  「そのジュンに、今朝迎えに行ったら不審者呼びされて参ったんだ」
  「迎えってなに?」
  「毎日、チャーチに送迎している」
  「なんで不審者?」
  「昨日までと違う顔だから」
 
 
 ぶははっと3人に笑われてしまった。
  「スズメが出てこようとしたから急いで2人を担ぎ上げて走って行ったんだ」
  「あいつは広めるからなあ」
 
 気になっていたことをジュンヤに聞いていた。
  「ところでジュンヤは、どうやって嗅ぎつけたの?」
  「蛇の道は蛇っていうでしょ」
 
 ウインクまでしてくれるが、私たちには効かない。
  「なーんてね、たまたま空港で見かけた」
  「どこの?」
  「パースの」
  「居たんだ?」
  「弟2人が遊びに来てて見送ってた。あっちも気が付いていたと思うが、私は弟から離れなかったからね」
  「ブラコンか」
  「うん、あっちがね」
  「ま、兄は恋人と一緒だからな」
 
 他にも聞きたいことがありそうに見えたのだろう。ジュンヤは聞いてくる。
  「マサ、他にもあるのか?」
  「ジュンヤと、その、パートナーの出会いってなに?」
  「は?」
  「モデルとデザイナーだということは聞いている。他に」
 
 サトルが遮るように口を挟んでくる。
  「ああ、そっか。マサは恋愛に目覚めつつあるから気になるのか」
 
 その言葉にジュンヤは応じる。
  「んー……。私のは異例だからなあ」
 
 ユタカは焦っているのか。
  「は? え、マ、マサが恋愛? ……って、え」
 
 サトルが聞いてくる。
  「マサにとって初恋になるのか」
  「そうだ。って、は、初恋?」
 
 ジュンヤも参加してくる。
  「まあ、今までが堅い仕事だったからなあ。相手は、どんな人?」
 
 ユタカは、まだ焦っている。
  「んー……、どんな人って聞かれても」
 
  「マサのことだから容姿のことを言ってくるな。その相手はなにをしている人?」
  「んー……、自営……、フリーランスな人」
  「ほー、今、流行のインフルエンサーかあ」
 あ、これ誤解してるな。
 だって人殺しを生業にしてるだなんて言えない。
 
 サトルが聞いてくる。
  「他には?」
  「え、他って」
  「色々あるだろ。長身とか体躯が良いとかナイスガイとか」
  「ああ、怒らすと怖い」
  「あのねえ……」
  
 ジュンヤが口を挟んでくる。
  「まあまあ、マサにとって初恋だから語彙のボキャブラリが無いんだよ」
  「それにしたって」
 
 サトルは溜息をついてるし、ジュンヤはニコニコしている。
 ユタカは、やっとパニックから脱したみたいで興味津々と聞き耳を立てている。
 言えるわけ無いだろう。
 
 あの5匹とやりあって病院送りにされただなんて言えない。
 だから叫んでいた。
  「もういいだろっ」
 
 
 気になっているんだよとジュンヤは言ってくるが、それはありがた迷惑というものだ。
 ジュンヤは容赦なく核心を突いてくる。
  「マサ。今、ここに居るのはお喋り好きなヤツではない」
  「それはそうだけど」
  「マサの気になっていることは何?」
  「どう言う意味?」
  「恐らく、それは幼少の頃からのものだろう。この際だから話してごらん」
  「ジュンヤ?」
  「私たちはマサを応援するよ。マサの味方だよ」
 
 その言葉に、うんうんとサトルとユタカは頷いている。
 ジュンヤは私の頬を両手で挟んでくる。
  「余所見しないで。私を見ていれば良いんだ」
  「ジュンヤ?」
 
 その綺麗でいて、端正な美貌に目が眩む。
 
 
 
 

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何かが始まるのかな?

申し訳ありません。
明日から2、3日ほどお休みさせて貰います。

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