FC2ブログ

自分の道は自分で決める! (73) 

 仕方ない。
 こうなると左腕だ。
 ケーキ屋に向かう。
 ドアを開けると左腕のパートナーが顔を向けてくる。
  「こんちは」
 
 怪訝そうな表情をしている。
  「いらっしゃいませ」
 
 ああ、やっぱり気が付いてない。
 仕方ない、ダイレクトに聞くか。
  「ひだ……、サトルは?」
  「居ますが」
  「呼んでくれる?」
  「待ってくださいね」
 
 少し待ってると、サトルは店内に顔だけを覗かせている。
 あの子は、どんな風に話したのだろう。
 するとサトルは笑い出した。
  「あのな」
  「悪い悪い。優介が、あんなことを言うから」
  「どんなことだ?」
 
 サトルは笑いながら言ってくれる。
  「真っ黒な黒人なのか、日焼けをした人なのか。そんな人が悟さんを呼んでますよ。悟さんの知り合いなの? あの人が帰るまで表に出ないから店番よろしくね。ってさ」
  「あー……、そういうことか」
  「それより、どうしたんだ」
  「ワンから見捨てられてアドバイスを貰いに来たんだ」
  「ワンは、なんて言ってた?」
  「医療に求めるな。美容かサロンに通えってさ」
  「なるほどね」
  「他に違うアドバイスないか?」
  「んー……。化粧するとか」
  「化粧ねえ」
  
 するとサトルはこう言ってきた。
  「ジュンヤにアドバイスを請うという手はどうだ?」
  「そっか。元モデルだから良いアドバイス貰えるかもな」
 
 すると奥に向かって声を掛ける。
  「優介、ちょっと出掛けてくる」
  
 すぐ近くに居たのだろう。
 声がした。
  「どこに行くの? 何しに行くの?」
 
 なんだか可愛くてホノボノとしていた。
  「こいつの……。、ああ、マサのアドバイスを貰いにブティックへ行く」
 
 その言葉に驚いたのだろう。
 驚きの表情になった。
  「ええっ! マサさんって、あの警備会社の……」
  「黒人じゃないから、日焼けしただけだ」
 
 私に言ってくる。
  「ごめんなさい。俺、てっきり」
  「いや、良いよ。なにも言わなかったのはこっちだから気にしないで」
  「痛そう……」
  「痛みはないよ。でも見かけが気になってね」
 
 優介君は化粧水とか美容液とか言ってくる。
 それを聞いて、やっぱりそっちの方になるのかと思った。
 
 
 
 

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ




関連記事

0 Comments

Leave a comment