FC2ブログ

自分の道は自分で決める! (66) 

 食料を買い込みショーンの家に行く。
 先に2号に水をやり、それから人間だ。
 ショーンはムスッとふてくされ暖炉に火を熾している。
  「ショーン、どうしてヘソに行きたがるの?」
  「まあ、マサが居るならどこでもいいけど」
  「いきなり言われても無理だよ。せめて2,3日前に言って欲しいな」
  「ところで、えらく綺麗だな。家政婦を雇った覚えはないが」
  「月に3回、掃除死に来ているんだ」
  「どうして?」
  「一人になりたい時に来る。昨日来て掃除したからね」
 
 そう言うと膨れ顔が元に戻った。
  「ねえ、ショーンは今までどこに居たの?」
  「1年はリハビリ。残り2年は仕事だ」
  「見事に返り咲いたね」
  「当たり前だ」
 
 その言葉にクスッと笑っていた。
 おもむろにスマホを取り出しスケジュールを見ていく。今日の迎えと、明日の送迎のチェックを外す。
 GPには休むという連絡を送ると直ぐにOKと返ってきた。GPにはワンがいるし、ユタカと私はお情けでさせてくれているので別に居なくても大丈夫だ。
 ショーンの刺々しい声が聞こえてくる。
  「マサ、なにをしている?」
  「よし、これでOK! 今日、これから明後日の朝8時まではフリーになったよ」
  「スマホを弄っていたのは」
  「スケジュール調整をしていたんだ。皆とシートを共有して仕事の調整ができるんだ」
  「便利だな」
  「すぐ反映されるから楽なんだ。それに長期休暇は1ヶ月前にしないといけないけど、2日位の連休なら1日前にしても大丈夫なんだ。他にも人が居るから」
  
 
 ショーンに言ってやる。
  「ねえ、1日半でできることってないかなあ?」
  「ヨットに乗るか?」
  「寒そう」
  「赤道付近に行けば大丈夫さ」
  「ヨットで寝るの?」
  「天然のプラネタリウムが見れるぞ」
  「見たい」
  「ヨットにキッチンが付いてるから、買ってきた物を持って行くか」
  
 それを聞いて嬉しくなった。
  「半袖が必要だね」
  「パンツ一丁でいいと思う」
  「恥ずかしいよ」
  「誰も見てないぞ」
  「2号がいる」
  「あいつは置いていく」
  「どうして?」
  「揺れて帰ってきて安心して寝転んでいるのに、連れて行けない」
  「そっか、大変だったんだね」
 
 ショーンは2号に話しかけている。
  「イヨン。明日の夕方には帰ってくる。留守の間よろしく」
 
 私も声を掛ける。
  「私たちはヨットに乗ってくるんだ。留守番よろしくね」
 
 
 言葉の意味が分かったみたいで尾をパタンと振り返事をしてくる。
 ショーンは餌を小分けにして6皿を置き、水はたっぷりと入れ置いている。
  「今は冬だから、これぐらいあれば十分だな」
  「夜は冷えるから薪は2束入れればいいかな?」
  「もう1束入れるか」
 
 そう言うとショーンは外に出たので、もう1束を暖炉の火にくべる。
 
 
 少ししてるとドッドッドッと力強い音が聞こえてくる。
 その音が聞こえたみたいで2号は耳を畳み尾を何処かに隠してしまった。
 思わず笑っていた。
  「大丈夫だよ。2号は留守番だから」
 
 
 ショーンの声が聞こえてくる。
  「玄関は鍵をかけて裏から出るぞ」
  「はーい」
  「どうした。えらく楽しそうだな」
  「2号を見てよ」
 
 見たのだろう。
 ショーンは笑い出した。
  「全く……。ほれほれ耳と尻尾はどこにやった。隠すなよ」
  「虐めないの」
 
 
 ポンポンとパートナーである2号の背を優しく叩きながら言っている。
  「行ってくるからな」
 
 私も声を掛けてやる。
  「大丈夫だからね。行ってきます」
 
 
 


にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ





関連記事

0 Comments

Leave a comment