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自分の道は自分で決める! (50) 

 やっと起きあがることができた。
 ショーンの連絡先が知りたくて言っていた。
  「ねえ、ショーンの連絡先教えて」
  「なんのために?」
  「会いたい時、話したい時にメールしたり声が聴けるから」
  「居場所をチクるとか?」
  「チクって欲しいのなら、チクるぞ」
 
 そのやり取りに頬が緩む。
  「違うよ。声が聞きたいと思ったら電話できるなと思って。それだけ。嫌ならいいよ。もう言わない」
 
 返事がない。
 そっか嫌なんだな。
 まあ、ショーンは人殺しだ。
 人殺しの最中に電話されると嫌だよな。
 
 ふいにスマホが鳴る。
  「わっ。なんだ? ん……。誰だ。このナンバー」
  「俺のだ。登録しておけ」
  「えっ」
 
 思わず振り向いていた。
  「えってなんだ。知りたかったんだろ」
  「いつの間に私の」
  「ドク・シンが教えてくれた」
  「ドクシン……? 独身?」
  
 すると、日本語から英語に変えて言ってくる。
  「あー……、ドクトルっていうだろ。もしくはドクター」
 
 その言葉を数回、口にする。
  「ドクトルシン……? ドクターシン……?」
  
 でピンときた。
  「ドク・シン? あのお喋り野郎!」
 
 
 腹が立ったので電話してやる。
  『ハーイ! ドクトル・シンです。外科胃腸、内科胃腸。どちらをご希望ですか?』
  「私だ。よくも他人に私の番号を教えてくれたな」
  『あれ、マサどうしたの? 』
  「どうしたのじゃないだろ。お前はー」
  『ああ、あの目つきの悪い人が話したんだね。怖かったんだ。ゴメンね』
  「ごめんで済むと思っているのか。医者なら守秘義務があるだろうが」
  『それはクランケ。マサはクランケではない』
  「お前は。あいつが誰なのか知ってるのか?」
  『知らないよ。端正な顔をした人が睨んでくるんだよ。あの睨み顔は本当に怖かったんだ。だから教えた』
  「そんなことを言ってるとスズメ2号からヒバリにしてやるぞ」
  『それは勘弁。あ、でも2号という言葉が外れるのは嬉しいな。だけどヒバリは嫌だな。そうだなあ、スワンがいいな。それかホーク! どう?』
 
 まったく、こいつは相変わらずな奴めと思うと溜息がでていた。
  「いらんことまで言ってないだろうな」
  『あのね、端正な顔をしている人が睨むと本当に怖いんだよ。知ってる? それに、強面のナイスガイに”マサの番号教えろ”と凄まれたんだよ。しかも、流暢なドスの利いた日本語で! だから素直に教えたんだ。他のことなんて言えないって。流石の私だって空気は読む。あのスズメだって押し黙ると思うよ』
  「本当に相変わらずな奴め」
  『ごめんねー』
 
 
 まったく、こいつはと思って電話を切るとショーンの声が聞こえてくる。
  「で、なんだって?」
  「知りたければ直接、私に言ってくれ。そしたら教えるから」
  「分かった」
  「本当に?」
  「ああ。なら、スリーサイズを教えてくれ」
 
 その言葉の意味は直ぐに分かった。
  「ショーンの意地悪っ!」 
 
 
 
 


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