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自分の道は自分で決める! (26) 

 足を外し倉から腰を浮かす。
 中腰の体勢で、足がブラブラと揺れないようにしっかりと”くろちゃん”の脇を挟む。
 そのまま助走して二騎が同時にジャンプする。
 と、同時に私もジャンプする。
 
 そのまま休憩に入れ。
 お疲れ様。
 次は、対人間だ。
 
 
 ルノーの馬が着地して方向転換する。
 私の乗っていた馬は勢いを殺すことなく自力で扉の上をジャンプして、どこかに行ってしまった。
 ルノーの呆れたような声がする。
  「え……。もしかして棄権とか?」
 
 その言葉に返してやる。
  「いや。そのまま続行だ」
  「え?」
 
 ルノーの左肩から右脇腹に掛けて斜めに剣を振り落とす。
 ルノーが振り返る前に背を蹴りバク転する。
  「の野郎-」
 
 どさっと落ちたが受け身を取っていたので痛みはない。
 ゴロゴロと転がり身体を起こそうとする。
 視界が暗くなる。
 上を向いたら、ルノーの馬は飛んでいる。
 それを見て呟いていた。
  「凄いな。まるで神話にでてくるような神馬のようだ」
 
 目の前に着地する気か。
 それとも踏み潰す気か。
 どちらも御免被る。
 だから、その場から離れようと数メートルほど距離を取り立ち上がる。
 
 
 ルノーも着地すると馬から降りてきた。
  「そろそろ邪魔だなと思っていたんだ。グッドタイミングだ。これからは一対一だっ」
 
 
 なるほど、ルノーって誰かに似ていると思っていたんだよ。
 寡黙に仕事しているが、雑談を好まない。
 コミュニケーションが苦手なのかなと思っていたんだ。
 ワンだと思えばいいんだな。
 まあ、同じ香港人だからな。
 この決闘が終われば聞いてみようかな。
 ワンのことを個人的に知っているかどうかを。
 親は世界的に有名人だから知っているだろうが、子どもを知っているかどうか。
 もし知っていたら、留学してくる前のワンのことを教えて貰ったら嬉しいな。
 
 決闘中なのに、そんなことを思っていた。
 
 
 
 

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余裕だね(笑)
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