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自分の道は自分で決める! (13) 

 ショーンが口を挟んでくる。
  「へえ、日本の警視総監は若いねえ」
  「こら、大人しく」
  「一人で独房に居るより、マサと二人で居たいな」
  「なに言ってるんだ。とっとと歩け」
 
 後ろから父の誇らしげな声が聞こえてくる。
  「マスコミを呼べ。世界に届けろ! タイトルはこうだ。『国際犯罪者ショーン・コナー。日本の警視総監の息子である刑事に逮捕された!』 とな」
  「はいっ、かしこまりましたっ」
 
 号外が発表された。
 
 
 トントンとノックをして入る。
 「失礼します」と言って入るのだが、目に飛び込んできた風景に目を見張り声を失っていた。
 
 天井が破けショーンの戦闘機の先端部分が部屋のシャンデリアを壊していた。その欠片であるダイヤモンドが部屋中に散らばっている。しかも壁にも亀裂が入り裂けている。うわあ……。
 
  「正孝か」
 
 その声で正気に戻った。
  「はっ。ただいま戻りました。その、これには」
  「ド・ゴールから死亡者リストに名前が載っているので確認して欲しいと連絡があった」
  「死んでいません。生きています」
  「私も死んだとは思っていない。だから言ってやったよ。息子は生きてるはずだと。それに、他はショーン・コナーとパイロット2人の計3人だ」
  「そ、その……、ショーンも死んでいません」
  「分かっている。で、そのパイロットを奴が殺したのか?」
  「いえ違います。パイロットを殺した奴を、彼は殺したのです」
 
 話せる限りのことを話す。
 父である警視総監は、こう返してきた。
  「無事に帰国してくれたのはよかったよ。明日まで夏休みだったな」
  「はい。あ、あの、これ、お土産です」
 
 父に土産を渡すと嬉しそうな表情をしてくれたので安心した。
  「今日は帰れないと伝えてくれ」
  「分かりました」
 
 
 家に帰ると母にも土産を渡して話す。
 母は一段と嬉しそうな表情をしていた。
  「お父さんは、今日は帰れないって」
  「はーい。お手柄だったね。お疲れ様」
  「ありがとう」
 
 
 手柄になるのかな。
 その時、初めて手柄というのを意識した。
 
 その夜、久しぶりに風呂に浸かっていた。
 思わず声がでていた。
  「あー、生き返った。ただいま-」
 
 風呂上がりに父から電話があった。
 内容はこうだった。
  「ショーンが脱走した」
 
 あそこから脱走できたのか。
 一体、どうやって。
 
 急いで警視庁に向かう。
 行き先は独房だ。
 
 
 
 

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