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自分の道は自分で決める! (12)  手柄?

 鞄から取り出す。
 いいタイミングじゃないか。
 私が、お前を利用してやる。
 日頃のお返しだ。
  「おいっ」
 
 ショーンも言ってくる。
  「マサ、大人しく」
 
 ガチャッとショーンの手首に掛け、自分の手首にも掛ける。
  「マサ?」
 
 息を吸う。
  「ルーブル美術館、及びド・ゴール空港での殺人。そして拉致及び薬剤使用で逮捕だっ」
  「なっ?!」
  「被疑者、ショーン・コナー、確保っ!」
 
  「この声って……」
  「まさか……」
 
 
 ショーンは訝しげな表情をしている。
  「マサ?」
  「ショーン、相手は選ぼうね」
  「ドクターでは」
  「ドクターだよ」
  「手錠を外せ」
  「私にクスリを使った。その時点で犯罪だ」
  「マサ」
  「何回繰り返す気なの?」
  「それが、俺の仕事だ」
  「そう……。なら、私も仕事させてもらう」
  「ドクターだと言ったのは」
  「この3月まではドクターしていた」
  「なぜ言わなかった?」
  「言ってたらどうしてた? 銃で撃って川に捨てただろ」
  「そうだな。賢明な判断だ。一つだけ聞く。いつ俺が分かった?」
  「ルーブルで殺した人のことを吐かせようと、私を拉致りクスリを使っただろ。その時さ」
  「顔は知ってたって事か」
  「インターポールのロビーに張り付けてあったからね」
  「ああ、あそこにも行ってたのか」
  「ショーン。独房で死刑になるまで待っててね」
  「お前の物言いが柔らかいのはドクターしていたからか」
  「それもある」
 
 
 いきなり声が割って入ってきた。
  「勝手なことするんじゃねえよっ。お前、夏休み取っていただろうがっ」
  「その夏休みをショーンに絡まれて楽しめなかったんだ」
  「しかもショーン・コナーって国際指名犯のブラックリストNo.1だろ」
  「そうだよ、よく知ってるね」
  「ったりまえだ。しかも銃を持たせれば凄腕の超A級スナイパー。黒髪長身で女を選り取りみどりのイケメンスケコマシ」
  「違うよ」
  「なにが違うって」
  「本人曰く、男もイケる両刀だって」
  「両刀……。ええっ」
 
 
 ショーンの焦り声が聞こえてくる。
  「くそ、外れないのはどうしてだ」
 
 どうやら手錠を外そうとしているみたいだ。
  「無理だよ。それは私専用の特注だ」
  「俺をどうするつもりだ」
  「さっきも言ったでしょ。独房で待ってろって」
 
 上司に声を掛ける。
  「ああ、そうだ。独房、開いてるよね」
  「俺に指図するんじゃねえよ。おい、この犯罪者を独房に連れて行け」
 
 
 凜とした声が割って入る。
  「私にはなにも言わないのか」
 
 その声に足が止まる。
  「後ほど伺います」
 
 
 


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さすが、お手柄だね。

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