FC2ブログ

自分の道は自分で決める! (5) 

 すると第三者の声が割って入ってくる。
  「失礼。戻ってくるのが遅いぞ。これに乗らないと、次は明日になる。とっとと来い」
 
 そう言って腕を引っ張られる。
 だけど背中に当たっている物があるんだ。
 それもあり動けないでいた。
 動かない私に業を煮やしたのか、その人物は振り向いてくる。
  「おい、早くしないと」
 
 ショーン。
 なぜ、こいつに助けられるんだ。
 いや、こいつなら大丈夫かもしれない。
  「おい?」
  「あ……、せ、背中に突きつけられている」
  「……1丁か?」
  「いや、4丁」
 
  「違うな。私も入れると5丁だ」
 そのリーダーらしき人も構えると、私の右耳の上に当ててくる。
 やばい。
 これは危機的に相当まずい状況だ。
 
 ショーンは中国語で短く罵ると同時に私はしゃがみ込む。ショーンの長い脚がリーダーの手をめがけ、そのまま私の後ろに居た4人の男を両脚と両腕で薙ぎ払う。
 それは一瞬の出来事だった。
  「走れっ。置いてけぼりにされるぞ」
  「それは嫌だ」
 
 ゲートレディにチケットを渡しスキャンしてもらい戻して貰う。
 やっとこれで帰れる。
 そう思ったのに、その飛行機のパイロットは二人ともフロントガラスの向こうから銃弾を受けたみたいで死んでしまった。
  「な、に……」
  「ボケッとするな」
 
 CAだけでなく乗客も全員降り、臨時便の用意をするまで待機することを余儀なくされる。
 私はショーンに腕を引っ張られ滑走路を走っていた。
  「臨時便が」
  「お前が乗れば、同じ事が起きる」
  「どこに行くんだ」
  「もう少し早く走れないのか」
  「荷物を持っているんだ。そう言うのなら抱きかかえろ」
  「分かった」
 
 そう言うと、抱きかかえられてしまった。
 嘘だろ。
 
 
 少し走っていると物陰に隠れる。
 ショーンは自分の荷物を広げセットしていく。
 まさか、一体誰を。
  「あ……」
 
 ショーンの声が聞こえてくる。
  「あのフロントガラスをぶち抜き、その穴からパイロット二人を殺した奴だ。俺のことを知ってるかもしれないな」
 
 どこだ。
 あの角度だと、あそこら辺りか。
 
 照準を合わしたのか、スコープ越しに見える相手のことを呟いているみたいだ。
  「居た。あいつは俺の作ったブラックリストに載る奴だ。あいつを消せば警察は安心するだろう」
 
 耳を塞いでいた。
 どのぐらいの時間が経ったのだろう。
 声を掛けられる。
  「いつまでそうやってるんだ。帰るぞ」
  「あ、あの……、その……」
  「なんだ?」
  「その、消したの?」
  「お前、誰に対して言ってるんだ。この俺が外すとでも思っているのか」
 
 一度仕事ぶりを見ていたので頭を横に振る。
  「それとも警察に突き出すか?」
 
 その言葉に少し考える。
  「助けてくれたから、ありがとう」
  「当面の危機は去ったが、お前に拳銃を突き当てた奴らがいるからな」
  「そうか、忘れてた」
 
 
 ショーンは歩き出したので後をついて行く。
 どこに行くのだろう。
 臨時便に乗るつもりはないみたいだ。
 
 しばらく歩いているとみるからに廃路され使われてない格納庫が見えてくる。
 その中にショーンは入って行く。
 どうしようと迷ったが興味もあったので中を覗き込んだ。
 
 
 
 
 
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ




関連記事

0 Comments

Leave a comment