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クルーザーで太平洋巡り! (25) エピローグ 徹編

 1週間もしないと身体が鈍るだろうなと思っていたのだけど、3人とも強くて手加減なして空手と合気道を相手してくれた。バイオリンも奏でたり、博人さんのバイオリンも聴けて最高に充実していた。
 
 東京のマンションに戻ると、早速道着を手にして道場へと向かう。
 その前に店だ。
  「こんちはー」
  「徹、お帰り-」
  「ただいまー。はい、これ。土産だよ」
  「ありがとう。嬉しいっ」
 
 沖縄とカナダで買った物。
 そして友明さんから手渡された”優介への手紙”を添えて渡す。
 店から出るとき優介に声を掛けようと思ったがやめた。
 優介は手紙を読んでいる。
 
 
 3階の道場で自己練習をする。
 友明さんがショーンを相手にやっていたキックだ。
 飛び上がり天井に手をつく。
  「アチョチョ」
 
 だが、すぐに落ちる。
 問題は滞空時間だな。
 
 友明さんがやっていたのを思い出す。
 天井に手をつけキックを連続で繰り出す。
 
  「よし」
 タアッと声を出し腕を伸ばす。
 するとなにかを掴めることが分かった。
 よし、今度はキックだ。
  「アチョー……。てぇっ」
 
  「なにやっとるっ」
 この声は師匠。
 師匠に尻を叩かれたのか。
 てか、いつの間にジャンプしたのだろう。
 
 その師匠に文句を言いたいが、これだけは言わせて貰う。
  「リアルで見てカッコよかったんですよ。もう1回だ」
  「するなって言ってるんだ」
 
  「たあっ!」
 先ほどの位置に手を付ける。
 よし、掴んだぞ。
 
 
 それを見た悟は呟いていた。
  「まるで昔のボスみたいなことをしてくれるな」
 
 
 次はキックだ。
  「アチョチョ」
 
 ふいに師匠が目の前に飛び込んできた。
 しかも手は天井に付いてない。
 それに、その足を繰り出そうとしている。
  「い、まさか」
  「やって見せて欲しいだろ。その身で己の力のなさを痛感するんだな」
  「ししょ」
  「アチョー!」
 
 
 強烈だ。
 
 友明さんの言っていた痛い目って、こういうことかあと今更ながらに思い知った。
 
 
 誰かが覗きこんでいるのか。
  「徹。お前は……」
  「敦さん。どうしてここに」
 
 敦さんは師匠に声を掛けている。
  「悟。これ土産だ」
  「サンキュ。沖縄と言えば沖縄そばだよな。んで、こっちはっと」
 
 師匠の声音が変わる。
  「え、この字は……」
  「途中、ボスと会って色々と近況を話していたんだ。帰り際、悟に渡して欲しいと言って」
  「もしかして岡崎君はボスの空手を見たから、やりたくなったのか」
  「そういうことだ。無理だよと言われたくせに、本人はやる気満々で」
  「ボスだからこそのできるエセな空手だ。他の奴には真似できない」
  「本人に言ってやれ」
 
 ボスからの手紙を開けて中を見る。
 
 
 


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徹君、言われましたね(笑)
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