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クルーザーで太平洋巡り! (20) 次なる行き先は。。。

 ボードはオールだから大丈夫と思ったのだが、これって漕ぐコツがあるんだと言われ、博人さんに任せる。
 最初は私も漕いたんだ。
 でも、グルグル回るだけで進まないし、ボードがひっくり返しになりそうだったから博人さんが声を掛けてきた。
 くそぉ、私ってなにもできないなあ。
 
 そのボードは岬の入り江近くに在る島にたどり着く。
 木々が鬱蒼と繁っていて、どこか不気味な感じだ。
 こんな所に用事って、なにがあるのだろう。
  「怖いか?」
  「全然」
  「少し歩くぞ」
  「うん」
 
 
 少しって言ってたよな。
 1時間ぐらい歩いているんだけど、この方角で合っているのか。
  「あ、あったあった」
  「本当にあったの?」
  「任せなさい」
 
 いや、それって何度目の台詞だと思っていたら、違う声が聞こえてくる。
  「どちら様ですか」
  「福山博人です」
  「どうぞ」
 
 いきなり目の前の木々が消え、いつのまにか玄関に立っていた。
 目の前には、懐かしい人が立っている。
  「お母ちゃんっ」
 
  「こらこら」
  「離せっ。お母ちゃん、お母ちゃん。もう離さないからねっ」
 
 お母ちゃんにしがみついていた。
 やっぱり生きていたんだね。
 
 博人さんの声が聞こえてくる。
  「騒がしくして申し訳ないです」
  「いえいえ。姉とは一つ違いで、妹とは違い”よく似ているね”と言われていましたから」
 
  「友。お前が抱きついてる人は、お前の母親の弟だ」
  「違う! お母ちゃんだっ」
 
 ん、でも胸の膨らみがない……?
 その人の胸を触る。
 そして、その人の顔をジーッと見つめると、その人は苦笑顔だ。
  「初めまして。そんなに見つめられると照れるな」
  「お母ちゃん、じゃ、ない……」
  「男だよ」
  「ですよね。触りまくってしまいすみません」
  
 
 博人さんは説明してくれるのかと思っていたら、こんなことを言い出す。
  「先日、カナダに連れて行きました」
  「ああ。アニーに会ったのか。元気そうでしたか?」
  「ええ。お元気そうでした」
 
 中にどうぞと言ってくれ、その人の家の中に入った。
 その人、お母ちゃんによく似た男性は飲み物を淹れると差し出してくれた。
  「どうぞ」
 
 ありがとうございますと言って口を付ける。
 紅茶だ。
 
 博人さんは緊張がほどけているみたいだ。
 カナダとは違い、男同士だしリラックスできるよな。
  「お一人ですか?」
  「いえ。もう一人います」
 
  「友、お前はこっちに座る」
  「えー……」
 
 その男性は言ってくる。
  「向かいの席に座って欲しいな」
  「どうしてですか?」
  「無理なく、君の顔がまともに見れるから」
  「はいっ」
 
 
 
 
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胸を触るということは…
ソフトな描写?
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