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クルーザーで太平洋巡り! (11) 

 顎に手を掛けられ上向かせられる。
 同時に目を開き、そいつの顔面に頭突きを見舞ってやる。
  「ぐ……、っさまあ」
  
 中腰から立ち上がり蹴りを下から突き上げ、同時に腹に拳を突く。
 そして、その腹部に鳩尾に少林寺のキックと拳を組み入れたオリジナルの五連発と七連発。
 合気道の三連発と五連発。
 ラストに一発。
 下から顎下に目掛けてアッパー!
 
 ショーンは吹き飛び天井にぶつかり床に落ちる。
 その姿に声を掛ける。
  「まだやるか?」
 
 英語でなく中国語になっていた。
  「なにが起こったのか……」
  「目突きされなかっただけマシだと思え」
  
 博人さんも声を掛けてくる。
  「ショーン、やめろと言ったよね」
  「ヒロ……」
 
 ポケットも声を掛けてくる。
  「ショーン。ボスは学生時代に少林寺と合気道の師範をしていた人間だ。学内の誰よりも頭が良く文武両道で学長や理事長たちを顎で使っていた。だけど偉ぶることなく人気があった。まあ、私もおこぼれをもらっていたけどね。しかし、ボスの武術って久しぶりに見たなあ。やっぱり凄いな」
  「ストレス解消にいいよ。ポケットも」
  「断る。知ってるだろ、私は応援組だ」
  「ウズウズしなかったか?」
  「徹がウズウズしっぱなしだ」
  「徹君、もう大丈夫?」
 
 話を振られて嬉しい徹は目をキラキラさせている。
  「師匠も凄いが、友明さんのほうがもっと凄いっ!」
 
 それに応じたのはポケットだ。
  「そりゃあ悟よりボスのほうが上だからな」
  「なにが?」
  「悟と同じところを同期で卒業したんだ。悟は左腕だったが、中央のトップがボスだ」
 
 その言葉に、徹は驚いた。
  「え……。俺と、同じ大学の、先輩?」
  「そこかよ……」
 
 
 鬱憤晴らしができ、可愛い後輩にウルウル顔とキラキラ瞳で「凄い!」と言われた友明はご機嫌になった。
 腹の隙具合も丁度いい。
  「さて、夕食作るか」
  
 その言葉に、博人さんとポケットの声が重なる。
  「飲み物は白ワインだからな」
  「はいはい。徹君、作るよ。行こう」
  「はいっ」
 
 
 ショーンも交えての夕食を食べた後、博人さんは上に向かっている。
  「博人さん、どこに」
  「操縦するだけだ」
 
 思わず言っていた。
  「してみたい」
  「え?」
  「海の男って感じで格好いいよな。それに夏生まれの友明君をなめないで」
  「それはダメ」
  「なんで?」
  「壊されたくない」
  「えー……」
  「見るだけならいいよ」
  「じゃ、見る」
 
 
 くすっと微笑むと腰を抱かれる。
 やっと二人きりになれる。
 もしかしたら、もしかしなくても。
 そう期待していた。
 
 
 

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