クルーザーで太平洋巡り! (6)
ま、相容れなさそうな奴だけど害はなさそうだ。
そのショーンは博人さんに声を掛ける。
「ところで、いつまでぷかぷかしてるんだ? 国境隊に見つかったらどうなることやら」
「大丈夫だよ。寄港先には既に連絡済みだ」
いつもなら指示だけで誰かにやらせるのに、今回は自分で何もかも手配したのだ。
だから言ってやる。
「珍しいことがあるものだな」
「失礼な。私だって自分のことは自分でする」
「ほお……」
「でないと、あの連中に居場所を知らせることになるからな」
「そこに繋がるのか」
「知られたいか?」
「ごめんこうむる」
「なら、良し」
ポケットの笑い声が聞こえてくる。
「あはは。ヒロとボスは漫才仲間でもあるのか」
「違う」
「いつ、どのようにして知り合ったのかは夕べ聞いたけど、ショーンは知らないから」
「そうだね」
そう返すと、博人さんはショーンのほうへ向き直す。
「ショーン、私が友と」
話しかけようとしているのに、ショーンは遮ってくれる。
「部屋はどこ?」
「案内するよ。こっちだよ」
その様子を見て気が付いた。
「もしかして、ショーンは博人さんのこと気に入ってるのか」
「ショーンの好み、ど真ん中」
「なるほどねえ。そういうことですか」
金持ちでルックスがいい。
女は放っとかない。
そう言っていたのを思い出す。
で、今度は男に目覚めたから、もしかしてモノにしようと思っているのか。
あの犬で私を蹴散らすつもりか。
あの野郎!
断固、邪魔してやる。
うちにだって、同じ犬種が5匹居るんだ。
その5匹を手玉に取っている犬使いのトモをなめるなよ。


ショーンのことを知り得た友明は、どう反応するのか?
そのショーンは博人さんに声を掛ける。
「ところで、いつまでぷかぷかしてるんだ? 国境隊に見つかったらどうなることやら」
「大丈夫だよ。寄港先には既に連絡済みだ」
いつもなら指示だけで誰かにやらせるのに、今回は自分で何もかも手配したのだ。
だから言ってやる。
「珍しいことがあるものだな」
「失礼な。私だって自分のことは自分でする」
「ほお……」
「でないと、あの連中に居場所を知らせることになるからな」
「そこに繋がるのか」
「知られたいか?」
「ごめんこうむる」
「なら、良し」
ポケットの笑い声が聞こえてくる。
「あはは。ヒロとボスは漫才仲間でもあるのか」
「違う」
「いつ、どのようにして知り合ったのかは夕べ聞いたけど、ショーンは知らないから」
「そうだね」
そう返すと、博人さんはショーンのほうへ向き直す。
「ショーン、私が友と」
話しかけようとしているのに、ショーンは遮ってくれる。
「部屋はどこ?」
「案内するよ。こっちだよ」
その様子を見て気が付いた。
「もしかして、ショーンは博人さんのこと気に入ってるのか」
「ショーンの好み、ど真ん中」
「なるほどねえ。そういうことですか」
金持ちでルックスがいい。
女は放っとかない。
そう言っていたのを思い出す。
で、今度は男に目覚めたから、もしかしてモノにしようと思っているのか。
あの犬で私を蹴散らすつもりか。
あの野郎!
断固、邪魔してやる。
うちにだって、同じ犬種が5匹居るんだ。
その5匹を手玉に取っている犬使いのトモをなめるなよ。

ショーンのことを知り得た友明は、どう反応するのか?
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