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貴方がいる。それが強くなれる秘訣だ! (24)

 やはり気になるので、電話をすると相手は2コールで出た。
  『アロー』
  「アロー。ブリット、久しぶり」
  『ヤー! マサ、元気か?』
  「声だけで分かるの?」
  『液晶に名前出てるけど』
  「削除してないのか」
  『警視総監の裏ボスなのに削除してどうする』
  「それ! それが聞きたくで電話したんだ」
  『それとは』
  「裏ボスって、どういう意味?」
  『表のボスにすると面倒だから裏にしようってエリオンが言ってたぞ』
  「なんで、どうして?」
  『目の前で、あいつに攫われたんだ。あいつは元気か?』
  「あいつって誰?」
  『ショーンの奴に決まってるだろ』
  「言っておくが、年に1回か2回しか会わないんだ。元気かどうかも分からない」
 
 でも、ブリットは無視してくる。
  『で、いつ戻ってくるんだ』
  「辞めたの知ってるでしょ」
  『皆、待ってるよ』
  「永遠に待ってろ」
 
 
 今度はエリオンに掛ける。
  『アロー』
  「アロー。エリオン、警視総監になったんだって。おめでとう」
  『なって何年経ってると思っている。マサはいつ戻ってくるんだ?』
  「戻る気がないの知ってるだろ」
  『そんなにショの字がいいのか』
  「ショの字って……」
  『ショーンに決まってるだろ』
  「だから、年に1回か2回しか会わないんだ。元気かどうかも分からない」
 
 わははっ。
 笑い声が聞こえてくる。
  『マサは、相手が誰でも同じ事を言ってくるんだな』
  「どういう意味?」
  『さっきブリットに電話しただろ。ブリットは、今、私の側に居るよ』
 
 電話の向こうからはブリットの声が聞こえてくる。
  『マサー、早く戻ってこいよ』
  『ほら、聞こえるだろ』
 
 はっきりと言ってやる。
  「戻らないからな」
 
 そう言うと、切ってやる。
 まったく、どいつもこいつも。
 
 
 でも、そうか。
 トモヤに聞けばいいのか。
 その時に気が付いた。
 そういえば、どこに住むのだろう。
 ガードって、仕事をしてる昼間だけでいいのか。
 クリニックに行き、ボスルームのドアをノックする。
  「誰?」
  「警備会社のボスです」
  「どうぞ」
 
 入ると、違和感に気が付く。
  「どうしたの?」
  「その前に……」
 
 筆談してやる。
  『ユタカに見られて聞かれているのを知っているか?』
 
 すると、こんな文字が返ってきた。
  『それは大丈夫。ボスが配線を取っ払って、デスクの引き出しに入れているから』
 
 思わず笑っていた。
  「それじゃ、仕事内容の確認をしたい。ここで仕事している昼間だけでいいのかどうか。どこで寝泊まりするのか分からないが、なにかあったらどうするのか。他にも詳細を書いて5年間の契約になる」
  「ああ、それもそうだな。必要だな」
 
 
 住むところが、ボスの本宅だということに驚きが隠せなかった。
  「ほんとに、そこで?」
  「そうだ。と言ってもゲストルームだけどね」
  「ボスは24時間必要だったけど、そこまでガード要る?」
  「24時間って、ボスが寝ている間も仕事していたの?」
  「同居人はドクターで、週2回は夜勤だった。オペが入れば行ってたから、24時間警護及び警備が週のうち半分必要だったんだ」
  「で、なにかあった?」
  「眠れなくて家の中やクリニック。敷地内に足を向けて徘徊していた」
  「それは、また……」
  「24時間要らないなら、それでもいいけど。どうする?」
  「最初の1ヶ月は様子見で24時間お願いしようか。それからは、1ヶ月後……、いや、3週間後にミーティングでいいかな」
  「いいよ」
 
 
 
 

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次話が最終話となります。

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