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好きになったのは年上で意地悪な人 (88) 

 話しは色々と進んでいく。
  「それなら、あとは保健センターに登録して許可もらわないとな」
 
  「夜は自分でする」
 
 悟はなにかを思い立ったのか優介に持ちかけている。
  「優介、それなら販売でなくシュークリームの卸屋でやればいい」
  「卸屋って」
  「昌平と宮田のところに卸す。そしたら、お前も気が楽になるだろう」
  「悟さん、なにを考えて」
  「忘れたか? お前は栄養士の資格を持っている」
  「あ、そうか! そこでバイトすればいいんだ」
  「昌平。この二人のシフト調整できるよな」
  「もちろん。忙しい時間帯でいい。一日4時間ぐらいでお願いしたいな。それにバイトが入ってくるんだ。7月は2人、9月からはフリーターの人が2人」
  「大人数になるな」
  「うん。だから大丈夫だよ」
  「まあ、すぐにではないからな」
  「だよね」
 
 
 優介は敦さんに聞いている。
  「それはそうと、休日はいつですか?」
  「いつにするかなあ。客の対象にもよるな」
 
 徹は思い出したかのように口を挟む。
  「今、思い付いたのだけど。敦さんの知識。それを売りにしませんか?」
  「どういう意味だ?」
  「ITも進んで、最近はインターネットで仕事をしている人が多い。副業している人もいる。だけど本当に欲しいのなら声は掛かるはずです」
  「ネット会社か」
  「はい。そういった所に登録して、たしかな所しか利用しない人もいるはずです」
  「そういえば、新田がそれやってるな。あいつに持ちかけてみるか」
 
 悟が口を挟む。
  「金魚の糞か」
  「そうそう、金魚の糞だ」
  「そういえば、昌平も、それやってたよな」
  「今でもしてるよ」
  「ギャラはどんなだ?」
  「んー……、相手によりけりだな。安くて100万か」
  「それは1ヶ月か?」
  「お忘れかな、悟君。私の場合、名前と顔で知られてるからな」
 
 その言葉で思い出した。
  「あ、そうか。相手のレベルが違うのか」
  「そうそう。私の相手は一般人ではない」
 
 
 宮田は悟に言っている。
  「ならば私は自分を推してくれた人に声を掛けよう」
  「宮田ならできるよ」
  「サンクス。まず最初は悟だ」
  「え、私?」
  「ドイツ語で書かれているパーソンデータを見てくれ。そこに今までの経歴がある」
 
 
 昌平は宮田から差し出されたスマホの画面を覗くと素っ頓狂な声を出す。
  「は?」
  「どした。見せろ」
 そう言って悟も覗き込む。
  「なに……」
 
  「それはドイツのセキュリティで固められたデータバンクだ。ハッキングできない」
  「したら、こっちがやられる」
 
 
 悟は言っていた。
  「いいんじゃないか。夜はバーで、夜から明け方まではネットで仕事。昌平の仲間だな」
  「私の場合、17時から21時までと、6時から10時までがコンビニ店長で、22時から2時までがネットで仕事だからな」
  「10時半から15時半までの、お休みタイムは変わってないってことか」
  「そうそう」
 
 
 話しが決まったみたいだ。
 敦は、ボソッと呟いていた。
  「ヨットを、いつ持ってこよう」
 
 その言葉に昌平は食いつく。
  「どこにあるの?」
  「夢の島」
 
 皆が黙った。
 だけど昌平はもう一度聞いていた。
  「ごめん。もう一度言って」
  「夢の島」
  「ふざけてる?」
 
 
 悟は気が付いた。
  「いや、昌平。夢の島って、ゴミの埋め立て地だ」
  「夢の島……、ゴミの、埋め立て……」
 
 
 まさかと気が付いた昌平は叫んでいた。
  「東京湾のか?」
 
 
 うん、誰でも驚くよな。
 徹は、コンビニ店長のツッコミに頷いていた。
 
 
 
 
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