FC2ブログ

好きになったのは年上で意地悪な人 (40) 

 道場から帰ってくると峰岸からメールが着ていた。
  ”DVDを受け取りに言った”
 
 その一言だけだっだ。
 なにか怒られている感がするのだが気のせいかなと思い、”悪い、ありがとう”と返す。
 
 そして、プライベートのスマホを手にする。
 チカチカとなっている。
 誰からなのだろうと思い開くと、宮田常務からだ。
 そういえば、この間、教えたんだ。
 この間……。
 
 ポンッと頭の中で、この間のことを思い出していた。
  「私は、こんなに一人の人間と長く関わることはなかったんだ」
  「どういう意味ですか?」
  「義務感とか、そういった類いのことではない。この1週間、ずっと探していた」
  「俺を?」
  「そうだ。徹、君が好きだよ」
  「常務……」
  「二人で居るときは、どう呼ぶんだった?」
  「あ、あつ、し、さん……」
 
 なにか泣けてくる。
 だけど涙なんて見せないぞと言う気持ちで、俺は言っていた。
  「俺、実家にいたのだけど。敦さんのことを、ずっと思っていました」
  「それは、どういう」
  「俺、敦さんが好きです」
 
 敦さんの目は大きく見開いている。
  「気が付いたんです。俺は、敦さんのことが好きで、側に居たいってことに。やっと気が付いたんです」
  「徹……」
  「だから、エッチされたい。触れられたいと思っています。敦さんは……、敦さんは、どう思われていますか?」
 
 強く抱きしめられた。
 この温もりが嬉しい。もっと抱きしめられたい。
 そう思っていたら耳元で「徹のこと好きだよ」と囁かれ、その言葉が嬉しくて抱き返していた。
 そのうちに唇に触れてくるが、すぐに離れた。
  「敦さん……」
  「両思いになったところで、改めてのエッチだ。痛いとか言っても手を抜く気ないからな」
  「はい」


 にへらーとなっていた。
 そう、両思いになったんだ。
 うれし恥ずかしの気持ちでメールを開くと、まさかのデートのお誘いだった。
 嬉しいが、明日は朝早いのでパスだ。
 断りのメールを返すと”秘書も大変だな。頑張って!”と、エールのメールが着た。
 
 ニヤニヤしていたら、ふいにマイケル・ジャクソンのスリラーが聞こえてくる。
  「もうっ、人の邪魔してくるのは誰だっ」
 
 液晶画面には優介の名前が表示されている。
 仕方ないなと思い、電話に出てやる。
  「もしもし」
  『徹、聞いたよ』
  「何を?」
  『来月、昌平さんのコンビニでバイトするんだってね』
  「もう聞いたのか」
  『えへへ。実はシュークリームを納品しに行ったら、新一さんが嬉しそうに教えてくれたんだ』
  「そうなんだ」
  『土日祝祭日の遅番でバイトするから先輩として指導してやってと言われたんだ。俺の指導でビシバシと鍛えてあげる』
  「うわー、大変だ。鞭が出てきそうだ」
  『リクエストなら持って行く』
  「結構です」
  『来月、楽しみにしててね。それじゃ』
  「脅しの電話ありがとう」
  『あははっ、じゃあね』
  「ばいばい」
 
 
 ふふ、優介の指導か。
 楽しみだな。
 それでは、明日明後日の準備をしますか。
 
 
 

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村


明日の更新は、お休みします。

関連記事

0 Comments

Leave a comment