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好きになったのは年上で意地悪な人 (23) 

 2人で朝食兼昼食を食べていた。
 BGMはバイオリンの音色。
 しかも、この楽曲ってオリジナルのだ。
 ちょっと待ってよ、なんで自分の演奏を聴かないといけないんだ。
 自分のは聴きたくないという思いで話し掛けていた。
  「あの、常務は体育系ですか?」
  「いや、私は文系だけど。どうして?」
  「先程、お話で空手されてたと仰られてましたので」
  「ああ、薫の事か。私はもっぱら応援する方」
  「強い方なんですか?」
  「んー……、どうだろう。でも、道場に通っていたよ」
  「道場に」
  「妊娠したらやめたけどね」
  「妊婦さんにはきついですよね」
  「岡崎君は、なにを習ってるんだ?」
  「何って……」
  「悟の所から道着を着たまま下りて来たから」
  「空手です」
  「強いの?」
  
 今度は俺が呻っていた。
  「んー……、上には上がいるからなあ」
  「黒い帯してたけど段持ちなんだね」
  「はい。昨日、段試合受けました」
  「何段?」
  「六段です」
  「凄いなあ。普段のスーツからは全く分からないね」
  「履歴書にも書いてないし自分からも言わないので。宮田常務が一番目です」
  「それは嬉しいな」
  
 和やかに話をしていたらマイケル・ジャクソンのスリラーが鳴る。
  「うわ……、すみません、電話出ます」
  「どうぞ」
  
 この野郎、邪魔する奴は誰だ。
 いや、邪魔とかでなく、俺はなにを思っているんだ。
 そう思い悩み、電話に出る。
  
  
  
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