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好きになったのは年上で意地悪な人 (8) 

 へとへとだあ、もう動けない。
 それでも一人一発だったから、まだ良かった。
 だけど65発にプラス師匠。
 今日の対戦相手は81人。
 
 優介の声が聞こえてくる。
  「大丈夫? 生きてるー?」
  「み、水、くれ……」
  「2Lのペットボトルを持って来たよ。あと胃に優しくて甘くて徹の大好きな餡子」
  「用意がいいな」
  「皆が通る道だからね」
 
 げほっ、ごほごほっ……。
 
  「ほら、急に胃の中に入れるから」
  「はー……、疲れた」
  「めでたく師匠になったね。おめでとう」
  「ありがと。でも、こんなのやめて……」
  「一度受けたら、もうないから」
  「なら安心だ」
  
 くすっと笑った優介は言ってくる。
  「皆は、ここで一日泊まって帰ってるのだけど、徹も寝るでしょ」
  「もう、何も喋らん」
  「言ってくれないと、この板の間で寝さすよ」
  「自分の部屋で寝る」
  「起きれるの?」
  「すぐそこだし、這ってでも帰る」
  「で、死んだ様に寝ると」
  「そうそう」
  「モーニングコールするね」
  「いらん」
  
 優介はぶつぶつと言いだしてる。
  「新一さんが連れてきた事あるから、また新一さんにお願いしようかな」
  「何を?」
  
 とんでもない事を言ってきた。
  「徹の運搬」
  「はあ? あの人にバイオリンより重い物を持たせるな」
  「だって、一度、こっちに担いでき」
  「わーわー、それ言うな。俺の最大なる失態」
  「だって階段だよ。どうやって下りるの?」
  「優介、悪いが俺の荷物を身体に括り付けてくれる?」
  「背負うの?」
  「うん。その代り、その餡子頂戴」
  「いいよ。はい、どうぞ」
  
 餡子を食べてると優介は立ち上がった。
  「ゆっくり食べてて。荷物持ってくる」
  「よろしく」
  
  
  

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