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新作! 好きになったのは年上で意地悪な人 (1) 

 もともと、つなぎとしての期間限定で常務をしていた桑田政行は、バイト先である人材育成センターで正社員になり働きだした。
 自宅からだと時間掛かるので恋人である新田嘉男名義の家で暮らしながら働いている。
 ここからだと嘉男さんの仕事場への通勤時間は電車と徒歩になるが、20分も掛からない。
 マンションからだと徒歩で20分強掛かるけどね。
 公私共に充実していた。

 
 人材育成センターのボスの父親は嬉しそうに毎日の様に通ってきている。
 2人の正社員に色々と教えているのが楽しそうだ。

 正社員2年目の高瀬は、桑田家の執事も兼ねている人材育成センターのボスの父親に苦笑している。それは桑田家の坊ちゃんである政行も同じだ。
  「爺ちゃんセンセー、無理しなくて良いからね。高瀬から教えて貰っても良いんだから」
  「ありがとうございます。老後の楽しみの部類なので大丈夫ですよ」
  「それなら良いけど」
  「高瀬さんの理解度を知る為には、高瀬さんから教えて貰ってるのを見るという手もありますからね」

 高瀬の声が聞こえてくる。
  「うへっ……、そんなのしなくていいですので」
  「ふふ……、楽しみですねえ」
  「いや、しなくて良いです」

 爺ちゃんセンセーは楽しそうに言ってくる。
  「お二人の漫才が聞けるのが楽しいんですよ。それに、お坊ちゃまの様子を、ご主人様にお話しできるので嬉しいんです」
  「そんなのしなくていいから」
  「何と言っても、お坊ちゃまの元気な顔が見れますからね」
  「どういう意味?」
 
 すると、こう返された。
  「これ以上、怪我して入院する心配はないですからね」
  「う……、それは、そうだね」

 そんな2人の会話に、高瀬は笑っている。
  「はは……、それもそうだな。俺も、一々気にしなくていいから楽だな」
  「高瀬まで、それ言うか」
  「違うか? ニューヨークで拉致られカナダまで連れて行かれて、誰に助けられたっけ?」
  「う、そ、それは……」
  「久しぶりに、あの3人に会えて嬉しかったんだろ?」
  「うん、あのBBQが美味しかったのも覚えてるよ」

 爺ちゃんセンセーが口を挟んでくる。
  「どなたと、お会いになられたのですか?」
  「デイブとホーキンスとクリスだよ」
  「ああ、あの水泳バカの3人ですか。それは、ようございましたね」

 意地悪そうな言い方をして高瀬は言ってくる。
  「で、次は東京だよな。その時は、誰に助けられた?」
  「思い出させないでよー」

 爺ちゃんセンセーは再度、口を挟んでくる。
  「東京って、あの時ですか」
  「あの時って……」
  「肩が動かなくなった時」
  「そうそう。その時だよ」

 すると溜息を吐かれた。
  「色々とあったんですね……」
  「色々と心配掛けさせて、ごめんね」




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この人物たちから物語は始まります。
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