FC2ブログ

平成最後の花見 (9) 

サトルは皆に聞いていく。
 「他に聞きたいこと、知ってることはないか?」

真っ先に口を開いたのはワンだ。
 「ショウに属していた三人のサブボスは日和見とナイフ使いと指使い。もしかして昌平さんはインサイダーと呼ばれていた?」
 「よく知ってるな」
 「夜が活動時間で昼間は寝てるっていう、あれだよね」
 「そうそう。他には?」
 「それだけで終わりじゃない。放浪癖なのは親の代行ではなく、自分から進んで行っていったのでは?」
 「情報収集のためにな」
 「今も、その暴走族は存在してるのか?」
 「いや、解散してる。ワン、何が言いたい?」
 「昌平さんとクマ野郎のなれ合いが知りたいなと思って」
 「それは……」

今まで黙っていたカズキが口を挟んでくる。
 「なれ合いよりも、どうして暴走族を立ち上げたのだろうね」

次は、タカだ。
 「そうだな。どうしてメンバーにクマ野郎が入っているのか」

他の皆も頷いている。
 「サトル、どうしてだ?」
 「私に分かると思っているのか?」
 「お前が一番近くに居るんだ」

その言葉に、サトルは唸ってしまった。
 「言いたくないことがあるのか?」
 「私もグレていたからなあ……」
 「あ、サトルも族をしていたってことか」
 「ショウではなく違う族にな」

その言葉に北海道のユウマが口を挟んでくる。
 「惜しい。これが同じ族なら良かったのにな」
 「ユウマ、東京に出てこれるか?」
 「何しにって、もしかしてクマ野郎と一戦か」
 「クマ野郎は柔道の猛者だ。今までの人数だと軽くあしらわれてストレス発散ぐらいにしかなってなかっただろう。ユウマと交えて、あいつの弱点を見極めたい」
 「サシかよ」
 「新一さんがいる」
 「新一さんって、その情報をくれた人?」
 「ああ。空手と少林寺をやっている」

ユタカが遮ってくる。
 「お前の道場からはどうだ?」
 「もろてを挙げる奴はいるだろう。空手と少林寺と合気道だが、精鋭者は20人もいない。それに彼らを使おうという気はない」

カズキが提案をしてくる。
 「それならボスをメンバーに入れたら?」
 「え?」
 「せっかくボスが居るのだから、ボスも見るだけでなくやってみたいと思うけどな」

その言葉に、皆がハモっていた。
 「それ、いい」
 「でしょ。それに私だって東京暮らしなんだから、行きたい」
 「カズキは太極拳だっけ。他には?」
 「少林寺と空手なら大丈夫」

サトルは何かを思い付いたのだろう。
 「ああ、いい考えが閃いた。合気道と少林寺の奴らと手合わせ願いたいと言って、数日ほど居てもらおう。二人とも、その間に来れそうか?」
すぐ二人の言葉が返ってきた。
 「行く」

タカは呟いている。
 「私も行きたいが、すぐには無理だなあ」
 「セキュリティビデオは回っているから、それをノンカットで見せてやるよ」
 「よろしく」




にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村



関連記事

0 Comments

Leave a comment