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甥っ子コンプレックス (49) 

 中々、来ないヒロに苛立ちを覚えていた。
 ふと窓の向こうを見ると、エドのヘリが飛んで行くのが見える。
 まさか、あいつ等ー!
 すぐにでも捕まえたいが、自分のジェットは修理中だ。
 くそう、こうなればヘリでも構わん。

 遠ざかっていくヘリしか見えていなかった。


 シュンッと風が空を切る。
 が、色んな音が入り混じっている為、気が付いていなかった。誰もが、自分のジェットを修理や点検をしている。その為、自分で格納庫に赴きヘリを物色していた。

 音もなく、血に飢えたドーベルマンが静かにやって来る。
 屋敷中のドーベルマンが何者かに操られているかのように、複数ある格納庫の一ヶ所に向かう。

 ヘリを動かすことが出来ずイラつきながら外に出た。
 すると、ドーベルマンの群れに気づき、「あっちへ行け」と指示を出すが動かない。
 こっちに向かってる。

 ドーベルマンは、主人が誰なのか分からないみたいだ。
 私を囲むようにジリジリと距離を詰めてくる。
 数歩で近付くという時、ドーベルマンは一斉に襲ってきた。

 ワルサーしか持っていなかった。
 すぐに弾切れになったワルサーに弾を詰めようと路地に隠れるが、ド―ベルマンは縦一列になって動いてる。
 すると背中の方から何か異音が聞こえる。
 パチパチ…と。

 音がする方に振り向くと、誰かが自分にくっ付いてこようとする。
 「貴様っ、私を誰だと思ってる!離れろっ!」

 「ふふ…、 撃ちたければ、撃てばいい」
 よくよく見るとアランなのか。

 「貴様、どうやってここに…」
 「蛇の道は蛇って言うだろ」
 私にしがみ付いてこようとしている奴の身体から、異音が聞こえてくる。
 パチパチパチパチ…と、音は大きくなってくる。

 風に煽られ、目の前の奴の服は捲られ中が見える。
 そいつの身体には、ダイナマイトが点火していて火花を散らしているのが見える。
 そいつが口を開いてきた。
 「マルク。貴様も『無』に還れ」
 
 そいつが言った言葉が言い終わると同時に爆発が起きた。

 ドンッ!


 その為、文句は言えなかった。
 「貴様、誰に向かっての物言いだ。マルク様とか、ジュニアとか呼ぶべきものだろう」と言いたかったのだ。

 その代り、一瞬で身体が熱くなり意識が無くなった。


 





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