FC2ブログ

可愛いと言わないで (98) ~長話の遮るコツとは。。。

そして優介に会いに、紅茶クッキーの詰め合わせ一箱を手に持ち、友明はビジネス街の公道側に在るシュークリーム屋兼道場の家に行く。ドアを開くと、チリンチリンッと可愛い音が鳴る。
 「いらっしゃいませー」
 「優介、元気かあ」
 「え…、友兄っ」
 「ほら、土産だ」
 「わぁい、嬉しいな。紅茶クッキーだあ。直ぐに悟さんを」
 「いや、いい。優介さえいれば十分だ」
その言葉に、てへへ…と嬉しい顔を向けてくる。
 「優介は可愛いなあ」
 「あのね、いくら友兄でも」
 「可愛いと言われるのは嫌か?」
 「嫌です」
すると奥から声が掛かってくる。
 「優介、出来たぞー」
 「はーい、直ぐ行きます。友兄、ちょっと待っててね」
 「ああ」

入れ替わりに、悟が出てきた。
 「もしかして、あっちにも行ったのか?」
 「ああ、仕事を1件貰った」
 「まったく、ボスは相変わらず手が早いよなあ」
 「昌平さんらしい店になってた」
 「私は、まだ見てないんだ」
 「なら見に行くと良い。私は、少しの間でも売り子してやる」
 「え、ボスが?」
優介がトレイを手にして戻ってきた。
 「優介、昌平の店に行くか?」
 「ううん。俺は夜にシフト入ってるから、昼は行かない」
 「なら」
悟の声に友明は声を被せた。
 「それなら、2人で売り子をやるか」
 「え、2人って」と驚いた優介と、
 「ボス、本気なのか?」と、これまた驚いた悟にボスと呼ばれた友明は言っていた。
 「ああ、ゆっくりしてこい。それじゃ、優介、一緒に売り子しよう」
 「良いけど、つまみ食いはやめてね」
 「はいはい」
優介に先手を打たれてしまったが、仕方ない。


顔が見れて声もかけて貰ったのが嬉しかったのか、悟は嬉しそうな表情をしてオープンした長兄の店へと向かった。
隆星が居る。
そして、あろう事かクマ野郎も居る。
そうだよな、あのボスが一人で来るって事は無いよな。
まったく、あのクマ野郎はあ…。

深呼吸して店の中に入る。
途端に声を掛けられた。
 「いらっしゃいませー…って、悟かあ」
 「なんだよ、その差は…」
 「まあ、最初の数日は知り合いだよな。定番っちゃ、定番だな」
 「へえ、色んな国のチョコがあるんだな。それに、久しぶりに見るな。この世界地図」
 「根こそぎ持って来た」
 「だろうなあ。それに、この飾り物」
 「非売品だから」
 「ああ、なるほど」
 「自分の部屋に置いとくより良いだろ」
 「それもそうだな。んで、テーマとかはあるのか?」

その言葉を耳にした昌平は目をキラキラと輝かせた。
あ、やばっ、スイッチを押してしまった。
昌平は嬉しそうに言ってきた。
 「自分の歩いてきた道をロードマップよろしく、道のりにしたんだ。それに、これ等は皆が即答で快諾してくれて、輸出してくれたんだ。その国でしか」

その言葉を遮るように次男の隆星が言ってやる。
 「代行で行ってた国々で」

だが、長兄は遮るように相槌を打ってくる。
 「そう、その国々で」

そして末っ子の悟も遮ってやる。
 「ボスからも貰ったって」

その言葉をも遮ってやる。
 「さっき貰った。これで世界の主要国の物が一ヶ所に集まったんだ。嬉しいっ」

長々と続くはずだった長兄の話が数分も経たずに終わった。
するとタイミングよく自動ドアが開いた。









にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村

さすが三兄弟(*゜▽゜ノノ゛☆パチパチ
遮るツボを心得てますねwww

関連記事

0 Comments

Leave a comment