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ぼっちのクリスマス (24) ~最終話は、鞭で仲直り。。。

 「本当に悪いと思ってる?」
 「思ってるよ」
 「フライトに言われたから?」
 「フライトは、自分で考えろと言ってきただけだ。で、何を言ったのか思い直してたら、謝ってない事を思い出したんだ」
なるほど、トニーは昔より賢くなったのか。
 「ジュン、だから」
 「俺をプレゼントなんかで懐柔出来ると思ったんだ?」
 「あれはプレゼントしたくて」
 「何の為?」
 「ジュンの喜ぶ顔が見たいから」
 「え…」
ドアを挟み持ってない片方の手で足元に置いてる物を取り、「これを、プレゼントしたいんだ。頼むから受け取ってくれ」と言ってきた。
その半泣き面を見れただけでも良しとするのか、と自分を戒める。
 「手を離して」
そう言うと、トニーは手を離したので、チェーンを解きドアを開けてやる。

 「良かった。開けてくれなかったらどうしようかと思った…」と呟いたトニーは、「遅くなったけどクリスマスプレゼントだよ。ごめんな」と手渡してくれた。
中身にも興味はあったので、包装を解き中身を手に取り見ると驚いた。
 「え、なんで…」
 「俺のと、色違いなんだ。そ、その、着てくれると嬉しい…」
 「え、色違いって…、お揃いって事?」
 「ん…」
トニーの顔は真っ赤になっているが、鼻の頭は痛そうに擦りむけている。
あちゃー、そこまでなったのか。
 「俺、ドアで鼻の頭を擦りむかせてしまったけど、謝らないよ」
 「これは自業自得だから」
言葉に出すとトニーの言動が一転するので、心の中で(本当に、昔より賢くなったんだね)と思うだけにした。
 「ありがと、トニー。俺、忘れられてると思って怒ってたんだ。でも、聞きたかった謝りの言葉を言ってくれたし、プレゼントも貰えて…、えへ、嬉しい。あー、でもどうしよう。俺、プレゼント用意してないんだけどな」
 「貰ってる」
 「え、あげてないよ?」
 「あれと色違いのグラスを貰った」
トニーの指は俺のベッドサイドに置いてる薄赤紫色のヴェネツィアン・グラスを指差している。
あの緋色のヴェネツィアン・グラスの事かと思い当たる。
ふふっと笑い、言ってやる。
 「これからも、お揃いが増えると嬉しいね」
 「ああ、俺も思う」
 「トニー、ありがと」
 「どういたしまして」
 「今夜から使わせて貰うね」
 「どうぞ。なんか照れるな」
どちらかともなく目と目を合わせると2人揃って目を閉じた。
 「温めてね」
 「ああ、昨夜は悪かったな」
 「仕事の虫なんだから」
 「ごめん」
 「キスしてきたら許してあげる」
そう言われ、トニーは優しく唇に触れるが、すぐに離す。
 「はずい…」

ジュンの目が閉じたままなのを確認したトニーは、しっかりと抱きしめてきた。
 「ジュン、ごめんな。それでも、俺はお前が好きだよ」
そう言うと、ジュンの唇に自分のを重ねた。
 「本当なら、自分の部屋が良いのだけど…、ジュンの部屋で、しても良いか?」
 「何を」
 「エッチしたい」
 「トニー…」
 「ジュン…」

目と目が合う。
にっこりと微笑んでやるとトニーは顔を赤らめた。
 「ねえ、トニー」
 「ん…」
 「鞭でシバかれても文句言えないって言ってたよね。だから、エッチする前に鞭で縛りたい」
 「そうくるか…」
 「二言あるって?」
 「男に二言ありません」
そう言うと、トニーは両手を軽く上にあげた。
トニーに「いらっしゃーい」と言って、部屋内に入れてやる。
バタンとドアを閉めると、トニーに言ってやる。
 「破かれるのと、脱がされるのと、どっちが良い?」
 「脱がされる方」
 「ウィ」


ジュンは嬉々として拘束具と鞭を使ってきた。
 「ふふっ、トニーって見かけによらずガタイ良いよね」
 「サンキュ」

もう、矢となれタマとなれの心境だ。
それでも、ジュンの機嫌は直ったので、それが一番嬉しかったトニーでした。

















  完


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読みに来て頂きありがとうございました。
やはり、「ごめん」という謝りの一言は欲しいですよね。
それと「好きだよ」の一言も。

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