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夏休みは沖縄旅行 後半(44) 重いが活躍ww

こちらは、地中に在るだろうNo.1とNo.2を目指しているコロコロ組、いや、失礼。社長&本田ペアと、天然組の副社長&坊ちゃんペア。

至る所に穴が開いてるのなら、どこを探せば良いのか分からないでいた。
坊ちゃんの左肩は、恐らく自分を引っ張り上げた時に動かなくなったものだろう。
そう思っていた副社長は、社長に申し訳ないとしか言えなかった。
いくら違うと言っても副社長は自分のせいだと言い張るので、仕方なく話し出した。
本田専務にも他言無用にして欲しいと言って。

まだアスリートをしてた頃、ある事件に巻き込まれ左肩を駄目になった。
オーストラリアでやっている知り合いの病院に行き、筋肉を削ぎ落した。日本に帰ってからはリハビリに通ってるが、もう、あの頃みたいに泳げないと。

その話は初耳だった。
坊ちゃんは体操座りの姿勢でじっと俯いていた。

 「そんな事があったとは…」と言う副社長と、
 「だから急にオリンピックから姿を消したのですね」と言ってくる本田に、社長は何度も釘をさす。
 「2人とも、他言無用でお願いする」
 「はい、かしこまりました」と本田の声に、副社長は聞いてきた。
 「この事を知ってるのは、社内には居ないのですか?」
 「高瀬にも詳しい事は話さなかった。他は知らせてない」
 「そうですか…」

本田が口を開いてくる。
 「あ、でも安藤専務の島では泳いでましたけど、あれは…」
 「あれ位なら大丈夫なんだが、本気を出しての泳ぎは出来ないんだ」
 「え…、そう、なんですか」

それ以上は何も言えず、本田は黙ってしまった。
気まずい雰囲気をなんとかしようと思っていたが、口下手な自分には何を言えば良いのか分からない政行も黙ったままだ。
その時、おずおずと本田は言ってきた。
 「あの、医学的な事は分かりませんが、一日でも早く東京に帰った方が体の為に良いのではないでしょうか?」

その言葉に、社長は息子に聞いていた。
 「政行、どうする?」
その問いに直ぐに応えられず、政行は体操座りのまま後ろを向いてしまった。


父はiPhoneを取り出した。
 「お、電話掛けられる」
その言葉に、副社長は聞いていた。
 「え、圏外から外れたのですか?」
 「アンテナが5本立ってる」


副社長は急に大きな声を出した。
 「本田君っ」
 「はいっ!何ですか、副社長」
 「アンテナ5本になってるという事は、近くにNo.1があるという証拠だ」
 「え、No.1が」
 「そうだよ。No.1には電波の送受信機が付いてるんだ」
 「あ、それなら、そのアンテナで探せますね」

副社長はぶつぶつ呟いてるみたいだ。
アンテナが5本立ってるという事は、この近くだ。
その呟きに本田は返す。
 「下ですかね」
 「分からない。押し上げられて地上に出てきたかもしれない」


すると坊ちゃんの声が聞こえてきた。
 「五角形屋根で、天辺には台形と菱形が重なりアンテナ線が張り巡らされてる」

 「そう、それだよっ」

坊ちゃんの方を振り向くと、坊ちゃんは先程と同じ後ろを向いたままだ。
近寄り覗くと、それは在った。
思わず、歓声を上げていた。
 「やったー!」

 「それじゃ、No.2を見つけます」
そう言って、副社長はiPadを取り出した。
 「申し訳ない…、No.2は横穴に嵌ってて屋根が海水に浸かってます」
 「そうなるとNo.1に居る方が良いですね」
と言う本田に、返していた。
 「良いですけど、このままだと入り口は使えないかも」
 「どういう意味ですか」
 「元々、No.1は地中に在って、出入り口は取っ手を真正面にした右側の壁から入る仕組みなんだ」
 「特攻隊いきます」
 「とっこ…て、え、本田君?」


本田は、自身の重みを利用して、電話し終えた社長と共に穴の中を落ちていった。少し待つと本田の声が聞こえてきた。
 「ビンゴ!中は砂や土等入ってません。綺麗なままですよ」

社長の怒鳴り声も聞こえてきた。
 「本田君っ!急に何するんだっ」
 「私たちで活路を見いだせたんです。喜ばしい事ですよ」


地上では、副社長もそうだが、政行も笑ってる。
しかも、こんな事まで言ってきたのだ。
 「お父ちゃん、その重みが初めて役に立ったね」


怒るに怒れない父であった。





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本田専務、立派です(^-^)//""ぱちぱち

うん、子供に言われちゃいましたね。
その重みで、たしかに活路が見いだされたものwww


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