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夏休みは沖縄旅行 後半(41) 社長にバレる

 「政行?」

お父ちゃんに手を引っ張られ横に立つと、耳打ちした。
 「えっ、嘘。まさか…」
 「どうしたら良い?」
 「なるほどね…」
 「もう1回、パースに行った方が良いのかな?」

お父ちゃんは呻っている。
 「船が来るのは3日後…、それまで我慢出来るか?」
 「何もしなければ大丈夫」
 「分かった。何もしなくて良い」


副社長が声を掛けてきた。
 「社長、どうかされたのですか?」
その問いに返したのは政行だ。
 「申し訳ないです。先程、穴に落ちた時、落ち所が悪く左肩を強く打ったみたいで…。
左側は動かず何も出来ません」
 「え、それって、もしかして…。社長、申し訳ありません。私が」
その副社長の言葉を社長は遮っていた。
 「いやいや、穴が多過ぎなのが問題なんだ。な、本田君」
急に話を振られた本田は溜息を吐いていた。
 「ほんとに、滑りやすく落ちやすい地面ですよね。一体、何十回社長と私も落ちた事やら…」
 「え、そんなにも?」

すると、久和田が便乗して言ってきた。
 「私も何十回も落ちましたよ。いい加減にしろよって感じです」
 「え、久和田君も?」
 「そうですよ。そのせいで利根川専務は不貞腐れてるのですから」

その言葉で、社長は状況を把握した。


その利根川は苛立っていた。
くそったれ。
もう少しだったのに。
なんでデブの方を呼ぶかな、この坊ちゃんは。
まだ副社長止まりだったのに。



社長は言い切った。
 「このまま続行だ。メンバーも、このままだ。良いな?」
その言葉に、皆が頷く。
 「はい」と。


そして社長は副社長に近付き、耳打ちしている。
 「副社長のせいでは無いから、気にしなくて良い」
 「ですが」
 
社長は皆に聞こえる様に言ってきた。
 「私はNo.2に行くんだ」
 「No.1に行きます」
そっか、と頷いた社長は振り返り命令した。
 「残りの3,4,5だが…。利根川君と久和田君ペアは、あっちの方だな」

この言葉に、2人の言葉は重なった。
 「えー、No.1が良い」
その反論に、今度は副社長が応じる。
 「うーん…、今の様子だとNo.1の位置は変わってるかもしれないな。
利根川君、久和田君。君たちは、あっちの方にお願いする」
 「えー…」


溜息を吐いた副社長はリュックからiPadを取り出すと起動した。
暫らく経つと言ってきた。
 「ああ、3と4は見つかってるね。5の方でよろしく」
ここまで言われると反論は出来ない。
仕方なく溜息吐いた久和田は返事する。
 「分かりました。ほら、利根川専務、行きますよ」


だが、利根川は動かない。
さっきの政行の言葉が引っ掛かるのだ。
 「落ち所が悪くて肩を打った」
あいつは、俺の目の前で落ちたんだ。足からスポッと落ちたんだ。
ケツを打ったのなら分かるが、上半身は打ってない。


 「…専務。利根川専務、行きますよっ」
久和田の苛立った声が聞こえてきた。
仕方ないので、まだ誰も見つけてないNo.5を見つけに行くか。
副社長に言わすと、No.4と5が一番見つけやすいらしい。
簡単に行き方の略図を書いてくれた。
最初っから、そうしてくれれば良いんだよ。






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利根川にエッチされてた政行の姿を見て、社長は知った。
どうなるのでしょうかね・・・?

そして、社長と副社長に、No.5を探す様にと言われた利根川ペア。
でもね、最初から略図を手渡されると面白くないでしょ。

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