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弟と兄 (49) ※道夫視点※描写…、有ります?

※兄、道夫視点※



 「目、瞑って」
そう言ってくるから、ああ、祐樹の方からしてくるんだな。
素直に解釈して目を瞑った。


唇を指で開こうとしている。
言えば、開いてやるのに。
そう思っていたら、祐樹の唇が触れてきた。


何かが押し込まれてくる…。
そんな感じだ。
祐樹の舌か。
いや、これは固形…?


ガリッと音がする。
 (ん、ガリッて何だ…?)
 

祐樹のご機嫌な声が聞こえてくる。
 「うん、美味いわー。この人形菓子」

その声に目を開くと、それはそれは嬉しそうに、ご機嫌な顔をしている祐樹が居た。
 「祐樹…」
 「初めての口移し、味はどう?」
 「どうって…」
 「俺の口の中には、ミニ道夫だよ」
 「それじゃ、俺の口の中に押し込んだのは祐樹の人形か」
 「うん」


祐樹は言ってくる。
 「目の前で、ケーキが早く食べてくれーと言ってるんだよ。はよ食べよ」

俺は溜息吐いていた。
 「俺はケーキに負けたのか…」


 「で、食べてからエッチね」
 「はいはい」

祐樹は包丁でホールケーキを半分に切る。
そして一方は切らずに、残り一方を半分に切って皿に盛り俺の前に差し出してくる。
見てると、もう半分も皿に盛って横に置いてる。
思わず遮っていた。
だが、祐樹の方が早かった。
 「まっ」
 「こっちの半分もーらいっ」
 「食いすぎっ」
 「いいもん。エッチするんだから食べないともたない」
 「っとに、お前は…。でも、ホールの半分は食い過ぎだ。せめて、その半分にしろ」
 「えー…」
 「残りは明日の昼にでも食えば良いだろ」
 「うーん…」

マジで考え込んでいるので言ってやる。
 「考えるな、悩むな」


これぐらいで、そんなに考え込むな。
そう思っていたら、口にしていた。
 「ケーキは四分の1にして、後は俺を食えば良いだろ」



その言葉に、祐樹は少しばかり考えていた。
が、今度は素直に言う事を聞いてくれた。

まったく、こいつは…。
どこまでケーキ好きなんだ。








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そして、いよいよ次は最終話です。
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