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サドなアイツと俺 (6)

※ジュン視点※


僕はトニーにしがみ付いていた。
トニーの掌が肌に触れてくる。
だけど、トニーの掌は温かく、さっきまでの奴等とは違っていた。
 「ト、トニー…、トニー、ありがとう」
 「ん…。服着ろ。送ってやる」
 「うん…」

震える指で下着を身に付けGパンを穿く。
あ、Tシャツが見当たらない。
どこに行ったのだろう…。
 「トニー…」
 「着替えたか?」
 「プーさんのTシャツが無い」
 「え…、プーさんって、お前…」
ハハハッとトニーは笑い出した。
 「プーさんだなんて、可愛いのを着るんだな」
 「だって、プーさん好きなんだもん」

いつも虐められてばかりで、こんな笑顔なんて見たことが無かったので僕は驚いていた。
これ着とけ、と言われトニーは着ていたTシャツを脱いで僕の頭から被せてくれた。
 「えっ、ト、トニー?」
 「お返しはキスで許してやるよ」
いつもと同じ、虐めてくる時の表情だ。
だけど嬉しかったので、僕は…、「ありがとう」と言って、頬にキスをした。

トニーは固まっていた。
あれ、されないとでも思っていたのかな。

 「トニー?」
 「あ、何でもない」
でも、トニーの顔は今迄に見た事の無い位真っ赤になっていた。

なんだか僕まで真っ赤になりそうだ。


家まで送ってくれたトニーに、もう一度お礼を言った。
 「良いか、フラフラしてんじゃねえぞ」
 「うん、今日はありがとね」



翌日、学校に行くと僕とトニーの事が噂になっていた。
僕はジンから聞いて驚いた。
 「本当に、ほんっとーに、あのトニーと恋仲なの?」
 「はあ?何それ?」
 「だって、そう噂されてるじゃん」
 「言っておくけど、僕は女の子の方が良いんだよ」
 「だよな?」
 「可愛い女の子と結婚して、2人以上の子供が欲しいんだよ」
 「知ってる。それ、小学校の頃からずっと言ってるよな」

誰が、そんな噂を流してるんだろう。






その頃。
学校の屋上では、そのジュンと恋仲だと噂されてるトニーが自分の不良仲間と対峙していた。
その内の一人がTシャツを持っている。
昨日、ジュンが探しても無いと言っていたプーさんのTシャツだ。
ニヤつきながら、そいつ等は言ってくる。
 「なあボス。昨日はイイ事をしてたんだろう?」
 「あいつのTシャツ見当たらなかった筈だと思うが、どうしたんだ?」

 「犯人は、お前か」
 「トニー、あいつって誰の事なんだ?」
 「フレデリック、あいつ等はジュンをマッパにしてマワそうとしてたんだ」
 「え?それじゃ、あのプーさんはジュンの…」



もしかしたら、こいつ等…。
プーさんを囮にして、またジュンをおびき寄せるつもりなのか?












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ニブちんなジュンにキスされたトニー。
頬にされた位で真っ赤になる純な少年ですね(*≧m≦*)ププッ
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