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archive: 2019年05月  1/3

好きになったのは年上で意地悪な人 (40) 

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 道場から帰ってくると峰岸からメールが着ていた。  ”DVDを受け取りに言った”  その一言だけだっだ。 なにか怒られている感がするのだが気のせいかなと思い、”悪い、ありがとう”と返す。  そして、プライベートのスマホを手にする。 チカチカとなっている。 誰からなのだろうと思い開くと、宮田常務からだ。 そういえば、この間、教えたんだ。 この間……。  ポンッと頭の中で、この間のことを思い出していた。  「...

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好きになったのは年上で意地悪な人 (39) 

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 翌週は16時に早退して病院に行っていたのだけど、誰にも捕まらなかった。 峰岸からメールがきたぐらいだ。 それに、仕事用として配布されたスマホの着信履歴には利根川専務の名前がずらっと並んでいる。 メールのほうも利根川がほとんどで、他は峰岸。 思いが声に出ていた。  「そうだよな。俺なんか居ても居なくても会社は回る。重森君もいるし……。 峰岸とは違う。ただ勤務期間が長いだけのベテランでもなくヤリ手秘書で...

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好きになったのは年上で意地悪な人 (38) R18! 性描写あります。抵抗ある方はスルーしてください。

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 3階の宮田常務の部屋へ入ると俺は言っていた。  「あの、俺は」  そんな俺の言葉を遮るように宮田常務は声を掛けてくる。  「私は、こんなに一人の人間と長く関わることはなかったんだ」  「どういう意味ですか?」  「義務感とか、そういった類いのことではない。この1週間、ずっと探していた」  「俺を?」  「そうだ。徹、君が好きだよ」  「常務……」  「二人で居るときは、どう呼ぶんだった?」  「あ...

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好きになったのは年上で意地悪な人 (37) 

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 常務は一口だけ飲むと、すぐに手を伸ばしてくる。  「早速で悪いが、包帯を剥がすよ」  「腫れは完全にひきました。あとはひび割れだけです」  「ひび割れって……」  「今日は1週間ぶりにお風呂につかったから、ひび割れはリアルですよ」  「そんなにも……」  「丁寧に剥がして張り直してくださいね」  「ああ」  包帯を巻き取り湿布だけになる。 湿布を剥がすときは、やはり誰がやっても痛い。  「いていてい...

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好きになったのは年上で意地悪な人 (36) 

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 ピンポンピンポンピンポン……。  煩く鳴り響く呼び鈴に腹が立つ。  「あー、煩いっ」  ドアを開けると宮田常務が立っていた。  「今日は居た。よかった」  「え……、み、宮田常務」  ぎゅっと抱きしめられる。  「いい香りだな。風呂入っていたのか」  やばいよ、この人のが押しつけてきてるよ。  「着替えてきます」  「このままでいい」  そう言い、玄関先で抱きしめられキスされる。 うっとりとしてとろ...

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好きになったのは年上で意地悪な人 (35) 

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 さてさて、1週間ぶりの会社だ。 しかも今日まで有給休暇なので会議が終わると帰れる。 いつも通りに会議の始まる20分前に会社に着くように行く。 常務室の扉をノックしながら声を掛ける。  「おはようございます」  「岡崎さん、調子はどうですか?」  「大丈夫ですよ。常務、来週は毎日通院するので16時上がりしたいのですが、よろしいでしょうか?」  その言葉に先に応じたのは重森君だ。  「毎日ですか?」  ...

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好きになったのは年上で意地悪な人 (34) 

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 いきなり声が聞こえてきた。  「今の人が恋人か」  「え……」  「とっても優しそうな人だね」  「な……」  後ろを振り返る。 師匠と優介が居た。  「い、いつから聞いて……」  「んー……、何を言っていたのか知らないけれど、とてもいい雰囲気だったから」  「違うから」  「徹って、渋い男性が好きなんだね」  「違うっ」  「どこが違うの?」  そう問う優介に応じたのは師匠。  「それ以上、不細工にな...

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好きになったのは年上で意地悪な人 (33) 

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 木曜の通院を終え、お父ちゃんと昼食を共に食べ、マンションまで送って貰った。 実家の道場は毎週木曜が休み。 それを利用して、サキ姉は朝から夕方までエステの一日コースに通っているので家にはいない。 軽トラの荷台には、この数日ででた家の廃棄物で持って行けと言われた物が積み上げられている。 俺は要る物だけでいいからと吟味して選んだものだ。  「へえ、こんな所に住んでいるのか」  「サキ姉には内緒にしてよ...

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好きになったのは年上で意地悪な人 (32) 実家にて……

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 明日から来週の金曜までの8日間の有給休暇だけど、モーニング会議が不安だと言われたので、そこだけ出勤する。 週末の日曜に通院したら「ずいぶん、腫れが引いたね」と言われた。 なので、翌日の月曜日は実家へ行き、二往復するつもりで残っている服を持ってこようと思っていた。そしたら、父に見つかってしまった。  「徹、何をしているんだ?」  「残りの服を取りに来たんだ」  「お前、その包帯はどうした?」  「...

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好きになったのは年上で意地悪な人 (31) 

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 誰にも見つからずに帰れてラッキー。 そうそう、毎週木曜日はバイオリンを習っているんだよね。 師匠である新一さんは何か言ってくるかな。 俺の顔を見た途端、新一さんの動きが止まる。  「もしかして、夕べの最後の一発か……」  「いえ、違います」  「しかし」  「たんこぶです」  「なぜ、そんなところに……」  「バイオリンを弾くのに支障ないので大丈夫です」  「そう? ならいいが……」  雑念、邪念を追...

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