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category: 2019年度年始特別SS  1/2

2019年度年始特別SS (6) 最終話はエッチから始まる?

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俺の気持ちは、あの二人には言ってある。いつかは、治に話さないといけないだろう。治。お前の父親は生きている。死んだように見せかけているのは、お前の母親だ。大学に夫を捕られ、その腹いせに遺影を作り置いてるだけだ。治の頼りなさげな声が俺を呼んでいる。 「俊平、まだなの?」 「何が?」 「それは、こっちの台詞だよ。いつになったらエッチしてくるんだよぉー」その言葉に笑っていた。 「待ってたのか」 「当たり前...

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2019年度年始特別SS (5)  R15!性描写あります。

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帰ってきた俊平は遺影を見つめている。似てない、だから大丈夫だ。そう思うと治に言っていた。 「治。これ、いい加減に片付けろ」 「なんで」思わず言っていた。 「俺と父親、どっちを選ぶんだ?」 「死んだ人と比べても」見上げると、俊平の顔は強ばっている。 「でも、どっちかを選べと言われたら、俊平を選ぶ」俊平の堅く強ばっていた表情が緩む。 「俺は、お前しか居ないんだ」 「泣かないで」 「お前には親が居るが、...

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2019年度年始特別SS (4) 

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山道を走り登っていく2人を、二人の副学長は見守っていた。 「いやあ、驚いたねえ」相手は何も言わない。 「今の心境をどうぞ」マイク代わりに手をグーにして突き出してやる。溜息とともに出てきた言葉はこれだった。 「何か連絡あったか?」 「俊平先生から?」 「そうだ」 「いや、何も。全く、全然」そうかと呟いた相手は、こんなことを言ってくる。 「何を言えば良いのか分からなかったんだ」 「あれで良いと思うよ」...

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2019年度年始特別SS (3) まさかの出会い……

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北門から入ると、直ぐに目につくのは付属北部病院。その病院の後ろに山がある。その山へと足を向けていると学生たちが上り下りしている。 「意外と多いな」 「皆、考えることは一緒かもね」 「そうだな。何を祈るか考えてるのか?」 「もちろん。今年こそは俊平を言い負かせて、お父ちゃんの墓参りに行くぞ-」 「もしかして、初詣で、それを……」 「決まってるだろ。俊平を納得させる知恵を授かりますように。これしかないだ...

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2019年度年始特別SS (2) 

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その追試の結果は28日に分かる。学生番号が張り出されるのだ。15時になるとメールで通知が来るのだが、一刻も早く知りたかった治は大学に行き、掲示板を隅から隅まで目を皿のようにして番号を探す。ない。ない。番号がない。ということは、もしかして……。希望を抱きマンションに帰る治のポケットでiPhoneがバイブる。と同時に着信音も鳴る。大学からだ。画面をスワイプして通知を前面に押し出す。総合英語、ヒアリングⅡ。ともに、...

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