BL風味の小説

BL風味のオリジナル小説です。
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俺の隣は。。。 (19)

昼前に終わり、昼食を外で済ませた政行は、自分の部屋で少しばかりゴロゴロとしていた。
13時少し前になると部屋を出る。
行先は利根川の部屋だ。

利根川、骨皮、利根川、骨皮…と心の中で言いながら歩く。
少し歩くと、会議室と応接室がある。
倉庫もあり、ここまでは昨日来たので分かってる。
すると、廊下の絨毯の色が違うエリアに入った。
もしかして、今迄のエリアは常務エリカか。
昨日、明智が教えてくれた話を思い出していた。
絨毯の色で、常務と専務は分かれている、と。

紫色の絨毯から、赤紫色の絨毯に歩を進める。
なぜか背筋が伸びるのが自分でも分かる。


利根川専務というプレートが立っているのが見えてくる。
深呼吸してノックする。
秘書がガラス窓のスライドを開けて顔を出してきた。
 「はい?」
 「利根川専務はいらっしゃいますか?」
秘書は聞いてくる。
 「どちら様でしょうか?」
 「桑田です」
 「どちらの桑田様ですか?」
 「え、どちらのって…」
 「アポは取られていますか?」
 「社内の人間です」

埒が明かないと思ったのか、秘書はインターホンを慣らし、専務室に声を掛けてる。
 『はい』
 「専務、桑田様と仰られる方が来られてます」
 『くわだ?』
 「社内の人間だと言われてますが、アポは取られてない様です」
そのやり取りを聞いてた政行は思わず言っていた。
(これは、会う事も無く追い出される)
 「利根川、今日の俺の仕事を受け取りに来たんだ」
 「ちょっと、勝手に」
すると、専務室のドアが開いた。
政行の姿を見た途端、利根川は目を見開いて固まった。

 「専務、どうされたのですか?」
秘書が声を掛けるが、利根川は黙ったままだ。
あ、もしかして俺の服装を見て驚いてるのか。
そう思った政行は声を掛ける。
 「もしかして驚いた?俺だって持ってるよ」

その声で利根川は自分を取り戻したみたいだ。
 「持ってるなら、ずっと着とけ。宝の持ち腐れになるぞ」
 「それを言うなら、タンスの肥やし」

それに…、と政行は利根川専務の秘書の居る前で話していた。
今迄の事を。

利根川は溜息を吐いただけだった。
 「就活生に混じっていたのか…。全然、分からなかった」
 「こんなスーツでなく、普通のリクルートスーツ着てたから」
 「そうか…」
 「で、今日の俺の仕事は」
 「ない」
と、きっぱり言われてしまった。
 「え、そんな…。それじゃ、何をしたら」
 「事務処理なんて、誰にでも出来る」
 「え、でも」
 「もし、本格的に腰を据えてやる気なら、他の奴にアピールするんだな」
 「アピール?」
 「そうだ。現時点では、俺だけだ」
その言葉で、政行は分かったみたいだ。
キラッと目が光ったのか。
 「分かった」

そう言うと、深呼吸して利根川専務と秘書に声を掛ける。
 「今日から、常務として働きます、桑田政行です。
よろしくお願いいたします」
思わず専務と専務秘書の3人は返していた。
 「こちらこそ、よろしくお願いします」


よし、まずは社長室からだ。
と言ってる政行の声が聞こえてくる。
そんな政行に、利根川の声が待ったを掛けてくる。
 「社長は居るかどうか分からんぞ」
 「居なければ高瀬に言って調整してもらう」
 「まずは電」

利根川の声を無視して、政行の声がはっきりと聞こえてくる。
 「で、直談判だ」


後ろでは、利根川と秘書の声が聞こえてくる。
 「え、今、直談判って言った?」
 「は、はい。私も、そう聞こえました。」


あ、その前に役員全員に挨拶しとくか。
そう呟くと、紫色の絨毯に戻ると、自分の部屋に一礼した。
そこから、他の常務と専務たちに声を掛け挨拶していく。

さあ、残るは社長室だ。


そんな政行を、挨拶を受けた皆は見守っている。
 「本当に出来るのか?」と、桑田専務が。
 「思わず、こちらこそよろしく、と返してしまったんだが…」と、高橋常務が。
 「なにやらリクルート集団に混じって2週間居たみたいだ」と、利根川専務が。
 「お遊び感覚なら止めてもらいたいな」と、本田専務が。
 「能無しのままなのかな…」と、安藤専務が。
 「もう泳ぎは止めたのか…」と、久和田常務が。
 「社食で十分だと思うが…」と、瀬戸常務が。

それぞれ言っていた。












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重役と挨拶を交わし、皆から頂いた言葉。
 「こちらこそ、よろしくお願いします」

さあ、今度は社長と挨拶だね。.:♪*:・'(*⌒―⌒*)))
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