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俺の気持ちはブレない (21)

ニューヨークはアメリカ合衆国北東部のニューヨーク州の南東部にあるワシントンD.Cとボストンの中間に位置する。そして、マンハッタン、スタテンアイランド、ロングアイランドという三島の上に位置している。ハドソン川によってニュージャージ州とニューヨーク市に分けられている。
マンハッタンの中心に位置するのはミッドタウン。
そこは、最もニューヨークらしいエリアでブランドショップ街を始め、美術館、カーネギーホール、ブロードウェイ等で、連日の様に賑わっている。
そういう場所なら、たとえ言葉が理解出来なくても分かるだろう。

ボブは、マモル・ボスから言われていたのだ。
米語も理解出来る奴だ、と。
だからニューヨークではなく、もっと北側に車を飛ばしたのだ。
国境警備隊に見つからない様に、カナダ国へと。
ボブの運転する車は、4人の男が交代で運転して、ニューヨークからコネチカット州、マサチューセッツ州、ニューハンプシャ―州、バーモンド州を越えて、カナダのモントリオールへと入る。
本当に、政行の事を知らなかったのだ。

モントリオールでも良かった。
だが、車はモントリオールではなく、少し北東の方へ進み、ケベックシティーに入った。

モントリオールにはオリンピック公園がある。
その公園には多数の設備が整っており、もちろんスポーツセンターもある。
政行は、そのオリンピック公園のスポーツセンターに3ヶ月だが滞在していた事があるのだ。
たとえスランプ中でも、日本に居るより気分的には違うからだ。

カナダでもモントリオールやケベックシティ―はフランス語が公用語だ。
米語を話す人なんて、居ないにも等しい。
何度も言うが、ボブもそうだが…、マモル・ボスだけでなく、嘉男も、また知らなかったのだ。
政行が、フランス語を理解し話せる事を。
知ってるのは、デイブや同レベルのスイマー数人だけだ。


肝心の政行の意識は朦朧としている。感じるのは暗くて冷たい事だけ。
そろそろ五感も朧げになってきた。息も段々と苦しくなってきている。俺、もしかしてこのまま死ぬのか?嘉男さんと二人きりで遊べるのを楽しみにしてたのに。
高瀬には話したのに、あの決意は夢で終わるのか…。
いや、終わらせたくない。
高瀬、今頃どうしてるだろうか…。あの高瀬の事だ、日本に連絡して何かしら行動を起こしてるだろう。高瀬、俺の意識は…、もう……。
だから、早く…………。



いずれ氷は溶ける。すでに半分ほど溶けている。だから、このままにしてると、この海から大西洋に流れて海底に飲み込まれていく。
なぜニューヨークでしなかったのか?
その理由は簡単だ。直ぐに見つかるからだ。
ここケベックシティ―はカナダだ。ビザも持ってない日本人だと拘束されて強制帰国されるのがオチだ。マモル・ボスは本店のボスである嘉男に惚れている。
こいつさえ居なければ、嘉男はこいつを探すべくニューヨークに留まるだろう。
だから、ボブはニューヨークではなくカナダまで連れてきたのだ。

だが、ボブを含め、この件に加担した彼等は見くびっていた。
政行の事を。
あのマンションから出てきた黒髪メガネの男を。
そして、ボブが勤めている本店ボスである嘉男の事を。
その3人は、どの様な力を持っているのか。マモルを含め、ボブ達は知らなかった。


そして、自分達がニューヨークに戻ってくると警察に出迎えられ、事情聴取を受けた。
その警察側には、自分達の邪魔をしてくれた黒髪メガネの男が居た。


その頃、ケベックシティ―では…。
ビニール袋は破られ、中に詰められていた大きな氷塊も割られていた。そのビニール袋には、数ヶ所ほど出血して凍結死か窒息死かの寸前状態の政行が横たわっているのを見て取った人物は、近くにある自分の知り合いが医者をしている家に連れて行っていた。
その政行の顔を見たドクターは一言だった。
 「死人は病院に連れて行け」
 「これは事件だと思うよ」
 「そいつは、もう…」
 「車の中にビニール袋がある。その中に入れられ海に捨てられて浮かんだままだったんだ。まだ氷も溶け切って無い」
 「はあ……、ったく、お前は」


そのドクターと男は出来る限りの処置をした。そのお蔭か、政行は息を吹き返し顔に生気が戻ったのを確認して寝させていた。
政行の意識が戻ったのは3日後だった。
 「ここは…」

政行の声が聞こえたのか、男は振り向き声を掛ける。
 「気が付いたかい?良かった、君の持ち物は全く無くて誰なのか分からなくて、どこにも連絡してないんだ。ちなみに、iPhoneは水浸しで動かない」
ちょっと待ってねと言って、その男は部屋を出て行った。

少し待つと、その男は盆を持って、違う男を連れて入ってきた。
 「日本人なら味噌汁でしょ。上澄みだけど我慢してね」
と言いながら側にあるサイドテーブルに置いてくれる。
ありがとうございますとお礼を言って、一口飲む。
温かい…、と思わず呟いていた。
もう一人の男は医者なのか、聴診器を当ててくれる。
 「うん、もう大丈夫だな。後は流動食をしこたま身体全体に染み渡らすんだな」
 「あ、ありがとうございます」

その二人は自己紹介をしてくる。
俺を海から助けてくれ、味噌汁を作って持って来てくれた人は元宗優(もとむね すぐる)さん。
医者は西條健志さん。
そして、俺がどんな状態だったのかを教えてくれた。
俺も自己紹介をした。
 「桑田政行です。助けてくれてありがとうございました」

すると、俺を助けてくれた元宗さんは、じーっと見つめては徐に言ってくる。
 「桑田コーポレーションの、桑田耕平の息子?」
 「え、なんで…」

なんで、知ってるんだろう。そう思っていたら、その人は言ってくる。
 「俺の父親は元宗裕二、東大の経済だよ。赤門ではない方のね」
 「え…」
 「ん、なら親父に連絡して、伝えて貰う」
 「あ、iPhoneに」
 「うん、水浸しだよ?」
そういえば、さっきも言われたっけ…。
そう思うと、高瀬の事を思い出した。
 「ニューヨークに、父の第一秘書が居ます」
 「え、ニューヨーク?」
 「俺は、『MEN'S スポーツジム』の本店で働いてます」
 「ああ、なるほど、男限定のスポーツジムか。ニューヨークにもあるな」
西條先生が割って入る。
 「優。その本店ボスは、ネット会社で名を挙げた日本人の子供ではないかな?」
 「そうそう、その人も、俺の親父と同じ大学の経済出身だよ」
分かった、連絡してくる。
そう言って、元宗さんは部屋を出た。

西條先生は声を掛けてくる。
 「まあ、意識がしっかりとしてきた証拠だな。もうしばらく寝とけ」
 「ありがとうございます」

おう、と言っては西條先生も部屋から出た。



自分の父親に連絡する方が良いのか。
それとも、ニューヨークにあるスポーツジムの方が良いのか。
少しばかり悩んでいたら、呼び鈴が鳴る。
玄関に近付いた優は、チェーンが掛けられてるのを確認してドアを細く開いて応じる。



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政行は無事に生きてる。
ケベックシティ―だなんて・・・

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Comment

No title
編集
チッ!! これだから大陸は。。
まあ、船に乗せて重りつけて、と考えなかったのは不幸中の幸、と思いましょう。
けーさつ? 手ぬるいわ! 北極でも密林でも砂漠でも、電波も言葉も通じない場所で、一人で放り出されなさい!


政行ー、見つけてもらえてよかった! しかも日本人に!
あなたの周囲の人たち、マジでICチップ埋め込み考えるかも。。
2016年04月29日(Fri) 11:10
Re: No title
編集
ますみさん


チッ!って・・・
ますみさん、舌打ちするほど(;'∀')

まあね、でも北の方で良かったです。
これが南の方だと、知り合い居ませんから


 「え、俺…ICチップ埋め込まれるの?高瀬…」
 「(不気味な笑い)ボスは即、許可してくれると思いますよ」
 「え、所長…、も…」
 「ああ、俺も賛成だ」
 「(;゚Д゚)ええっ…、そ、そんな……」

あらまあ、どちらを向いても賛成の意ですよ。
焦って落ち込んでる政行も、可愛いですっ(親バカ発言w

2016年04月30日(Sat) 09:39












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