BL風味の小説

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二人のピエロ (55)

※スーザン&ポール※


グロテスクな顔。
最初に見た時は嫌悪感しかなかった。こんなにも不細工な顔をしてる人が居るだなんて思いもしなかったからだ。
なにしろ、こんなのは対象外な顔であり、近付こうという気は無かった。
腕の良いドクターにイケメンにして貰うと良いのに…。
しかも、レンはこの不細工な顔をしてる男に言ってるし。
 「ポール、僕は君が好きなんだ」

レンの好きという意味は、どんな意味なのだろう。それを知りたいわ。

ヨウイチの店に入ったスーザンは、思い切ってポールの真正面に座った。
だが、間近で見たスーザンは気が付いた。
この顔は、腕の良いドクターにしてもらったものだと。
今、私の目の前に居る不細工な顔をしてる人は、作り物の面だ。


じろじろと見られては居心地の悪さを感じてるポールはヨウイチに声を掛けるべく席を立った。
メニュー表を見ながらキッチンに向かって声を掛けてる。
 「鶏肉とカシューナッツ炒め、四川炒飯、春巻き。そしてデザートは…」
 「OK。ったくスーザンは、思ってる事が見え見えだ…」
溜息を吐いてヨウイチはポールに小声で言う。
 「奥にスタッフルームがある。そこで良いか?」
 「ウィ」


自分が言わなくても分かってくれる。そんな言葉を、ここに居る人達は掛けてくれる。
ポールは、そんな連中がボスであるトモと同じ大学で、また自分と同じ医学の道を進んでいた事を知らない。なにしろ、各々が違う職に就いてるからだ。
それに、皆が皆知ってるだろう、自分の事を。
あの時、王子が私の事をこの連中に顔写真を添えてメールしていたからだ。
それでも、踏み込んでくる人は居ない。
そんなメンバーは、私を一人の人間として見てくれてる。

奥に向かいながら肩越しに一瞥をくれる。
タカとマサと、もう一人の3人が、さっきの女のテーブルに座ってるのが見える。


奥にあるスタッフルームに入ると、トモとエドが座ってる。
エドが先に声を掛けてくる。
 「お、こっちに来たのか」
 「じろじろ見られるのは嫌でね」
すると、トモはとんでもない事を言ってくる。
 「スーザンは、おそらくポールの顔の事を考えてるだろうな」
 「スーザンって、ポールの前に座ってた女?」
 「そうだよ。腕の確かなドクターにオペをして貰ってイケメンにしてもらおうとね。スーザンはイケメンな男が好きだからな」
今度はエドが笑い乍らとんでもない事を言ってくる。
 「ポール、アンソニーの顔に戻すか?」
 「嫌だ!」
即答していた。


わはははっ。
エドとトモは笑ってる。
トモの笑顔は久しぶりに見る。
日本で働いていた頃は、トモは色々な表情を見せてくれていた。
ここに居ると、私は私で居られる。
誰も、私を色眼鏡で見てくる事も無い。
まだ笑ってるエドに言ってやる。
 「私は、この顔が気に入ってるんだ。誰がオペしたのかは分からないけどね…」
 「死ぬまで、その顔だぞ?」
 「構わない。こんな顔でも、変わらない態度でいてくれる人が居る。たとえ一人だけでも、そういう人がいると嬉しいんだ」
 「お前らしい言葉だな」
 「それに、女は嫌いだ」
 「まあ、お前も私と同じゲイだからな」


そうしてると、料理が運ばれてきた。
 「お待たせ致しました。
ドンのチャンポンとエビ炒飯です。
それと、エドワール様のアワビとナッツのオイスター炒めとシーフード炒飯とグリーンサラダです。
こちらは、ポール様の春巻きと四川炒飯と鶏肉とナッツ炒めになります。
デザートは食後にお持ちしますね。その時はお呼びください。
では、ごゆっくりお召し上がりくださいませ。」

エドは呼び止める。
 「ジェフ」
 「はい、何でございましょうか?」
 「あそことここ、どっちが良い?」
 「エドワール様、それは愚問でございます。あちらでは全てが『御』の御為に動きます。
だけど、こちらでは召し上がられるお客様の為に動いてます。
どちらが良いだなんて事は言えません。
だけど、楽しいのはこちらです。
色々と刺激もありますし、ね、ポール様?
それとも、アンソニー様とお呼び致しましょうか?」

ポールは思わずチャイを吹き出してしまった。
 「もしかして、ばれてる?」
 「もしかしなくてもです。以前、この店の前で裏である邪拳を使われたでしょう?
裏の使い手は、アンソニー様しかいらっしゃいませんので。
それでは、ごゆっくり」


そういえば……。
この店の前で裏を使ったのを思い出しては、ポールは溜息を吐いた。
 「あの時か…」


その後、デザートも運ばれてきた。
エドは洋梨の中華プディング。
トモはカスタードクリームの中華タルト。
ポールはマンゴプリンだ。

ヨウイチ一人でやってた時はラーメンだけだったが、今ではドイツからの帰郷組が2人居るので、中華料理店になっている。



中々、こっちに戻ってこない。
何処に行ったのだろう。
さっきはヨウイチにメニュー表を見ながら言ってたのに…。
それに、この三人は…。

スーザンはポールと入れ違いに座ってきたサトルとマサとタカを睨み付けている。
だが、三人共無視して注文して食べてる。















☆∮。・。・★。・。☆・∮。・★・。
隠すつもりは全くなかったポールは、ボロを出さない様にしないと!
と、改めて思ったことでしょう(='m') ウププ

それより、スーザンはどうするのかな・・・



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