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TOP二人のピエロ ≫ 二人のピエロ (47)~全てが揃い、時が満ちる。我は選ぶ。。。~

二人のピエロ (47)~全てが揃い、時が満ちる。我は選ぶ。。。~

 「な、何なんだ?」

宝石(いし)の居た場所には、一人の人間が浮いてる。
 『久しぶりに聴いた、その歌声。
全てが揃い、時が来た。
我は、一人の主しか選ばぬ。
若かりし頃の『御』に似ているジュニア。
イタリア王子。
そして、オーストラリアのドン。
この3人は一所に居る。
我は迷わず選ぶ』
そう発して、その人は消えた。


友明はピアノを弾きながら言ってる。
 「私は要らないよ。候補から外して欲しいな。ねえ、博人さん」
振り返ると、誰も居ない。
 「博人さん?博人さん、何処?何処に居るの?」
先程の低い声が聞こえる。
 『寝ているだけだ』
その声に反応して、友明も低い声で応じる。
 「寝させてどうする気だ?」
 『オーストラリアのドン。お前は何が欲しい?』
 「そのくだらん候補から外せ」
 『即答か。どうしてだ?我を取り込むと、もっと力を得られるぞ。
その左目も光を見ることが出来る』
 
だが、友明は言っていた。
 「要らん。例え、左目が元に戻って何かを見ることが出来ても、人の記憶というものは変えられない。忘れる事は出来ない」
 『魘される事も無くなるぞ』
 「お前は間違ってる。魘されるという事は、記憶からくるものだ。そんなにも人の記憶を弄りたいか?人という人種は、脳だけでなく目や耳や肌から入ってくる刺激等で感情を表したり、記憶を蓄積していく者の事を言うんだ」
 『我を取り込まないと、死ぬまで魘され毎晩の様に寝られなくなるぞ』
 「それも私の一部だ」
 『なるほど、屁理屈こきの頑固者という事か』



一方、博人も同じ様に言い合いをしていた。
 「友?友明、何処だ?ピアノを弾いていた筈なのに…」
 『あいつは寝ている』
聞こえてくる低い声に、博人は低い声で応じる。
 「いや寝てない。私の温もりがないと寝られない筈だ」
 『でも寝ているのは何故だろうね』
 「お前が薬とか浴びせて寝させたのか?」

 『その前に、確認させてもらう』
 「友明が最初だっ」
 『最有力候補の奴が、そんなに取り乱してどうする?』
 「何の事だ?」
 『ドイツの人は、まだ諦めてない』
 「私は言ってやったんだ。エントリーから外せ、とな」
 『でも、外れてない』
 「あんの、クソ爺…」
 『あのイギリス坊やは死んだ。お前は何が欲しい?』
 「私は友明が居れば、それだけで十分だ」
 『我を取り込むと、もっと力が得られるぞ』
 「言わせろ、という言い方だな……。仕方ないな、聞いてやるよ」
 『偉く上から目線の言葉だな。それなら言わせて貰う。
名声に権力に財力。バイオリンの腕とか』

だが、博人はムカついて遮っては言っていた。
 「バイオリンや楽器の演奏者の腕と言うのは、努力に努力を重ねて身に付くものだ。
たとえお前が私の中に入っても、腕は変わらないっ」
 『プライドの高いお坊ちゃまだな。人の話は最後まで聞くもんだよ』
 「なっ…」



そして、こちらはオーストラリアのパース。
いきなりフルートが消えては、探し回っていた。
だが、暫らくすると辺りには誰も居なくなった。
なんだ、この気配は…。

いきなり低い声が聞こえてきた。
 『ハロー、プリンス。ご機嫌麗しゅう』
ユタカは、その声に冷たい視線を向けて低い声で応じる。
 「貴様は誰だ?」
 『分かるだろう。我が主は一人で十分だ』
 「何の事だ」
 『グズ。よくも私を分けて他人に与えてくれたな。お前は、あそこの隊で何を思い、何をしていたのか覚えてるか?』
 「何の…」
 『グズ。もう忘れたか?』
 「グズって…」
 『お前の事だろう、プリンス・グズ。自分の身分隠しの為に使った偽名。
グズ、お前は何が欲しい?』
 「どういう事だ?」
 『一度しか言わないからな、よく聞いておけ。
全ては揃い一つになり、時も満ちた。
これでお分かりかな?』

 「まさか、あの宝石(いし)…」
 『主は一人で十分だ。お前は何が欲しい?』
 「ある人を助けて欲しい」
 『それは誰だ?』
 「この私が最も大切に、大事に想ってる人だ」
 『ほう?』
 「そいつは、決して自分からは言わない。あいつを、友を助けて欲しい」
 『友?』
 「ああ、友、福山友明。ここのドンと呼ばれてる人物だ」

 『全く、どいつもこいつも…。他には無いのか?』
 「友に比べると、くだらない事だ」
 『言ってみろ』
 「なら言わせて貰う。フルートとピッコロを返せっ」
 『楽器か…』
 「私や洋一にとってフルートとピッコロは特別な物だ。2つを返せ!
それに、私が変身能力を覚えさせては身に付けさせたんだっ」
 『なら、どうして分けた?』
 「仲間としての証に」
 『他のやり方は考えなかったのか』
 「9歳児に何が出来る?」
 『ふっ…。その眼光に鋭さ、磨きかけたな』


だが、我は、我の意思で決める。














☆∮。・。・★。・。☆・∮。・★・。
さあ、宝石(いし)は誰を主に選ぶのか…。

 『それは、我が考え選ぶ。
我が器(人間)を選ぶのだ。
その器が壊れる(死んでしまう)と、次の器が見つかるまで身を潜める。

さあて、どれを選ぼう。』



いや、この筆者の一言スペースにまで、しゃしゃり込んでくるなんて…。
さすがです。



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Comment

No title
編集
宝石さん(一応人格?がありそうなのでさん付け)、人は強制されるの嫌いだよ?
文字通り、宝の持ち腐れになると思うけどナ。

てか、3人とも似た者同士ー!!(笑)

・・・スーザンだったら大喜びだけど(ぼそっ)。
2016年03月05日(Sat) 11:06
Re: No title
編集
ますみさんへ


強制ではなく、打診ですよ。
その辺り、まだマシだと思ってます。

はい、考える事は似てますが。。。
3人共、個性が思いっきり出てます・・……(-。-) ボソッ


スーザン、ですか?
いや、宝石はスーザンではなく、息子の方を選んでましたね。
サトルを。
σ(゜・゜*)ンート・・・
『恋人は副会長』の番外編ですね。
サトルの巻、で書きましたアレです。



覚えてくれてるかな?


2016年03月05日(Sat) 20:06
No title
編集
あ、はい覚えてます。(と思います。苦笑)
ガラクタと一緒にされてた部屋をサトルが覗いて・・・だったかしらん?

そっか、彼女はふるいにかけられて、落とされたのですね。 オキノドクニ。
2016年03月06日(Sun) 00:21
Re: No title
編集
ますみさんへ


はい、そうです。
ガラクタ部屋に足を踏み入れたサトルの目の前に現れた、という話です。

ただ、スーザンはふるいに掛けられる以前の問題ですね。
ある基準に達してなかった、という。。。
2016年03月06日(Sun) 10:11












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