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二人のピエロ (32)

あの男は、僕の事をストレス掛けてると言ってくれたが、僕のどこがストレスなんだ?
ただ、ジョンと一緒に居たいだけなのに。
こうなると………。

その夜、レンは消灯の巡回が終わると、病室へ入って行った。
早くからこうすれば良かったんだ。
ベッドに近寄り寝顔を見つめる。
こうやって見てると、ジョンって綺麗な顔をしてるんだな。
入院して1週間だから、まだ元気が出ないのは当然だろう。
キスしたい。触れたい。
ジョンは男だけど、そんなの関係ない。
すると、暗闇から声が聞こえてくる。
 「何か用事?」
 「起こしてごめんね。だって、こうでもしないと話出来ないから」

無言になったジョンに、僕はベッドに乗っかった。
だけど、布団で叩かれてしまった。ジョンはベッドから動けないでいる。
 「っぅ…」
痛みを堪えてる、その表情は堪らなく色っぽい。
(ジョン。欲しい…)
そう思うと、行動を起こしていた。僕は包帯を巻いてる患部に手を強めに当てては、ジョンをベッドに押し倒して唇を触れ合わせるが、一瞬後には自由になる腕でホールドを掛けてくる。
 「ジョン。僕は君が好きなんだ。もっと触れたい、もっと抱きしめたい。そう思ってるんだ。
ジョン、ごめんね。でも、もう少し寝てて」
そう言うと、患部目掛けて殴った。でも、中々当たらない。ジョンが止めようとしてるからだ。
腹が立って闇雲に叩き出した。
それでも当たらない。
悔しくなって、ジョンの下半身に手をやりギュッと握った。
 「ぐっ…」
 「ごめんね、ジョン。でも、やっと触れることが出来る。やっと僕のモノになる」
幸せに浸って、僕はジョンの唇を堪能した。
ジョンは嫌がってるが、怪我をした患部を殴ったり蹴ったりしては身動き出来なくさせては、いっぱいキスをした。

こういうのは駄目なんだ。ジョンの気持ちが全然僕に向いてない。
だから思いっきり患部を殴りつけた。
 「ジョンッ!お願いだから僕を抱きしめてっ!僕に触ってっ。
ねえ、初めて会った時みたいに、僕に優しくして。僕に笑顔を見せてよ…」
レンはジョンの唇に自分の唇を重ねた。


暫らくすると、トントン…、とノックがあり、ドアが開いては声が掛かる。
 「ジョン、起きてるか?」
パッと電気が灯り、眩しくて顔を伏せた。

ジョンの上に跨っていたレンは、引き離された。
 「貴様、何をしてた?」
 「僕は、ジョンにお願いしてただけだっ」
 「どんな願いなのかは知らないが」
 「僕を好きになって、僕を抱きしめて、僕に触って、僕に優しくして、僕に笑顔を見せてって。
そうお願いしてたんだ」

ジョンの声が聞こえてくる。
 「そいつは、私に触れてきた」
 「ジョン、包帯が取れ掛かって・・」
 「ポール。そいつはシュワルツよりも性質が悪い。うっ・・・・」

ポールはナースコールを掛け、ジョンはオペ室に行った。

 
翌日。
レンは1ヶ月の自宅謹慎の処分を受けた。
オーベンであるドクター・ロウはレンに聞いていた。
 「チャーリーから聞いてないのか?」
 「何を?」
 「5階と6階には近付くな、と言われてないのか?」
チャーリーの声が聞こえてきた。
 「ロウ。私は、一番初めに言ったんだ。5階と6階には近付くな、と。」
 「それからは?」
 「言ってない」
 「何回も言わないと、こいつは分からんみたいだぞ」
 「そうみたいだな」

よりにもよって…。
全く、相手が悪い…。

レンは、一言だった。
 「僕はジョンが好きなんだ。好きな人と一緒に居て抱きしめてキスをして。
それのどこが悪い?」

チャーリーとドクター・ロウは溜息を吐いては首を横に振るだけだった。


レンは1ヶ月間の自宅謹慎になっては、ポールの部屋へと向かった。
ノックをしたが、そもそもポールのスケジュールなんて知らない。
1週間の内の大半は病院で過ごしてるのは分かってる。それに、まともにフラットに帰ってくる日は1週間の内の1日か2日だ。

その時、僕は気が付いた。
僕は、こっちへ来てからは友人を作ろうとしなかったことに。
誰も居ない。
僕は一人ぼっち…。


ジョンだけでなく、ポールの連絡先も知らない。
タカの連絡先さえも知らない。
まだワシントンの病院勤務してた時にタカが言ってくれた言葉を思い出した。
 『音楽は人を癒してくれる。
楽器は出来なくても、歌えたり、聴いたりしてるだけでも、至福な時間を過ごせるものだ。
趣味を一つでも持つんだな』
そして、タカが弾いてくれるバスに合わせて歌った、あの時間。

それに、あの時。
街を散策してたらポールを見かけたんだ。
デコボコ顔をした奴も居た。
ポールと仲良く話をしてるのを見て腹が立って、取られたくなくてナイフを投げてやったんだ。
あの後タカと会えて嬉しかったのだけど、タカは僕を殺そうとしてきた。
嘘だ…。そんな筈は無い。
そう思っていた。
だけど、もうタカは要らない。
僕を殺そうと首を絞めてきたのだから。
タカ、好きだったのに…。


自宅謹慎も解け自由になった、ある日。
また市街地へ行っていた。
何か手頃な物はないか、と楽器店へ入った。
そうしたらあのデコボコが居た。
声が聞こえてくる。
 「ふっふっふっー♪ドビュッシーを見つけたよっ」
あ、王子と呼ばれてる人だ。
 「私はシューマンを見つけた」
今度はタカだ。
 「私はバッハが好きだな」
ポールと一緒にオペをしていたヘルプ・ドクターだ。

デコボコの声も聞こえ、彼等のやり取りに耳を傾ける。
 「ドビュッシーもシューマンもバッハも置いといて。ここはシューベルトだね」
 「「「 嫌だ、置かない 」」」
 「3人共、言う事を聞くの」
 「いや…」
 「ねえ、ユタカ?」
 「ホッ、ホールドすんじゃねえっ。首が回らんっ」
 「タカ…?」
 「見つめてくるなっ。くそぉ、思わず見つめ返してしまった…」
 「ヒロトさん?」
 「そうやって上目使いしてくるなっ」
キスしてしまいそうになるだろっ…。

店員が笑ってる。
 「くすくすっ…。ドンは強しですね」
 「ねえ、シューベルトが良いよね?」
 「今度のリサイタルですか?」
 「そうだよ」
 「それなら、ソロを取り入れたらどうですか?」
 「ソロねぇ・・・・」
 「三重奏はいかがですか?」
 「三重奏かあ…。そうだな、それでいこう。2曲かな・・」
二人が同時に叫ぶ。
 「やった!ドビュッシー」
 「やった!シューマン」
 「はいはい、私はどれでも良いよ。好きなのを選べば?」


楽譜エリアに移動しながら、ユタカとタカはアイコンタクトを取っては別々に動く。
ヒロトさんは言ってくる。
 「場所を変えようか」
 「そうだね。屋上へ行こうよ」


その二人を追って、レンは屋上に向かった。
そのレンの後を、ユタカとタカは尾けている。












☆∮。・。・★。・。☆・∮。・★・。
とんでもない事をしてくれたレン。
ほんと、相手が悪かったわね。。。


そして、、、

サクッ…と、自宅謹慎が解かれましたww(はやっ^^;;



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