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TOP二人のピエロ ≫ 二人のピエロ (19)~ポール視線 集合~

二人のピエロ (19)~ポール視線 集合~

※ポール視線※


 「ポール、客だ」
 「私に…?」
 「ああ」
誰だろうと思い、ドクター・ロウと一緒に病院のロビーに行くと、エドとニックが居た。
 「君がポール?君が機転を利かせてくれたお蔭で、面倒なことが起きずに済んだ。
退院したので、君にお礼を言いに来たんだ。ありがとう。」
 「退院おめでとうございます」
 「ありがとう。ところで一緒に話をしたいんだが、彼を少しの間お借りしても?」
 「はい、良いですよ。ポール、後でな」
 「はい…」

ゲストルームにエドとニックを連れて行っては、ドクター・ロウは医局へ戻った。
ゲストルームに入るなり、エドは感嘆の声を上げた。
 「ワオ…!素晴らしいな、海が綺麗だ。
ねえ、ポール。君はずっとここに居るつもりなのかい?」

エドは何を言ってるのか分からない。
黙ってると、エドは言ってきた。
 「ニックから聞いたよ。ねえ、ポール。いや、こう呼ばせて貰おうか。アンソニー…」

思わず身体が強張った。
 「君は死んだ、と聞かされていた。それが顔も名前も変えて生きてる。生きてくれて嬉しいよ。
だけど、これだけは聞いておきたい。なぜ、あの時私のオファーを断った?」

ますます黙り込んでしまった私に、エドは畳み掛けてくる。
 「アンソニー。私は知ってるよ。だけど、君の気持ちが知りたいだけなんだ。
トモは、ここのドンとなっている。あいつも苦しんでいる。あの銃撃戦の苦しみからは、まだ解き放たれてない。今もまだ、苦しみ魘されている。
 それに…、他には、誰らがお前の事を知ってるんだ?チャーリーやロウは?」
ポールはバツが悪そうな表情をしていたが、それが分かったのかどうかは分からない。
言う必要はない、と思っていたからだ。
それに、エドの言葉には堪らない。私を詰りに来たのか。
ゲストルームのドアノブに触れる。
 「仕事中ですので」
 「構わない。時間は貰ったんだ」
 「失礼します」
そう言って、ゲストルームから出た。
 「アンソニー!!」

ニックが腕を引っ張ってるので、まだ完全にはゲストルームからは出れていない。
でも、離してほしいので言ってやる。
 「ニック、太ったな」
案の定、ニックの手は離れた。
だが、私はニックに叩かれた。

パンッ!

ニックは私に言ってくる。
 「たったの一言で済むだろう。トモは、私の科に居た。だから、私は分かっている。
どう呼ばれたい?リトル?baby?チキン?
卑怯な手を使ってまでして…、トモを自分のモノにしようとして」

我慢が出来ずにポールは叫んでしまった。
 「ニックだって…、ニックだってそうじゃないかっ!」
 「何かだ?」
 「トモをかばって撃たれ、右腕の筋を駄目にされてはメスも持てなくなって…。
しかも、パース行の飛行機を撃破され死んだって…。なんで生きてるんだ?
私への目隠しのつもりか?
あの時…、あの時、いったい・・、何十人の人が死んでいったか…。
目の前で……。
あの時は、ステップアップでドクターは大勢居た。だけど、間に合わなかった。
大勢居たのに、それが元で死んでしまったドクター達。
トモの…、トモの目をオペしただけでフォローも無かった。
でも、私はトモが居るだけで良かった。
エド…、私はね、トモをあそこのスタッフとして働いて貰いたい。
そう思ってたんだ。」
 「それなら、そう言えば良いだろう。お前は、私に何て言ってきたか覚えてるか?」
 
 「トモを、取られたくなかった…」
 「それは、どういう意味だ?」
 「今でも、そう思ってる…。
私は、私が欲しいのはジョンの様な監視役ではなく…。
私をライバル視しては、狙ってくる連中でもなく…。
トモなんだ!
私を色眼鏡で見る事も無く…、真っ直ぐにぶつかってくれるトモなんだ…。
ジョンもそうだけど……。私は、誰かに言われたから嫌々と仕えてくれてるというのは、私も嫌なんだっ…。だから、ジョンに言ったんだ。私に仕えないか、と。『御』ではなく、この私に…、と。」


すると、声が聞こえた。
 「それなら、そうと言ってくれれば良かったんです。貴方は、ほんとに言葉足らずなんだから。
それでしたら、私も考え直したかもしれないですね。」

振り返ると、そこにはジョンが居た。
 「なっ・・、ジョン…?」

 「それに、廊下で騒がないで下さいね。煩いですよ」
 「そうそう、本当に煩いんですよ。私達だったから良かったものの…」

ニックが目を瞠ってる。
 「え・・・、ジョン?」
 「なんですか?切れの悪いパンチをして、シンガポールでは精鋭と呼ばれていたのに…」
 「なんで、ここに・・」
 「私の仕事場ですよ」
 「ゲストルームには誰も入れない筈……」
それ以上は何も言えないニックに、ジョンはハテナだった。
ジョンではなく、違う声がニックに聞いてくる。
 「レイを知ってるのですか?」
だが、ニックではなく違う声が応じてくる。
 「君は?」
 「ああ、やっと、その言葉ですか…。ご無沙汰しております、エドワール様。私は既に卒業してるので、お忘れだと思いますが」
 「『本の虫』です」とジョンが応じた為、ウィルの手はジョンの頭目掛けてパンチが…。

 「ジョンッ…」
スカッ…。
 「む・・。よくも避けたな」


 「『本の虫』・・・・・・、ああ、側付か」
エドワールの言葉に溜息を吐いてウィルは応じる。
 「側付だった、です」

ジョンはいきなり言ってきた。
 「私が代弁させて頂きます。私は、既に卒業してます。だから敬称は付けません。
アンソニーはトモが好きなので独占したい。だからこその、言動だったのです。
はっきりと言えば良いんですよ、ね。」

 「いつから…」
珍しく、アンソニーは歯切れが悪い。
 「最初っから。あ、そうそう、ドイツやシンガポールには居場所だけでなく、その顔写真も送っては知らせてますからね」
 「は?」

ジョンは、驚いて何も言えずにいるアンソニーに言っていた。
 「私を誰だと思っているのですか?」


エドは、ボソッと言っていた。
 「まるでユタカみたいな言い方だ…」








☆∮。・。・★。・。☆・∮。・★・。
さあ、主要登場人物のうちのドイツ人集合の話です。

ポール視線で、数話続きます。


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