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Sweet X'mas (1)

いきなりメールが着た。
添付有りと書いてあるので、クリックするとお母ちゃんの嬉しそうな顔だった。
しかも、腕には何を抱いてるのだろう…。
本文を見ると、こう書いてある。
 『つい先ほどの、12月24日 双子が誕生
二人とも男の子だ。
お前の弟になる』


はあっ?
1月って言ってなかったか?
24日って、昨日ってクリスマス……。
いや、こっちでは昨日になるが、向こうでは現在はまだ24日の夜か。

もう、お父ちゃんのバカッ。
忘れていたのに、思い出さない様にしてたのに…。

だから、スルーしていた。
半日ほど経った時、再度メールが着た。
 『双子とも健康体だ。一人はお前が名を付けてくれ』
はあ?
何言ってんの、俺は嫌だよ。
またもやスルーしていた。
なのに、数時間後、またもやメールが。
もうっ、いい加減にしてくれっ。
 『連絡して欲しいな。お前は小さい頃は妹が欲しいと言ってたのに…。
まさか、二人とも男だから拗ねてるのか?』
そりゃ、確かに小さい頃は可愛い妹が欲しかったよ。
可愛い妹が!ね。
そうだよ、二人とも男だから拗ねてるんだよ。
そう思いたければ思ってれば?

そう思ってると、またメールの着信音が鳴る。
今度は何っ?
 『クリスマスケーキ、無事に買えたぞ。これから帰る』
あ、ケーキ買えたのか、嬉しいな♪
なので、返信する。
 「はーい、夕食も半分ほど出来てます。気を付けて帰って来て下さいね」
すぐに返信が着た。
 『大丈夫だよ、寄り道なんてしないから』
 「待ってます」

すると、メールが着た。
もう、この忙しい時に、今度は誰なんだ?
そう思ってると、お母ちゃんからだ。
 『この冬休みはどうするの?来年は3年生になって受験で来れないでしょ?
一度でいいから、こっちに来て』
ううっ…。
二人して…、そんなにも連絡くれ攻撃してくるのか。
仕方ないので、お母ちゃん宛てにメールを返信する。
 「そうだよ、受験で大変なんだからね。
お父ちゃんにも言っといて、親バカなメールはするなって。
それに、俺はアメリカになんて行かないし名前も付けないからっ」

少しするとメールが着く。
 『弘毅、どうしたの?なんか荒れてるの?』
うっさい、あんた等が余計なメールを寄越すからだろ。

そう、弘毅は元々大人しくお行儀よく躾けられては、言葉遣いも丁寧な人間だった。
だが、恋人である文雄と知り合ってからは、言葉遣いも普通の高校生らしくなっていたのだ。
それを知らない親は、荒れてるという表現しか出来なかったのである。


そうこうすると、今度は玄関からピンポーンと呼び鈴が。
ったく、今度は誰?
セキュリティカメラを覗くと、バイト先の店長だった。
急いで玄関に行きドアを開ける。
 「店長、どうされたのですか?」
 「これ、どうぞ。優介が数を間違えてシュークリームを作り過ぎて困ってたんだ。弘毅君の事を思い出して持ってきたのだが…。貰ってやって」
 「わあっ、嬉しい。ありがとうございます」
和菓子屋なんだけど、季節ごとにシュークリームとかハロウィン菓子とかアイスクリームとかを作って売ってるお店。
とっても美味しくて評判の良い店で、俺はその店でバイトをしている。
それが、まさかな展開になるとは、この時点では分からなかった。
でも、この箱…。やけにデカくないか?
なので聞いてみる。
 「店長、大きい入れ物ですね」
 「まあね……」
その内、店長は溜息を吐いて言ってきた。
 「優介の奴、数を一桁間違えて作ったんだ。」
 「一桁?」
 「本当は880個で良いのに……。あいつは8880個作ったんだ」
まったく、赤字も大赤字だ………。
なんてブツブツ言ってる店長に、俺は思わず言っていた。
 「なんて勿体無い!」
 「で、2000個は道場へ通ってくる奴等にクリスマスプレゼントと称して配り、残りはこうやって知り合いに配ってるんだ」
 「ちなみに、この中には何個が」
 「100個が八パック分」
げっ…、優介さん余りにも作り過ぎだし……、それに、店長も詰め過ぎだ……。

そうしてると文雄さんが帰って来た。
 「ただいま。あれ出迎えてくれたの?嬉しいな」
 「店長、残りは?」
 「弘毅・・・。あれ、和菓子屋の……」
 
 「おかえりなさい、文雄さん。店長、俺お金払いますよ。800個で幾らですか?」
 「いや、お金は要らない」
 「そんな事出来ません。1個幾らですか?」
 「10個で800円なんだ」
 「10個で800円ね。それが800個・・・ええとぉ、1個が80円だから……」
文雄さんが直ぐに答えを出してくれる。
 「64,000円だ。これぐらい簡単に暗算で答えられるだろう」
数字の弱い俺には、もう少し時間があれば答えられた質問だ。
だけど、悲しいかな……。
払います、とは言ったものの…。
払えない金額なのが現実だ。
丸々2ヶ月分のバイト料がパーだ。
店長は言ってくる。
 「いつも仕事頑張ってくれてるからね。私からのクリスマスプレゼントだよ」
64,000円分をプレゼント…、しかも現ナマでなくシュークリーム800個で………。
いや、やっぱり貰えるなら現ナマが良い。
 「そ、それなら半分は払います。待ってて下さいね」
文雄さんがそれを遮ってくれる。
 「はい、それでしたら64,000円。きっかりです」
 「え…文雄さん?」
 「バイト料入ったからね。で、家に入ったら弘毅から半分貰う」
だが店長は受け取らない。
 「店長、お願いです。受け取って下さい」
 「でも・・・」
 「店長さん。作り過ぎて困ってるのなら、その人に伝えて下さい。『これを機に、しっかりと数の確認を怠るな』ってね。それでは、これで」
弘毅、家の中に入ろう。

玄関を入り掛けに、店長から声を掛けられた。
 「ありがとう。ごめんね……」
振り返り、俺は返事をした。
 「いえいえ、優介さんに伝えて下さいね。『何事も経験だけど、二度と同じ事はしないで下さいね』ってね。店長、ありがとうございます。残ってる分だけでも売れば良いと思いますよ。
隣の研究所に来られてる方達とか、お店で明日でも十分食べれると思いますよ。
それに、これでスッキリした気分で食べれます」
 

で、キッチンのテーブルに置いて箱の中を開けると・・・。
100個詰めの苺入りが3パックに生クリームが3パック、そしてチョコレートが2パック入っていた。
少しばかり唖然として見ていた。

すると、何かを思い付いたのか、文雄さんは言ってくる。
 「弘毅、俺は少し出てくる。夕食まだ作ってるんだろ?」
 「え…、あ、うん、まだ時間掛かるけど」
苺と生とチョコを1パックずつ残しては、苺と生クリームで一つに、もう一つは苺と生クリームとチョコの包装を作っている。
何処に行くのだろうと思ってると、文雄さんは言ってくる。
 「バイクで行く。だから」
 「怪我しないでね」
 「ありがとう。家とテルの所に持って行くから」
上手くすれば元が取れるかも…、と呟きながら文雄さんはバイクを駆って行った。







bike_1.jpg

さて、文雄は元は取れるのでしょうか?
ところで優介君。
君の天然ぶりには驚かされるね。。。


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