BL風味の小説

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Trick or Treat !! 前半 (2)

その箱の中身を確認する為に、カズキは開けていく。
すると、ケーキが潰れていた。
ケーキ?
マサは、ケーキをくれたのか?
もっと何か気の利いた言葉を言えば良かった。
そう思うと、涙が出てきた。

カズキの驚いた声が聞こえてくる。それと同時に、抱きかかえられた。
 「え、うわっ…、ど、どうしよっ。ごめん、ごめんね、ジュン。
えっとぉ、泣かないでっ。お願いだから」
 「泣いてないよ」
 「いや、泣いてるじゃんっ」
 「カズキ、いいから行って。忙しいんでしょ?僕は大丈夫だから」
 「いや、だって…」

慌ててるカズキを見て、くすっと笑っていた。
 「大丈夫だから。だから、行ってらっしゃい」
 「ジュン・・・」

違う声が聞こえる。
 「カズキ?そこで何を抱き合ってるんだ?」
 「あ、ユタカ。どうしよう…」
 「何が?」
 「走ってて、ジュンにぶつかってしまって…。このケーキを潰してしまった」

ユタカは、こっちに歩いてくる。
 「なになに…。お、美味しそうなケーキだな」
その声に、僕は返事をした。
 「うん、マサから貰ったの」
 「えっ、マサから?」
 「あ、丁度良かった。ユタの所に行こうと思ってたんだ」
 「え、私?」
 「うん。Trick or Treat !!」
 「え・・・」

 「もしかして、これ等は」と、カズキの声。
 「全部、それで貰った物なのか?」と、ユタカの声だ。

 「うん、そうだよ。後はユタだけなんだー」
 「え・・・?」
 「え?って、なんだよカズキ。それにジュン、これだけ貰うと、私のは要らんだろう」
 「ううん、要るよ。だって、皆から貰いたいんだもん」
 「何でだ?」
 「だって、僕の存在を無視してくれてるから」
 「無視してないだろ?」
 「してるよ。いっつもダディの事しか見てないもん。それに、カズキみたいに遊んでもくれないし、抱っこもしてくれない…」
 
ぷぷっ…、とカズキは笑ってる。
 「さすが、子供はよく見てるね~」
 「カズキ、時間は大丈夫?ごめんね、僕は大丈夫だから」
 「あっ、やばっ…!ごめんね、この埋め合わせはするから」
 「ううん。しなくていいから、行ってらっしゃい」
カズキは僕を下ろしては走っていく。

ユタカは聞いてくる。
 「で、この潰れたケーキはどうするんだ?」
 「食べるよ」
 「え?だって」
 「箱の中から落ちたわけでは無いからね。箱の中で潰れただけ。この箱が頑丈で良かったよ。
それにね、マサの手って温かくて優しかったんだよ。ありがとうのキスはさせてくれなかったけど、それでも僕の事を見てくれてはナデナデしてくれたんだ。だから、嬉しくって。
ダディの事を独り占めしてる感じがしていたのだけど、そうでない事が分かったんだ」
だから、ユタ。

その言葉でユタカは思い当たった。
ああ、第六感というのは当たると言うからなぁ…。
 「まあ、それを片付けてからだな」
 「うん、家に持って帰ろうとしてたんだ。そしたら、ぶつかっちゃって…。
後で、ユタの所に行くからね~」
はいはい、この後は何もスケジュール入って無いよ。
そう言うと、ユタカはクリニックの建物に向かって歩き出した。


カズキとぶつかったジュンの一部始終を見ていたマサは、何かを思い当たっていた。
そういう事か。
それでも、あの言葉は計算された言葉で無い事は分かってる。
子供の本能ほど的を得るとは、まさにこの事だな。

見てると、ジュンは持っていた袋に他の御菓子を入れては袋の持ち手を腕に下げると、ケーキの箱は両手で大事そうに持ってる。
うん、さっきの様な持ち方よりは安定してるな。


その後、無事に荷物を自分の部屋に置いたジュンは、手を洗って潰れたケーキを出来る限りホールに近い形状へと戻していた。
そして、ユタカの会社へと向かった。
コンコンッと、ノックをしてドアを開く。
 「Trick or Treat !!」
はいはい、準備OKですよ。
 「Happy Halloween !」
という言葉と共に、ユタカはジュンを担ぎ上げようとする。
 「ユタ?」
 「下に降りるよ」
 「下って・・・」
 
 「それじゃ。皆、お先に」
 「お疲れ様です」

そう言って、ユタカはジュンを抱き上げては下に降りて行く。
外からの出入り口をわざわざ使ってカフェに入って行く。
すると、エドとヨーイチとマサが居るのが目に映る。
ジュンが席に座ると、
 「Happy Halloween !」
と言いながら、カフェのシェフが飲み物を手渡してくれる。

 「それでは、主役は子供なので。ジュン、言ってごらん」

 「Trick or Treat !!」
すかさず4つの声が帰ってくる。
 「Happy Halloween !」

まだ昼間だからジュースで乾杯だ。
ハロウィンには付き物の南瓜で作られたお菓子が、いくつもテーブルの上に並べられる。
美味しいお菓子に飲み物。
それらは全てが自分の為に作られては、テーブルに並べられてる。
 「ありがとー!皆、大好きだよっ」

暫らくすると、ダディがヒロと一緒に入ってくる。
 「ほら、ハロウィンデザートだ」
と言って、箱から取り出したのは、パンプキンパイだ。
 「ダディ、サンキュ」





 

☆∮。・。・★。・。☆・∮。・★・。
潰れた箱の中身はケーキ!

マサへの思いをぶちまけたジュン。
その言葉に、思い当たる節があるのをユタカは自覚しては、ジュンが自分の事をどう思ってるのか分かってしまった。
それは、マサも同じ事を思っていた。

そして、ジュンの意を汲んでは、ユタカは手配をする。
さあ、ハロウィンパーティが始まる?




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