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番外編 ~博人の巻~ (終)

※博人VSお爺様※

フランツは、階段を駆け下りてきた。
 「ヒロト様、どうか無体な事はされませんように…」

博人は、目の前の老人しか見えてなかった。
目を細め、足を踏ん張り土を踏みしめた。

ドンッ…。

 「どこが危篤だ!元気にピンピンしてるじゃないか!
人を呼んでおいて、自分は姿を現さないとは、どういうつもりですか?
私は、暇では無い。あなたのゲームに乗っかる私ではない。」
博人のお爺様である『御』は、そんな博人を見ては、のほほんとしている。
 「何を、そんなに怒ってるのかな?」
 
博人は持っていた物を、お爺様のテーブルに投げ置いた。
 「それは、北欧土産だ。欲しくなければ、捨てても構わん。」

今度はフランツに向き直った。
 「フランツ、言っておく。」
 「はい、なんでしょう」
 「今度、私を呼ぶ時は、お爺様が死んだ時にしろっ」
 「え?」
 「棺桶に入って、これから焼くという時に、呼べ。それ以外の時は、絶対に連絡もしてくるなっ!
いいな、分かったかっ?」
 「ヒロト様、どういう事でしょうか?」
 「まだしらばっくれるつもりか。私は知ってる。さっき、病院に行ったからな」

その言葉で、フランツは気が付いた。
 「ヒロト様…。私は、騙そうという気は毛頭ございません。でも、騙したことに変わりはないので、申し訳ないと…、本当に心苦しかったです。
『御』も、素直に言えば良かったのです。ヒロト様の御顔が見たくて戻って来て欲しいんだ、と。
ヒロト様、本当に申し訳ありませんでした・・」
 「私は、二度と来る気は無い。さっきも言ったように、お爺様が死んだ時に呼べ。それ以外は連絡もしてくるな。」
 「御…」
フランツは主である『御』に、ご意向を聞こうと顔を向けた。
『御』は、フランツだと埒が明かないと思ったのか、自分で博人の返事をした。
 「それで、お前の気が済むのならな」
 「それと、もう一つ。私は継ぐつもりは無いから、エントリーから外して貰う」
 「それは出来ない」
 「なぜ?」
 「お前は、最有力候補だからな」
 「それはマルクだろ」
 「マルクには、無理だ」
 「その言葉をマルクが聞いたら憤慨するだろうな」
 「お前の、その断る理由を知りたいな」
 「継ぐ気が無い、と言ってる」
 「他には無いのか?」
 「………」
 「博人、そんな理由だと外すことは出来ない」

フランツは言ってくる。 
 「ヒロト様、この際だから言っておいた方が宜しいかと思います」
 「何を?」
 「マルク様との会話が、耳に入ってきました。別に聞こうと思ったわけではなかったのです…」

 「フランツ、何か知ってるのか?」
 「御…、一大事な事です。お耳に入れた方が宜しいかと」

 「ふむ…。博人、どんな事だ?」
 「…が、居る」
 「ん?」
 「私には、恋人が居る。それは」
 「おおっ。それは、どこのご令嬢だ?」
 「私の恋人は、男性だ。」
 「え・・・」

博人は、お爺様に言っていた。
それは、友明がまだ入院中、父親に言った言葉に似ていた。(参照
 「 私は、男である、あいつを好きになったわけではない。
ただ、一緒に居たいと思わされる人が…、好きになった人が男だった。それだけの事だ。」

その言葉を聞き、お爺様だけでなくフランツも目を見開いてる。
 「ああ、それと…。私には、信頼できる相手が1人居る。
それは、こいつになら背を預けても良い。とさえ思える相手だ。
それが、私の恋人だ。
このクソ爺。早く、くたばっちまえっ」
そう言い捨てると、博人は階段を駆け上っては屋敷の中へと向かった。


その後姿を見送っては、フランツは黙り込んでしまった。
お爺様である『御』は、溜息を吐いて感慨深く呟いていた。
 「クソ爺ね…。あいつはクールだったのに、感情のある人間になったな…。」



もう、ここには来ない。
クソ爺に、クソバトラー。二人とも、お似合いだよ。
帰りのチケットを確認した。
日付はオープンなので、今夜の便で帰ろう。
車置きの脇に置いておいた自分の荷物を持っては、使用人には封書を手渡し、これを自分の屋敷の門柱に張り付けて欲しいと言っては、車に乗り込んだ。運転手に空港まで送るよう言うと、運転手は送りだけでなく空港での手続きまでしてくれた。
シンガポール行きの便がタイミング良く待機中であり、ファーストの席が空いていた。
離陸まで、残り20分弱。

友明、会いたい。
友明の居る日本に一時間でも早く帰りたい。


フランツは、ヒロト様の事だ、拗ねては不貞寝してるだろうと思い、ランチを持ってヒロトの屋敷に行くと門柱に封書が貼り付けられてるのを見つけた。
開けてみると、自分宛てのだ。
 『Dear フランツ
フランツが悪いわけでは無いのは分かってる。だけど、もっと早くに言って欲しかった。
さようなら。今日、帰るから。元気でね  by ヒロト』


 「お・・・、御、御っー!」

ランチを載せてるカートをそのままにして、フランツは本宅へと走り戻った。
 「御、大変ですっ。御っ!」
 「煩いな…」
 「ヒロト様が・・、ヒロト様が、これを」
フランツから手渡されたメモを見て、『御』は呟いた。
 「そうか、帰るのか…」

行ってきます、と言ってはフランツは屋敷を飛び出そうとした、その時。
一台の車が表庭を通っては車置きに戻った。
まさか、あの車は…。

フランツは、車に駆け寄ると聞いていた。
その運転手から返ってきた言葉に何も言えなかった。
運転手は、ヒロト様を空港まで送っては、タイミング良くシンガポール行きがあったので、それに乗られることが出来ては、手続きもしてはゲートまで見送って戻って来た、と。
最後の見送りは、自分ではなく運転手だなんて…。
なぜ、自分では無いのか。

ヒロト様。
貴方は、さすが最有力候補の御方だ。
もう、二度と会えないのか…。
御身、お大事に。








 
 ~番外編 『博人の巻』 終~





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