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番外編 ~博人の巻~ (2)

※ヒロトVSマルク※

違う声が割って入って来た。
 「フランツ、ここに居たのか。出迎えが無かったから、どうしたのだろうと思ったよ」
 「マルク様、お帰りなさいませ」
 「フラン」
 「マルク様、ヒロト様がお戻りになられてます」
 「へえ、ヒロがね…。何しに来たんだろ?」
 「実は…」

フランツは、『御』の息子であるマルク様に、今迄の事を話した。
その話を聞いたマルクは父親である『御』に向かって、詰め寄った。
 「自分の息子である私より、ヒロトに跡を継がせるおつもりか?」
 「まだ、そんな話はしてない」
 「死別とは言え、私には子供と孫がいる。いずれも男子だ。私に」
 「マルク。ヒロトは戻ってきたばかりだ」
 「それでも、話をするつもりでしょう?」
 「今すぐにはしない」
 「貴方の跡取りは、この私だ。」
この二人の言い争いを止めるべく、フランツは口を挟んだ。 
 「マルク様。ヒロト様を『御』と顔を合わせない様にするのが、当面の問題です」
 「なら、どうしてヒロは、ここに来たんだ?」
 「御・・・」
フランツは、主である『御』に目を向けた。
『御』は、息子であるマルクに聞かせる様に一言で済ませた。
 「あいつの顔を見たかったからだ。あいつは日本に帰ると音沙汰が無かったからな」
 「それなら、貴方が日本に戻れば良かったのでは?」
 「それで、飛行機事故に遭って死ねば、自分が『御』になれる。とでも思ってるのか?」
 「たまには、里帰りでもしたいでしょう。なにしろ、日本にはリョーイチも居るし」
 「そうだな、龍三や和田も居るし、矜持も居るからな」
 「ヒロもヒロだ。そんな危篤という話を信じて来るなんて…」
 
だが、この父親はスルーしてくれる。
フランツは、何かを思い出したように言ってくる。
 「そう言えば、マルク様。明日からは2ヶ月程いらっしゃらないのでしたよね?」
 「ああ、北欧に行くから」
 「お支度、お手伝いします。『御』は、ご自分で考えて下さい」
 「フランツに任す。私はヒロの屋敷に行く」
 「畏まりました」

 
コンコンッ・ブー…。

 「はいはい。開いてるよ~」
(開いてるのか、不用心な奴だな)と思いながら、マルクはヒロトの屋敷に入った。
 「ヒロ、久しぶりだな」
 「マルク?ああ、久しぶりだな。お爺様の・・、違った、『御』のご容態はどんなだ?」
 「相変わらずだ」
 「危篤のまま、という事か…」
 「ヒロ、私は」
 「マルク、私はドクターだ。専科は違うが、それでも知りたい。ランチが終わったら、フランツに連れて行ってもらうんだ」
 「フランツは、私の支度をしている」
 「マルクの?」
 「ああ。明日から2ヶ月ほど北欧に行くのでね」
 「北欧か。無理せずに体調を崩さないでね。なら、回診後の面会時間で良いか…」

マルクは気が付いた。
今、目の前に居るヒロは、あの頃とは違って冷たさを感じない。
誰も信じない、誰も寄せ付けない。
あの頃は、ヒロトの信じるものは、『御』と、叔父である私の存在と言葉だけだった。
それが、今は気遣いの言葉を口にしている。
 「そうだ、ヒロ。私と一緒に行かないか?」
 「病院に?」
 「北欧の病院にだよ」
 「えっ…。病院って、北欧の病院に入院してるのか?」
 「ヒロも知ってるだろ?モーガンを」
 「え・・、本部のモーガン?」
 「そうだ。そのモーガンが北欧でオペマスターをしてるんだ」
 「へー、そうなんだ。本部ではオペをしながら人事の仕事もしてたよな」
 「その北欧を開拓していくんだ。2ヶ月程で最後の詰めをしていく」
 「体調に気を付けて行って来てね。私は、ここで留守番しとくよ」
 「ヒロ?」
 「私は、お爺様の側に居たい」
 「相変わらず頑固だな」
 「マルクに言われたくないね」
 「言う様になったな」
 「どういう意味?」
 「ああ言えば、こう言う。こう言えば、ああ言う。あの頃は素直に私の言葉に耳を傾けてたのに。
ねえ、ヒロ。どうしてなのかな?そんなに私が信じられないのかい?」
 「マルク、私はお爺様が危篤だと言われて来たんだ。それを、マルクのお供として北欧に行こうとは思わないよ」
 「なるほどね…。ところで、いつまで居るつもりなんだい?」
 「それは、お爺様のご容態次第…」
 「ヒロ。あの方は、直ぐには死なないよ。なにしろ、ここのドクターは腕が良いからな」
 「それもそうだな…。でも、一目だけでも」
 「ほんとに頑固なんだね」
 「だって…」

そんなヒロトを見ては、マルクは、くすくすっと笑っては言ってきた。
 「ヒロ。そんなだと、好きな人は出来ないよ?」
 「え、そうかな?」
 「うん。好きな人が出来るとね、その人を大事に想ってしまうものなんだよ。
ましてや、頑固で自分の言いたい事を言ってる人には、誰も寄ってこないよ」
 「え…、そうなの?あ、でも友は…」
 「ん?」
 「いや、あっちも頑固だけど?」
 「あっち?」
 「うん、私の恋人」
 「は?恋人って、ヒロ…?」
 「勇気を出して告白したんだ。そして、今は両想いなんだ」


その嬉しそうで幸せそうな表情をしているヒロトを見ては、マルクは目を細めては問いただした。
 「ヒロト。その人は、ヒロトの事を知ってるの?教えたの?」
 「え…。私の事?」
 「この家だよ。その女性は、もしかしたら財産狙いかもしれないんだよ?教えて、何処の誰?
この家に相応しいのかどうかを、調べてやる」

ヒロトは、マルクにきっぱりと即答していた。
 「嫌だ。私は、自分の意思で好きになったんだ。両想いになるまで色々とあったんだよ。
それに、財産狙いではない。なんで、そういう事を言うんだっ」
 「ヒロトッ!」
 「それに、マルク。間違ってるぞ」
 「何がだ?」
 「私の恋人は女性ではなく、男性だっ!」

 「はあっ?」
マルクは目を大きく見開いていた。





☆∮。・。・★。
『御』の息子マルクと、孫であるヒロトの数年ぶりに会う会話です。



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